告白の最高の断り文句は？ Ｏ・ゲームの心理学・最終話
告白された僕、もといユキちゃんは、何と答えたのか！？
今回はラストだけに、少し長いです。ごめんなさい。
こんにちは。ゆうきゆうです。
今回もいきなりメルマガ・セクシー心理学から本編をお届けです。
◆ 前回までのあらすじ。
僕はゲーム会社のお仕事の一環で、
「女の子として、オンラインゲームをする」
ことになった。
その結果作ったキャラクタ「ユキ」は、あるプレイヤーに告白された。
果たして、ユキの答えは！？
◆ 突然の、告白に。
自分が、告白される。
信じられません。
というかそれ以上に、男性から告白されているこの事実が信じられません。
思うに。
僕は無意識に、自分の理想的な女性を作っていたんだと思います。
心理学では「アニマ」と言いますが、男性は誰もが心の中に、都合のいい女性
像を描くものです。
具体的には、
「言葉づかいは丁寧で、優しく、どんな話でもあたたかく聞いてくれ、男の言
葉に決して真っ向から反論せず、男の行動の一つ一つを誉め、すべてをプラス
に解釈し、他の男と比べることもなく、『あたたかな人が好き』いうアイマイ
な好みを表明し、時としてシモネタにも寛容で、でもちょっぴり恥じらう気持
ちも忘れない」
という女性です。
「いるわけねー！」という女性の舌打ちが聞こえそうですが、とにかく男はそ
んな女性を心に描きます。
そのため、彼にとっても「理想的な女性」として映ったのかもしれません。
カイ「…で、どうかな？」
うん。気持ちは分かります。
しかしだからといって、まだ一度も会ってない相手ですよ！？
いくら理想的だったとしても、テキストだけの話ですよ！？
僕はつとめて冷静に打ち込みます。
ユキ「ちょっと！ ちょっと待って！」
カイ「なに？」
ユキ「で、でも、私の顔も知らないよね？」
カイ「顔なんか、関係ない」
………。
ユキ「わ、私の年齢だって、正しくは知らないし…」
カイ「年齢なんか、関係ないよ」
………。
性別も、関係ないんだろうか。
心からそんな気持ちになりましたが、でも、それだけは言ってはいけないセリ
フです。
よくよく思い出せば、彼は今までの冒険で一度も、
「そもそも本当に女なの？」とは聞いてきませんでした。
そういう意味で、ここまで自分自身、ウソはついてはいません。
彼がものすごく純粋なのか。
もしくは自分の女性的変化がそこまで完璧だったのか。
もしくは強い願望が、疑うことを忘れさせたのか。
答えは分かりません。
◆ 断る、技術。
カイ「僕はユキさんの性格が気に入ったんだ。それ以外の要素なんて、まった
く関係ない」
………。
信じて、いいの？
こんな私でも、愛してくれるの？
なんか心から女の子モードになりました。
彼は心から、ユキを信じ、そして、好いてくれている。
でももちろん、その気持ちに応えることはできません。
何て。
何て断ったら、いいんだろう。
ここで自分自身、気がつきました。
そうか。
いままで僕が告白してきた女の子は、みんな、こんな風に悩んでいたんだ。
（告白した数＝ほぼフラれた数だったとお考え下さい）
断らなきゃいけない。
しかし、あまりヘンな断り方をして、キズつけるのも悪い…。
女の子って、こんなにつらかったんだ。
今さらながらに、やっと気がつきました。
そう思っていても始まりません。
僕はとにかく頭をフル回転させます。
実は200人の男性を対象に、
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
「告白のときに、女性からどう断られたら一番キズつかないか？」
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
という心理アンケートが行われたことがあります（複数回答可）。
その結果、まず、もっとも選ぶ人が多かったのが、この２つ。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
◎ 「私、彼氏がいるから。」85/200人
◎ 「私、好きな人がいるから。」65/200人
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
このように「相手への気持ちを何も言わず、単に自分の都合で無理と話す」の
が、もっとも「マシ」と考えられました。
こう言われれば、男にしてみれば、
「そっか。だったらしかたないかな」
と考えることができます。
また同時に、自分については何も触れられていないため、自分自身のことは否
定されてないように感じられます。
確かに心理学的には、「プラスの好意を伝えた上で、本人の意志ではない理由
で断る」ことが最善の策だとされています。
◆ 言えない、言葉。
すなわち、ここでの正解は、
ユキ「嬉しい…。でも、私には、彼氏がいるから」
になります。
僕は意を決して、そう打ち込もうとしました。
カイ「ユキさん？」
ユキ「嬉し 」
ここで、打ち込みの指が止まりました。
でも、本当にそれで、いいのか。
言うまでもありませんが、実際の僕には、彼氏がいません。
いたらビックリです。
すなわち、ウソをつくことになります。
いや、ウソをつくのは、この際、問題ではありません。
でもここで、「恋人がいる」と断るのは、彼の気持ちから逃げているような気
がしました。
彼をキズつけないことが、果たしてここでのベストの選択なのか。
僕は無言でバックスペースを押します。
カイ「…ユキさん？」
返事がないことに、少し焦りを見せる彼。
僕は静かに、こう打ち込みました。
ユキ「私は、確かにあなたと色々なことをして、楽しかった」
カイ「…う、うん？」
ユキ「でも、恋愛的な魅力は、抱けないの」
カイ「……！」
書いてしまった。
もう、後には引けません。
ユキ「どうしてそういう気持ちになれないか、考えてみた」
実は、先ほどのアンケートには、続きがあります。
数ある断り文句の中でも、最悪な答えがありました。
それこそが、
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
◎ 「相手がダメな理由を説明する」12/200人
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
というもの。これは、
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
◎ 「あなたなんて大嫌い！」26/200人
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
というキツい言い方よりも、さらに好感度が低くなったのです。
相手について分析し、ダメな理由をハッキリ説明することが、男性にとっても
のすごくショックに感じられるようです。
相手のことを論理的に納得させようとしているため、一見親切なのですが、男
にとっては「言わないでくれた方が優しさ」なのかもしれません。
でも、そのときの僕には、書かずにはいられませんでした。
ユキ「確かに悩みを打ち明けてくれたのは嬉しかった。でも、話すたびに悩み
だけじゃ、弱い人だなぁ…としか思えないこともある」
カイ「………」
ユキ「もっと、あなたの夢とかを語ってくれたら、魅力を抱けたのかもしれな
い」
カイ「………」
ユキ「それにあなたの気持ちを、告白の前にもう少し言葉で表現してくれたら、
良かったかもしれない」
彼は、少しずつ言葉が少なくなります。
一つ一つが、自分の心にも突き刺さります。
◆ あのときの、自分に。
彼は、僕でした。
僕が学生のころに告白した女性が、今の僕のように話してくれたことがありま
した。
確かにそのときは、非常につらいと思いました。
しかしその言葉の一つ一つは、今の自分の血となり肉となっているように感じ
ます。
あのときのことが起爆剤になったからこそ、こうして恋愛心理などを学び、今
の自分がいるのかもしれません。
「好きな人がいるから」という言葉でよけるのは簡単です。
でも、あえて彼女は、僕に語ってくれた。
だから僕は、彼に語ってあげたい。
ただ、それだけでした。
◆ 最後の、言葉。
この断り方には、実は決定的な弱点があります。
「じゃあ、そこを直すから！」
と言われたら、さらに断る方法はありません。
しかし、あのときの僕と同じように、彼にその気力はないようでした。
カイ「………」
僕には、最後に言いたい言葉がありました。
ユキ「…大丈夫だから」
カイ「え？」
ユキ「だって…」
「今の僕が大丈夫なように、きっと君も、大丈夫だから。」
その言葉が、喉の奥まで出かかります。
でも、そう打つことはできません。
ユキ「ごめん…」
カイ「…いや、いいよ。こっちこそごめん…」
そして彼は、静かにログアウトしていきました。
僕の言葉は、彼の心に届いたんだろうか。
それを確かめるすべはありません。
メイド服に身を包んだ少女は、別れ際に、彼の背中を見つめながら、つぶやき
ました。
ユキ「頑張れよ、少年…」
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
◆ 今回のまとめ。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
○ 断るときは、「外からの理由」がベスト。
○ ただ、そこから先は、あなたの選択です。
これが、自分のオンラインゲームを通した、すべての体験です。
自分の場合はこのような結果となりましたが、ある意味、このオンラインゲー
ムは、恋愛が起こりやすい空間なのかもしれません。
実際、「一緒に敵と戦う」「助け合う」「ドキドキする」などの要素は満載で
すし、一緒にプレイしている人に好意を抱く条件は整っています。
彼や他のプレイヤーの話によると、その中で知り合って、実際につきあう人、
さらに結婚する人も多いようです。
………。
今度は男性としてプレイしてみたい。
そんなことを思う僕は、もしかして学生のときからまったく成長してないので
はないだろうか。こんな不安を抱えつつ、オンラインゲーム編、お開きとした
いと思います。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
（完）
他にも「私、女の子が好きなの」というのもウソはついてないとは思いました
が、色々と問題がありそうなのでやめました。
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今回はラストだけに、少し長いです。ごめんなさい。
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◆ 前回までのあらすじ。
僕はゲーム会社のお仕事の一環で、
「女の子として、オンラインゲームをする」
ことになった。
その結果作ったキャラクタ「ユキ」は、あるプレイヤーに告白された。
果たして、ユキの答えは！？
◆ 突然の、告白に。
自分が、告白される。
信じられません。
というかそれ以上に、男性から告白されているこの事実が信じられません。
思うに。
僕は無意識に、自分の理想的な女性を作っていたんだと思います。
心理学では「アニマ」と言いますが、男性は誰もが心の中に、都合のいい女性
像を描くものです。
具体的には、
「言葉づかいは丁寧で、優しく、どんな話でもあたたかく聞いてくれ、男の言
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に解釈し、他の男と比べることもなく、『あたたかな人が好き』いうアイマイ
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ちも忘れない」
という女性です。
「いるわけねー！」という女性の舌打ちが聞こえそうですが、とにかく男はそ
んな女性を心に描きます。
そのため、彼にとっても「理想的な女性」として映ったのかもしれません。
カイ「…で、どうかな？」
うん。気持ちは分かります。
しかしだからといって、まだ一度も会ってない相手ですよ！？
いくら理想的だったとしても、テキストだけの話ですよ！？
僕はつとめて冷静に打ち込みます。
ユキ「ちょっと！ ちょっと待って！」
カイ「なに？」
ユキ「で、でも、私の顔も知らないよね？」
カイ「顔なんか、関係ない」
………。
ユキ「わ、私の年齢だって、正しくは知らないし…」
カイ「年齢なんか、関係ないよ」
………。
性別も、関係ないんだろうか。
心からそんな気持ちになりましたが、でも、それだけは言ってはいけないセリ
フです。
よくよく思い出せば、彼は今までの冒険で一度も、
「そもそも本当に女なの？」とは聞いてきませんでした。
そういう意味で、ここまで自分自身、ウソはついてはいません。
彼がものすごく純粋なのか。
もしくは自分の女性的変化がそこまで完璧だったのか。
もしくは強い願望が、疑うことを忘れさせたのか。
答えは分かりません。
◆ 断る、技術。
カイ「僕はユキさんの性格が気に入ったんだ。それ以外の要素なんて、まった
く関係ない」
………。
信じて、いいの？
こんな私でも、愛してくれるの？
なんか心から女の子モードになりました。
彼は心から、ユキを信じ、そして、好いてくれている。
でももちろん、その気持ちに応えることはできません。
何て。
何て断ったら、いいんだろう。
ここで自分自身、気がつきました。
そうか。
いままで僕が告白してきた女の子は、みんな、こんな風に悩んでいたんだ。
（告白した数＝ほぼフラれた数だったとお考え下さい）
断らなきゃいけない。
しかし、あまりヘンな断り方をして、キズつけるのも悪い…。
女の子って、こんなにつらかったんだ。
今さらながらに、やっと気がつきました。
そう思っていても始まりません。
僕はとにかく頭をフル回転させます。
実は200人の男性を対象に、
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「告白のときに、女性からどう断られたら一番キズつかないか？」
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
という心理アンケートが行われたことがあります（複数回答可）。
その結果、まず、もっとも選ぶ人が多かったのが、この２つ。
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◎ 「私、彼氏がいるから。」85/200人
◎ 「私、好きな人がいるから。」65/200人
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このように「相手への気持ちを何も言わず、単に自分の都合で無理と話す」の
が、もっとも「マシ」と考えられました。
こう言われれば、男にしてみれば、
「そっか。だったらしかたないかな」
と考えることができます。
また同時に、自分については何も触れられていないため、自分自身のことは否
定されてないように感じられます。
確かに心理学的には、「プラスの好意を伝えた上で、本人の意志ではない理由
で断る」ことが最善の策だとされています。
◆ 言えない、言葉。
すなわち、ここでの正解は、
ユキ「嬉しい…。でも、私には、彼氏がいるから」
になります。
僕は意を決して、そう打ち込もうとしました。
カイ「ユキさん？」
ユキ「嬉し 」
ここで、打ち込みの指が止まりました。
でも、本当にそれで、いいのか。
言うまでもありませんが、実際の僕には、彼氏がいません。
いたらビックリです。
すなわち、ウソをつくことになります。
いや、ウソをつくのは、この際、問題ではありません。
でもここで、「恋人がいる」と断るのは、彼の気持ちから逃げているような気
がしました。
彼をキズつけないことが、果たしてここでのベストの選択なのか。
僕は無言でバックスペースを押します。
カイ「…ユキさん？」
返事がないことに、少し焦りを見せる彼。
僕は静かに、こう打ち込みました。
ユキ「私は、確かにあなたと色々なことをして、楽しかった」
カイ「…う、うん？」
ユキ「でも、恋愛的な魅力は、抱けないの」
カイ「……！」
書いてしまった。
もう、後には引けません。
ユキ「どうしてそういう気持ちになれないか、考えてみた」
実は、先ほどのアンケートには、続きがあります。
数ある断り文句の中でも、最悪な答えがありました。
それこそが、
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◎ 「相手がダメな理由を説明する」12/200人
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というもの。これは、
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
◎ 「あなたなんて大嫌い！」26/200人
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
というキツい言い方よりも、さらに好感度が低くなったのです。
相手について分析し、ダメな理由をハッキリ説明することが、男性にとっても
のすごくショックに感じられるようです。
相手のことを論理的に納得させようとしているため、一見親切なのですが、男
にとっては「言わないでくれた方が優しさ」なのかもしれません。
でも、そのときの僕には、書かずにはいられませんでした。
ユキ「確かに悩みを打ち明けてくれたのは嬉しかった。でも、話すたびに悩み
だけじゃ、弱い人だなぁ…としか思えないこともある」
カイ「………」
ユキ「もっと、あなたの夢とかを語ってくれたら、魅力を抱けたのかもしれな
い」
カイ「………」
ユキ「それにあなたの気持ちを、告白の前にもう少し言葉で表現してくれたら、
良かったかもしれない」
彼は、少しずつ言葉が少なくなります。
一つ一つが、自分の心にも突き刺さります。
◆ あのときの、自分に。
彼は、僕でした。
僕が学生のころに告白した女性が、今の僕のように話してくれたことがありま
した。
確かにそのときは、非常につらいと思いました。
しかしその言葉の一つ一つは、今の自分の血となり肉となっているように感じ
ます。
あのときのことが起爆剤になったからこそ、こうして恋愛心理などを学び、今
の自分がいるのかもしれません。
「好きな人がいるから」という言葉でよけるのは簡単です。
でも、あえて彼女は、僕に語ってくれた。
だから僕は、彼に語ってあげたい。
ただ、それだけでした。
◆ 最後の、言葉。
この断り方には、実は決定的な弱点があります。
「じゃあ、そこを直すから！」
と言われたら、さらに断る方法はありません。
しかし、あのときの僕と同じように、彼にその気力はないようでした。
カイ「………」
僕には、最後に言いたい言葉がありました。
ユキ「…大丈夫だから」
カイ「え？」
ユキ「だって…」
「今の僕が大丈夫なように、きっと君も、大丈夫だから。」
その言葉が、喉の奥まで出かかります。
でも、そう打つことはできません。
ユキ「ごめん…」
カイ「…いや、いいよ。こっちこそごめん…」
そして彼は、静かにログアウトしていきました。
僕の言葉は、彼の心に届いたんだろうか。
それを確かめるすべはありません。
メイド服に身を包んだ少女は、別れ際に、彼の背中を見つめながら、つぶやき
ました。
ユキ「頑張れよ、少年…」
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
◆ 今回のまとめ。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
○ 断るときは、「外からの理由」がベスト。
○ ただ、そこから先は、あなたの選択です。
これが、自分のオンラインゲームを通した、すべての体験です。
自分の場合はこのような結果となりましたが、ある意味、このオンラインゲー
ムは、恋愛が起こりやすい空間なのかもしれません。
実際、「一緒に敵と戦う」「助け合う」「ドキドキする」などの要素は満載で
すし、一緒にプレイしている人に好意を抱く条件は整っています。
彼や他のプレイヤーの話によると、その中で知り合って、実際につきあう人、
さらに結婚する人も多いようです。
………。
今度は男性としてプレイしてみたい。
そんなことを思う僕は、もしかして学生のときからまったく成長してないので
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ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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