閉鎖病棟 | ゆきねむ

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帚木蓬生著 「閉鎖病棟」 読みました。再読です。

この作品が、新潮文庫の100冊に入った時に、帚木蓬生さんを知って、読んでみて、その後、全作品を必ず読む大好きな作家さんになりました。

閉鎖病棟のストーリーは、裏表紙によるとこんな感じ

とある精神科病棟。思い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。その日常を破ったのは、ある殺人事件だった・・・・・。彼を犯行へと駆り立てたものは何か?その理由を知る者たちは-。現役精神科医の作者が、病院の内部を患者の視点から描く。淡々としつつ優しさに溢れる語り口、感涙を誘う結末が絶賛を浴びた。山本周五郎賞受賞作。

タイトルは、閉鎖病棟ですが、実際には、開放病棟の患者さんが中心のお話です。
タイトルがなぜ閉鎖病棟なのかは、読んだらわかります。悲しくなります。でも、私自身、精神科病棟の患者さんと、全くの平常心で向き合えるか自信はありません。たぶん見た目に不自然さがなければ大丈夫だと思うのですが、奇声を発したり、様子がおかしかったりすると、やっぱり警戒してしまいます。
でも、それはある程度仕方のないことだと思います。
たぶん、時間をかけて触れ合うことによって、解消すると思います。
まあ、なかなか触れ合う機会がないから、難しいんですけどね

精神疾患って言うと、異常犯罪などと結びつけてしまいがちですが、実際には、精神疾患者と健常者で、特に犯罪確立など大差ないようです。
なのに、犯罪がおこって、その方が精神疾患だと大きく取り扱われてしまう。悲しい現実


このお話の主要人物である、秀丸さんが、チュウさんに宛てた手紙と、チュウさんが裁判で証言するシーンは圧巻です。その叫びが、胸につきささります。

うまく説明できないけど、名作です。

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