「かわいそうな私」の周りはみんな味方という錯覚 | 法律でメシを食う35歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~

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1980年生。国学院大学卒。行政書士・FP。金融機関では住宅ローンのトップセールス。離婚に特化し開業。年間相談件数は1,500超。離婚サポートnetの会員は1万人と日本最大。マスコミ掲載多数。読売、朝日、日経各新聞、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」等。


2012年始まったばかりですが、早速、今年もお気に入りの珍味を発見しました。
露木行政書士事務所・露木幸彦と申します。



法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-冬の景色


その名も「たらのレバーオイル煮」
魚介レバーは「あんこうの肝(アン肝)」が有名で、これも大好きですが
これはまた違った食感。表面も中面もツルツルしているので、舌で転がしながら
ワインとあわせるのが絶品ですね。



実はもらい物で、かなりお高いと思っていたら、なんと500円でお釣りがくるなんて。
コストパフォーマンス高すぎです。

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法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-ハードル



『ゲリラ離婚』回避マニュアル
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法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-書類


■ 娘さんと絶縁、無一文で追い出された彼女の悲劇


きっかけは1本の電話でした。ちょうど2年前のことです。



「もう誰も信用できません!」


それが彼女の第一声、いや第一噴火、第一爆発でした。



正直なところ、私はごくごく最近まで、彼女のことを忘れていました。
なぜ今日、こんなに鮮明に思い出したのかと言うと・・・
「彼女が亡くなった」という訃報が、娘さん(15歳)から私の耳に入ってきたのです。。


彼女は実は、誰がどう見ても「かわいそうな人」でした。



離婚したくないのに離婚させられ、最愛の娘の親権を手放し
無一文(実際は400万円のマイナス)で家を追い出される。

それは何だか「悪い冗談」のようですが、本当に本当の話なのです。


彼女はまさに「ゲリラ離婚」でした。昨日まで味方だった人を
「たった1つの失敗」のせいで、敵に回してしまい、
その結果、人生をパーにしたのです。


彼女のような人が二度と現れないように・・・その一心で完成させたのが
このマニュアルです。


彼女の身にいったい何があったのでしょうか?




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-ゲリラ2



■ 「かわいそうな私」の首をギュッと絞め上げる三重苦とは?


理由があるのです。


彼女は夫を娘を置いて家を出て、近くのアパートに住んでいたのには。
彼女はなんと40歳の若さで乳がんを患い、現在、抗がん剤の治療を続けていたのです。


通院と家事、育児の両立はなかなか難しい。だから、病気を優先したわけです。
「病気が完治するまでの一時的な別居」のはず・・・でした。


しかし、夫は彼女とは違いました。


「妻の不在」をいいことに、会社の部下
(女性)を連れ込み、好き放題
やっていたのです。


よりによって娘さんは15歳。

思春期でナイーブな年齢、
しかも高校受験を控えているのに。


それだけではありません。
夫はある日突然、生活費の支払をストップしたのです。
彼女は病気を治すために、どうしても治療費が必要なのに、です。


さらには、夫は彼女の病気が治るのを待たずに、こう言い放ったのです。


「一緒になりたい人がいるから、離婚して欲しい。娘はこっちで育てる」と。


彼女は「かわいそう」の三重苦でした。


自分の病気と戦い、身勝手な夫と戦い、可愛い娘さんを守るために戦い・・・
1つだけなら、まだしも、3つも同時にやらなければならないなんて。




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-モンスター



「もうホント頭に来ちゃいました!
どうせオンナに給料を
つぎこんでいるに違いないんです。


アタシとオンナ、どっちが大事なの?
早く病気を治すから、ちゃんとお金を
入れて欲しい。


それにダンナは今まで、
家のことに見向きもしなかったんです。
それなのに娘を引き取りたいって、
チャンチャラおかしいですよ!



もしかして、オンナに母親代わりを
やらせようと企んでいるのかも。



アタシは娘のために
離婚なんてしたくないし、
早くオンナを追い出して、
元の生活に戻りたい!」



心の奥底では、怒りの炎がメラメラと燃え上がっており
また、彼女は興奮しすぎて、首から上、そして左右の耳は真っ赤に染まり
そして目は血走って、充血している・・・


電話の向こうにいる彼女から伝わってくるのは、
赤、赤、赤、それだけ危険きわまりないオーラだったのです。




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-がっかりメール②



■ 彼女が早く、簡単に、楽ちんに解決できない理由



生活費、離婚回避、親権、不倫の解消
彼女の願いは、たった4つだけでした。
しかし、残念ながら、何1つとして実現せず、4つとも、あきらめることになったのです。



今思えば、確かにそうです。


その日は「何か良からぬことが起こりそう」そんな予感はプンプンしていたのです。


彼女の電話から、さかのぼること3分ほど前。
それまで平和な一日だったのに、
突然の天変地異。


大活躍だったサンサン太陽はどこへやら。

黒々とした邪悪なモクモク雲に、
この世界の9割を支配され
あっという間に真っ暗闇。

その瞬間でした。




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-雨



ゴーゴーゴー!


10メートル先すら見えないほど、ものすごい雨、雨、雨。
まるでバケツをバッサーンとひっくり返したかのよう。


シャワーを浴びるなんて生ぬるい、
本当に滝のように大きな雨粒の数々。


そんな巨大な水すぶきが地面に
落下するものだから、耳をつんざくような
大音量なのです。


この凄まじい大雨は、まるで彼女の怒りを、
そっくりそのまま、代弁しているか
のようでした。





法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-雨2


まさかゲリラ豪雨の夜に、ゲリラ離婚の話を聞くなんて・・・


この偶然の一致が
このマニュアルを作ろうと思い立ったきっかけです。


あなたは彼女の二の舞にはなって欲しくない。それだけなのです。
彼女だってもっと早く、簡単に、楽ちんに解決できるはず、でした。



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法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-ダメ




■ 彼女を地獄に突き落とした「真犯人」は誰?



そもそも彼女だって、初めは違ったのです。「ゲリラではない離婚」でした。それなのに。
当たり前のことを当たり前のようにやっただけなのです。


具体的には、探偵に頼んで「浮気の証拠」を
ゲットしようとし


弁護士に頼んで「自分に有利に進むよう」
アドバイスをしてもらい


離婚調停では調停委員に
「離婚しないで済むよう」懇願したのです。



はじめのうちは、すべてが上手くいって、
探偵、調停委員、弁護士も味方につけた・・・はずでした。


しかし、彼女は「たった1つの大事なこと」を知らないせいで、
すべてをパーにしてしまいました。


機嫌を損ね、嫌われ、怒らせてしまい・・・
探偵、調停委員、弁護士は彼女の味方から一転して「敵」に変貌してしまったのです。


誰も助けてくれない絶対絶命のピンチ。そう、彼女は「ゲリラ離婚」に
突入してしまったのです。



法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-悲鳴

◆ では、彼女は一体、何を「やらかして」しまったのでしょうか?


彼女の話をもう少し聞いてみましょう。



私はいつも以上に、耳を電話口にギュッと
近付けました。


降りしきる雨音に彼女の声が負けないように、
です。


しかし、そんな必要はありませんでした。

彼女はゲリラ豪雨なんて、
余裕で打ち消すくらい、
大音量で話し始めたのです。



「探偵さんを信用して任せていたんです。それなのに・・・」





法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-不倫1



◆ ゲリラ離婚の実例1(探偵)~本当にあった怖い怖い話~


彼女が探偵(興信所)に「夫の尾行」を頼んだのは、いたって自然な発想です。


「愛情がなくなったから離婚して欲しい」


夫はそうやって都合のイイことばかり、バンバンと連発していたそうですが
これが真っ赤なウソなのは、彼女にはバレバレだったのです。


「ゼッタイ、後ろにオンナがいるに違いない!

ダンナが軽々しく言い訳できないようにしたい。
だから、カンペキな証拠をゲットしたいんです。」


彼女はそうやって浮気の1から100をすべて「探偵」に丸投げしたのですが
これが「不幸の始まり」、つまりゲリラ離婚への入り口でした。




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-街中4


◆ よく考えてみてください。
あなたはおかしいと
思いませんか?


彼女と探偵は赤の他人ですし、
まったくの初対面です。


それなのに探偵の言うことを
100%信用し、
マルマル鵜呑みにするなんて。





法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-不倫の図




■ 「お任せ」にした途端、ぼったくられるという方程式


ところで、あなたは初めての居酒屋で「お任せ」を頼んだことはありますか?


ちょっと怖いですよね。


いつも行く居酒屋なら、まだしも、見知らぬマスターだと
「何を出すのか」「いくらなのか」分からないのだから。


彼女のやっていることは、
まさに「初めての居酒屋で
『お任せ』を頼む」ようなものでは?


居酒屋で不安なことは、同じく、
探偵でも不安でしょう。




本当に頼むのなら、前もってマスターのことを「信用できる人かどうか」
要チェックする必要がありますが
彼女の場合、完全にスルーでした。




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-街中2


◆ 彼女はその後、どうなったのでしょうか?


ちょっとした甘えが思わぬ罠、ゲリラ離婚につながるなんて・・・
彼女はこのとき、完全に無知だったのです。



彼女は何の疑いもせず、
ぬくぬくと待っていたそうです。


「シメシメ。これでようやく、
ダンナにギャフンと言わせられる」




なぜなら、彼女は探偵に力強く、こう言われたからです。
「大丈夫です。1週間あれば」と。




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-街中


◆ しかし、実際はどうでしょうか。


1週間が過ぎ、2週間が過ぎ、そして3週間が過ぎ・・・
いくら待っても、探偵からの吉報は届かなかったのです。




■ 「かわいそうな私」のために人一倍、頑張ってくれるという淡い幻想


彼女は「2つの理由」で焦っていました。


彼女に与えられた時間は残りわずかだったのです。


1つは、夫が彼女の知らないところで離婚調停を申し立てており
1回目の調停まで、もう1ヶ月もなかったのです。


2つ目は娘さんのことです。


先週、学校から呼び出されて、
娘さんが学校に来ていないと
告げられたそうで。


離婚寸前の父親と母親の間で
板ばさみになれば、精神的にダウン
するのも無理はありません。


受験を控えた大事な時期に、
不登校なんて・・・




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-がっかりメール③


彼女はただでさえ、離婚調停の直前で、
ただならぬストレスに苛まれていたのに
娘さんの心配だけでなく、探偵の不手際に悩まされるという
トリプルパンチを食らわされた格好です。



『「かわいそうなアタシ」のために、探偵さんは人一倍、頑張ってくれると信じていました。
それなのに、なんで放置プレイされるの!ふざけないで!!』


彼女が烈火のごとく怒るのも
無理はありませんでした。
「昨日の味方は今日の敵」まさにゲリラ離婚そのものです。


結局、探偵から「例のもの」が届いたのは、あれから4週間後のことでした。


しかも、これだけ首を長くして待ちくたびれたにも関わらず、
その中身は彼女をガッカリさせるに十分でした。


「アタシが欲しいのは、ラブホテルやオンナの部屋の写真なんです。
それがゲットできないんじゃ、何のために依頼したのか分かりません。」




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-女性②


◆ なぜ、彼女はカンカンに怒っているのでしょうか?


探偵が送りつけてきた写真には、
決定的な「手落ち」があったのです。


スーパーで楽しそうに買い物をしたり、
夫の車に同席したり、一緒に会社から
出てきたり・・・


確かに「ただならぬ関係」なのは
一目瞭然ですが、肝心の「肉体関係」が
抜け落ちており
証拠としては不十分なのです。




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-女性③



■ 彼女が300万円をドブに捨てた本当の理由


さらに彼女を奈落の底に突き落としたのは「請求書」です。


なんと写真と一緒に240万円の請求書が入っていたのです。
確かに彼女は探偵に依頼するとき、
「1週間につき60万円」と説明されたそうです。


◆ ごくごく常識的に考えて、どうなのでしょうか?


1週間が過ぎた時点で、探偵から彼女に対し、何の相談もなかったのです。
今後も尾行を続けるのか、それとも、ここでいったん止めるのか。


あろうことか、探偵は勝手に尾行を続け、
どんどん料金が上乗せされていったわけです。


だから、彼女は探偵にこう言って
やったそうです。


「お金払っているんだから、
ちゃんとやって下さい!そんなんじゃ、
詐欺ですよ!!」と。



法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-親子




◆ しかし、しかし、しかし、どういうことでしょうか?


彼女はあれだけ激怒し、探偵をシバき倒したにも関わらず、240万円もの大金を
すんなり払ってしまったのです。



なぜなら、探偵は彼女の「心の弱み」に
ちゃっかり付け込んできたからです。


「あと1週間あれば、奥さんの望むような写真を撮れるかもしれない」と。



彼女がその「甘い誘い」が助け船なのか、泥船なのか、
見分けることなど不可能でした。



不登校の娘を抱え、抗がん剤の治療を続けながら、
夫の浮気の真偽を確かめようとするのだから
もう頭も心も一杯一杯だったのです。


彼女はゲリラ離婚に陥るべくして陥ったのです。


だから、彼女は240万円はもちろんのこと、
さらに60万円(1週間の追加分)を
上乗せして即金で300万円を振り込んで
しまったのです。



それは本当は娘さんの大学資金として
貯めておいたお金なのに。




法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-パソコン





■ ×「3度目の正直」 ○「2度あることは3度ある」


やはり、案の定でした。


彼女はもう1度、探偵を信じてあげたのに、
果報は寝ても、やって来なかったのです。



結局、また1週間が過ぎ、調停の「その日」をむかえるという最悪の結末に。
本当なら強力な武器となるはずの「白黒の証拠」を手に入れられずに、です。



彼女は探偵に電話をすると、
どこで衝撃的なメッセージが

「お客様のおかけになった番号は
現在、使われておりません。」


しかも、探偵のオフィスは、
すでに「もぬけの殻」で、そこには
誰もいなかったのです。


文句を言いたくても「言う相手」さえ、
存在しないという、悲惨な光景でした。
それはまさにゲリラ離婚そのものでした。

しかも、彼女はやることなすこと、すべて裏目裏目、でした。


離婚調停では300万円の使い道を指摘され、
答えに窮してしまったのです。


まさか「探偵に騙されて300万円をドブに捨てた」なんて口が裂けても言えません。





法律でメシを食う30歳のブログ~露木幸彦・公式ブログ~-お金



だから、300万円を穴埋めするため、実家に泣きついたのですが
「大金を勝手に浪費する妻」というレッテルを貼られ、彼女は「母親なのに」
娘さんの親権を得ることができなかったのです。


しかも、調停の直後、病院の検査で
癌の転移が見つかったそうです。
もう本当に踏んだりけったり、です。



『「かわいそうなアタシ」をカモにするなんて、
あまりにも酷い!酷すぎる!!』


彼女はそうやって声を荒げますが、
やはり、何も分かっていなかったのです。



世の中には「かわいそうな人」に手を差し伸べる人もいれば、「かわいそうなのを」
いいことに地獄に突き落とす人もいるのです。



つまり、かわいそうだからこそ、詐欺師に引っかかってしまうリスクは
倍増するのです。


そして彼女がしくじったせいで、「騙されるリスク」は倍々に増えたのですが
何がいけなかったのか、あなたは分かっているでしょうか?



「口は災いの元」とは、まさにこのことです。


かわいそうな人ほど、ゲリラ離婚を回避できない・・・
残酷ですが、それが世の中の常なのです。


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