舞台「ライチ☆光クラブ」を観てきました。
ストーリーは、
螢光町の工場地下にある少年達の秘密基地「光クラブ」。そこには帝王として君臨するゼラを筆頭とする9人の少年が集まり、ある崇高な目的のために「ロボット」を作っていた。やがて完成した「ロボット」は「ライチ」と名付けられ、「美しい女の子」を連れて来るよう命令されるが、ライチは「美しい女の子」の定義が何なのか理解できず、醜かったり、少女でなかったりする女ばかりを集めてくる。
そんなある日、デンタクに特殊な設定を施されたライチはようやく「美しい」が理解できるようになり、1人の美しい少女「カノン」と数人の少女を光クラブに連れて来る。光クラブの面々はカノンを玉座に据えて女神として崇め、次の目的へ進もうとする。しかしカノン以外の少女に食事を与えようとしないゼラに反発したタミヤが、カノン以外の少女達を密かに逃がそうとしていたことが発覚し、タミヤは粛清として自分の手でダフを処刑することになってしまう。そして、光クラブは崩壊し始める・・・。
というお話です。
元々は、東京グランギニョルの演劇として上演されて、それが漫画になり、また舞台化されました。漫画を読んで、興味を持った私は、これは舞台を観なくちゃと思い、観に行ってきました。オタクっぽい人ばかりかと思って行ったら、出演している方々に、テニミュの俳優さんたちもいらしたようで、若い女性が多くて驚きました。ゼラ役の中村さんも、有名だしねぇ。ちょっとBL系も入った内容だしね。
とても面白かったです。漫画に忠実というか、元々が舞台のお話なので、ハンパない世界感が素晴らしかったです。まるでナチスドイツのような、統制がとれた集団の中に、それを率いる帝王のゼラ。超カッコいいんですよ。ダンスもキレが良いし、観ていて、マジで楽しくて、ワクワクするんです。
ゼラは、子供の頃に、30歳までに世界を手にするか、14歳で死ぬか、どちらかの未来を持っていて、その未来のカギは、美しい女の子が握っているという預言を聞くんです。それを信じたゼラは、世界を手に入れるために、美しいカノンを、ライチに連れてこさせるんです。だけど、ヒトラーと同じように、段々と、自分の周りの人間が信じられなくなり、狂っていくんです。
ゼラがちょっとおかしいなと思い始めたタミヤは、ゼラを裏切る訳じゃないんですけど、でも、このままではいけないと思い始めるんです。女の子たちが死んでしまってからでは遅いので、逃がそうとしたり、それって、普通の事なんだけど、ゼラに陶酔している他の部員たちは、良く分からないんです。冷静に考えてみれば、ゼラが間違っているって判るのにね。
それにしても、ゼラは、天才的な頭脳の持ち主なのよね。タミヤは、普通の友達として、チェスでゼラに勝ちたいと思うんだけど、勝つ事は出来ずに、裏切り者と思われてしまう。友達だったら、勝負をして、勝ちたいと思ったりするのは当たり前なのに、やっぱり、狂ってきていたのよね。タミヤが可哀想でした。まぁ、最後の方は、可哀想とか、そんな事を言っている場合じゃなくなるんだけど。
ライチというロボットですが、今回は、結構、見た目が人間的で、もう少し、メカメカしくても良かったんじゃないの?って思ってしまいました。人間的だから、どーも、カノンといると、生々しく見えてしまう場面があって、もう少し、ロボット的なメイクだったら、残酷に殺してしまう部分も、もっと楽しかったかなと思いました。
私は、この舞台、超!お薦めしたいと思います。これも、再演したら、また観てみたいと思うものでした。まぁ、でも、「ライチ☆光クラブ」の映画が公開になるから、そちらが楽しみかな。その出来によって、舞台と映画と、どちらが良かったって、比べられるかなと思います。楽しみだなぁ。もう、舞台は終わってしまいましたが、もし、また再演したら、ぜひ観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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