◆店長が教えたい計数⑥ ロス率 | 日本カルチャー協会 認定講師 みずおち

日本カルチャー協会 認定講師 みずおち

講義内容「飲食店の店長に必要な計数」
「飲食店の儲かるメニュー動画活用術」

こんにちは。ユージーアイプロジェクトの水落です。


「店長がスタッフに教えたい計数」を書いています。


今回はロス率についてです。


まず、小売店だけでなく、商売にはロスという物がつきものです。


リサイクルショップでは、


・万引きによるロス、

・売れ残った商品を値下げするロス、

・買取った商品が不良で廃棄するロス、

・間違って買取してしまった差額のロス、

・内部不正によるロス、

・棚卸によるカウントミスが主に考えられます。


飲食店の場合、ロス率は平均5%、

小売店の場合は平均2%と言われます。


ただし、ロス率の算出方法は会社によって違います。


ロス率を出すには、ロスした金額を出すわけですが、


そもそも原価で計算する会社と売価で計算する会社があります。


例えば、半期棚卸しの結果、


ロスと考えられる金額が20万円分原価でありました。


半期とは1年の半分、4月から9月、10月から3月という感じです。


会社の決算月によってずれます。


当社なんかは2月が決算月なので、3月から8月、9月から2月が


半期となります。(こんな事してていいのか?)


半期の売上が600万円あったとします。


通常の計算では


ロス高(20万)÷売上(600万)×100=ロス率(3.33%)


となります。


しかし、会社のよってはロスによって出なかった売上として


ロス高を売価に直します。


20万の原価の商品を売価に直すと33万だったとします。


ロス高(33万)÷売上(600万)×100=ロス率(5.5%)


とするところもあります。



簿記的には違っていても、会社によって様々ありますので、


郷に入っては郷に従えデス。ロス率のポイントは、


会社平均のロス率や、他店舗のロス率と比較して、


高いのか低いのかを比べる事。


パーセンテージよりも金額を重要視する事が大事だと思います。


例えば、アルバイトさんに「今回のロス率は3%でした。」


と言うと、「それだけでよかったぁ」となるでしょう。


でも実際は20万円も無くなっているんです。


貯金から20万無くなったらおおごとでしょ。


そもそも、ロス率が2%とか3%とか、


という数字を使っている所がおかしいと私は思います。


それでもロス率は勘違いする事が多いので、


もう一回書いておきます。


原価10円で10冊の本を買取りました。


1冊100円で値段を付けました。


7冊売れて、3冊が万引きされました。


このときのロス率は?という問題があったとします。


3冊分の原価30円がロス高、


売上が700円でした。


①ロス高(30円)÷売上(700円)×100=4.28%


②ロス高(300円)÷売上(700円)×100=42.8%



と計算する会社もあります。(極端な例ですが)


③ちなみに製造業ではたぶん違います。

 ロス高(原価30円)÷生産金額(1,000円)=3%

なのでしょうかね。


小売店の多くは①で、売上対比だと思います。



個人的にはロスが無ければ、


売上も上がっていたはずですので、


数字を2倍にしたい気持ちです。


②の会社もそんな気持ちで、こうしたのかもしれませんね。



◆店長が教えたい計数⑦ 在庫回転率 に続きます。