私達が、自分自身で片頭痛を根本的に改善させるためには、「片頭痛の正しい知識」を身につけることが極めて重要になっています。
今回のシリーズでは、「片頭痛の正しい知識」を皆さんに身につけて頂くことを目的に作成致しました。
巷のネット上では、片頭痛に関する”さまざまな考え方”が掲載されていますが、こうした誤った情報に私達は惑わされてはなりません。
ネット上の情報のほとんどは、片頭痛が原因不明の不思議で・神秘的な”遺伝的疾患”とされ、皆さんに一生に渡って高価なトリプタン製剤を服用させようとしたものです。
こうした情報以外のものは、片頭痛を断片的に捉えたものばかりです。このため、こうした情報をもとに仮に実践されても改善されるのは一部の方々だけです。
今回のシリーズをご覧頂ければ、こうした情報の考え方はすべて含まれています。
最も大切なことは、片頭痛とはどういった頭痛なのかを、慢性頭痛全体のなかで、どういった位置づけされるものなのかを理解することです。
このような観点から片頭痛を理解されておられませんと、自分の頭痛もしくは片頭痛がどのような段階にあるのかが理解できなくなってしまうことになります。
専門家の申されるように、緊張型頭痛と片頭痛は厳然として区別するのではなく、この2つが連続したものであり、一括して慢性頭痛として捉えられるべきであり、その基本的な相違点はミトコンドリアの活性低下という遺伝素因の有無でしかありません。
そして、現実に頭痛が起きた場面において、その表現型が 緊張型頭痛なのか、片頭痛なのかだけであって、それぞれの表現型によって対処の仕方を考えればよいということでしかありません。
このため慢性頭痛を治療する場合、一括して、「慢性頭痛そのもの」を根治させるのが原則です。緊張型頭痛とか片頭痛とか区別すべきではありません。
慢性頭痛はどのように考えるべきでしょうか
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12290082766.html
片頭痛とは
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12291258298.html
専門家の”謎”を解き明かす
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12291372822.html
素朴な”疑問”集
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12291383860.html
片頭痛の適切な治療とは
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12291905497.html
このなかでも述べていることですが、このような考え方を専門家は科学的根拠(エビデンス)がないと受け入れることはありません。
それは、専門家は西洋医学に基づいて、病気か健康かの2つしか考えることはありません。片頭痛を「病気」と考えていることが問題になってきます。このため、この境界領域が無視されています。
謂わば、突如として、片頭痛が発症してくるとでも考えているようです。
専門家は、片頭痛のときに起こる脳の変化(閃輝暗点)が、PET、MRI(BOLD法)といった脳の新しい方法で、脳の病気が画像として確認されたことから、片頭痛や群発頭痛といった本来、脳のなかに異常のない頭痛でありながら、これを、頭痛持ちの頭痛といわれるもののなかに「頭痛そのものが脳の病気」であることがわかってきたとされています。このように極めてトンチンカンなことを申されます。
本来であれば、脳以外に原因があるはずのものです。
こうした事実はこれまでも詳細に明らかにしてきました。
また、これに関連して、片頭痛が発作性・周期的な”機能性頭痛”でありながら、専門家は極めて偶発的に見つけられた病理学的所見を基に片頭痛を考察され、まさに本末転倒した考え方をされます。
さらに、「ホメオスターシス(自然治癒力)」といった考え方は一切されることはありません。
さらに、専門家はトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成される「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準(教義・教典)とされることから、こうした方々の利益を守るために、片頭痛を「後天的なミトコンドリア病」と考えることはありません。現代病は、感染症以外は後天的ミトコンドリア病です。
このことは頭痛領域のみならず医学界全体でも言えることです。
ガン治療も然りで、認知症、うつ病治療でも同様です。
このように医学界全体が製薬業界に依存する体質にあることから、このようになっているだけのことでしかありません。
このように、お互いが”頭痛を考える際の”拠り所とする基盤・根拠がまったく異なっているということです。
専門家は、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成される「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準(教義・教典)・拠り所・根拠とされ、製薬メーカーの利益を優先されるということです。
私達は、生物学の摂理に基づいて、すなわち自然の摂理に基づいて、考えていくことが大切であると思っております。
本来、医学そのものは生物学の摂理・原理に基づくべきと思っています。
前回も述べましたように慢性頭痛治療を行う上での生活指導の基本は「規則正しい生活を行って、食事をバランスよく摂り、睡眠を十分にとり、姿勢を正しくし、適当に運動し、リラックスすること」です。このような極めて単純なことです。
しかし、現代社会では、このような単純なことすらできない生活環境にあります。
規則正しい生活が、毎日行えるひとは極めて少なく、極めて稀ではないでしょうか。
睡眠が十分にとれる人も極めて少ないのではないでしょうか。
現代は交通機関が極めて発達し、車社会です。このため、歩くことが少なく運動不足は日常的になっています。
現代社会は、極めてストレスが多いのが特徴です、リラックス可能な状況にはありまえん。
また、IT万能の世界です。パソコンの操作は日常業務に組み込まれ、仕事が終わればスマホとにらめっこをされる方々が増え、日常的に前屈みの姿勢を強制され、姿勢を悪くさせる生活環境に満ち溢れています。
また、私達が口にする食品の成分は以前とはまったく変化しています。食品添加物の問題、食品の精製・加工過程の問題もあります。
また、マグネシウムが不足しやすい生活環境に置かれています。
このように「食事をバランスよく摂る」ことが如何に難しくなっているかが想像されるはずです。
こうした「規則正しい生活を行って、食事をバランスよく摂り、睡眠を十分にとり、姿勢を正しくし、適当に運動し、リラックスすること」といった口で言えば極めて単純なことが簡単には行えないような時代です。
このような困難な時代であるが故に、これを如何にして行っていくのかが問われており、工夫が必要になっています。
こうしたことを具体的にどのようにすべきかを述べたものが、以下です。
慢性頭痛治療のガイドライン・・・
前編・慢性頭痛の基礎
http://taku1902.jp/sub543.pdf
後編・片頭痛治療のてびき
http://taku1902.jp/sub544.pdf
「生活習慣改善のポイント」
http://taku1902.jp/sub545.pdf
今回のシリーズで詳しく述べたことを簡略に整理してまとめたものです。
現実に、自分で片頭痛を根治させようと思い立った際には、最下段の「生活習慣改善のポイント」をご覧頂き、これまでの生活の仕方を点検され、おかしな部分だけを是正すればよいということです。
問題は、このようなガイドラインと同様の内容の「慢性頭痛のセルフケア」といった自己管理方法が一部の神経内科関連の専門医から提唱されていることです。
さらに、このようなガイドラインと同様の内容の指導を頭痛外来で行う専門医もいます。
にもかかわらず、私達一般人が目にする「慢性頭痛診療のガイドライン」には、このようなことは一切記載されておりません。
このように同じ専門家同士でありながら、こうした生活指導に対する考え方がチグハグ・マチマチになっています。
このような現実は何を意味しているのでしょうか。
こうしたことを考える限りは、専門家の作成される「慢性頭痛診療のガイドライン」とは一体、何なのでしょうか。
さらに学会の場において、片頭痛の根源的本態に迫る発表がこれまで皆無であったこともこの世の七不思議の一つでもあります。
一体、どうなっているのでしょうか。
以上のように、今回のシリーズでは「片頭痛の正しい知識」を身につけて頂くことを目的として、片頭痛とはどういった頭痛なのかを、慢性頭痛全体のなかで、どういった位置づけされるものなのかを明らかにすることでした。
このため、片頭痛治療をどのように推し進めていくのかは、その概略をお示ししたにすぎません。
次回のシリーズでは、片頭痛治療を進めていく場合の具体的なことを、考えていくことにします。教科書的なことは、これまでも記事にし、語りつくしたことですので、これまたザックバランに述べていくことによって理解を深めていくことに致します。
これまでの、参考ファイル・・
片頭痛を誰が治らなくしたのか
http://taku1902.jp/sub468.pdf
これでよいのか 片頭痛医療 改訂版
http://taku1902.jp/sub512.pdf
こうして医者は嘘をつく
http://taku1902.jp/sub534.pdf