十全大補湯と皮膚疾患がどうしても結びつかなかった。気血両虚であれば他に適当な方剤があるのではないかと思った。しかし山田光胤先生の次の口伝が私の疑問を氷解させた。
十全大補湯は桂枝加黄耆湯に四君子湯と四物湯を加味した方意である。
この1文でどれだけ応用範囲が広がったかしれない。それを機に補中益気湯や黄耆建中湯の皮膚疾患の使い方も上手になった。名医の方剤分析能力にただただ感心する今日この頃である。
参考文献 漢方の口伝~筍庵ひとりごと~ 山田光胤著 たにぐち書店
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