それじゃここまでの流れを。其の弐 | You-SuKe official blog

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シンガーソングライターYou-SuKeのブログです。

「ばぁちゃんの畑」と同じく、「じぃちゃんの海」も一週間以内にある程度が出来てしまった。


のだが、、、



そこからが本当の曲作りだったように今は思う。
僕は津波の歌を作ろうと思ったわけじゃない。底にある大きなテーマは、ばぁちゃんと同じ過疎問題を歌うって決めていた。
現に被災地の漁村などはただでさえ若者がいなかったのに、それに加えてこの津波で若者以外の人達も土地を離れた人がいる。農業もそうだけど漁業も後継者はなかなかいないし、船や養殖施設が流されて現役続行を断念した人はとても多い。

だから過疎問題を歌うのは自然な事だった。



現地の人々は、津波の事を思い出したくない人が多いと思う。
そりゃそうだよな。
でも津波を抜きに僕はこの曲は作れない、僕は震災以降の土地しか知らないし、そうでもなかったらあの場所に行く事はなかったかもしれない。

そんな事も想いながら出来た曲だけど、出来てからしばらくはずっと悩んでた。
どこまで踏み込んで歌っていいものか。
使った言葉がとても気になった。

ただ、言葉を避けても歌う僕の心は避けようがないはずで、
歌っていうのは心がなければ、そもそも歌にならない。
気を使って言葉を避けて、置き換えた言葉に僕の心は入るのか。

そこまで結論をだした時に降参した。
出て来たありのままを出来るだけ表現しようと思った。


曲中に「荒波を越えろ 突き進めと...」というフレーズが出てくる。
この「荒波」は最初「津波」だった。
最終的に「荒波」を使ったんだけど、それは気を使って置き換えたわけではないんだ。
「荒波」って単語にはもちろん津波の意味も入ってるけど、その他に漁師達が今まで乗り越えてきた嵐の中の海や、もっと言えば人の人生の荒波っていう意味も入ってる。
だから「荒波」に最終的にはしたわけだけど、「津波」という単語でどうしても歌いたかった気持ちも少なからずあった。

このフレーズを作っのは、僕が3月に行った時、最後に津波を乗り越えた漁師さんの話がきっかけだった。だから僕は最初「津波」と歌ったわけだけど。。 その話はまた次にします。


つづく

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