流れ星ネコのまた旅日記 -319ページ目

マルタ島2セント・ジュリアン旧市街

 翌日の朝、セント・ジュリアンの旧市街を散策しました。

 海岸沿いはホテルが建ち並ぶリゾートゾーンですが、一歩山の手に入ると、昔ながらの町並みです。
 石造りの建物ですが、窓だけ木造の出窓となって建物から飛び出しています。
 赤や緑、茶色の出窓が、町並みにアクセントを与えています。
 様々な色彩なのに全体として調和しているのは、出窓の形が統一されているからなのでしょう。
 玄関脇の壁には、キリストや子供を抱いたマリアなど小さな陶器が飾ってあります。ここはやはり十字軍の島、キリスト教の国なのですね。

 イスラムの国から来ると、こんな風景がとても珍しく思えます。チュニジアから飛行機で1時間の近さなのに、町の風景が全く異なるのは、なんだかとても不思議です。

 朝食はパン、チーズ、ハム、サラミ、ゆで卵、バター、ジャム、コーヒー、紅茶、ジュース。
 パンが美味しい。
 その上ハム、サラミまである!
 イスラムの国から来て、まず最初にうれしいのは(風景もいいけど)、これですね。
 お代わりしまくりで食べました。

 今日はマルタの建国記念日。祭日で美術館などの施設は閉まっているので、マルタ島南部の海や遺跡を見に行くことにしました。

 青の洞窟や、巨石の神殿、太っちょヴィーナスがお目当てです。


 セント・ジュリアンの夜明け

 出窓のある家並み

 窓辺にマリアさんの像

 玄関の壁のキリストさん

 マルタ猫発見、第1号

マルタ島1

 夏です。マルタ島に行ってみましょう。

 イタリアのつま先がけっ飛ばしたシチリアのさらにその先に、小さく浮かぶ島、地中海のど真ん中、「マルタ島」があります。

 面積は淡路島の2/3、40万人ほどの小さな島、ででもれっきとした独立国、マルタ共和国Republic of Maltaです。
 イタリアにもチュニジアにも近い国ですが、いずれの国とも異なる文化、歴史をもった独特の国です。

 マルタ島。
 ねじまき鳥クロニクル(村上春樹)の加納マルタが、癒しの水を見つけたところですね。
 私にその水が見つかるとは思えませんが、近くに住んでいて行かん訳にはいかんでしょう。
 
 夏の盛り、3泊4日でこの地中海に浮かぶこの小さな島、「マルタ島」を訪れました。

 マルタ共和国は、マルタ、ゴゾ、コミノの3つの島からなっていて、マルタ島が一番大きく、首都ヴァレッタもここにあります。

 チュニジアのカルタゴ空港から1時間。あっという間にマルタ島です。マルタリラに両替、レンタカーを借りて予約したホテルのある「サント・ジュリアン」へ向かいます。連れは(というより連れていってもらったのは)旅仲間のKさんとSさん。
 Kさん運転のフィアット・パンダがマルタ島を疾走しますが、まあ道のややこしいこと。
 サント・ジュリアンは首都ヴァレッタの北東部に続く海岸沿いの町で、さほど遠くないのですが、でたらめな網目状の道路(と初めての旅行者には思える)をくねくねと回ってばかり。いつまでたってもたどり着きません。
 20分もあれば十分な道を1時間以上かけてようやく到着です。
 ホテル(「Miramare Hotel」)はレストランやホテルが立ち並ぶリゾート地、海岸道路に面していて、すぐ目の前が海、泳げそうな砂浜もあります。


 宿泊先のMiramare Hotel

 目の前は海

 何だか熱海に似ているような気も・・・

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教2

 今日は納豆に日です。


 フランス語の先生からこんな笑い話も聞きました。

 ユダヤ、キリスト、イスラムの聖職者が3人集まり、一緒に夕食を食べた時のこと。

 ユダヤ教徒が、
「ワインでも飲みましょうか」
と言ったところ、イスラム教徒は、
「とんでもない、そんなもの絶対飲めません」
 イスラムではアルコールが禁止ですね(チュニジア人は結構飲んでいますが)。
 ユダヤ教徒とキリスト教徒は首を振って、こんなにうまいものを知らないなんて、何て可哀想な人生なんだと、イスラムを哀れみます。

 次いでキリスト教徒が、
「豚肉(ハム、ソーセージ)はいかがですか」
 イスラム教徒、ユダヤ教徒は、
「とんでもない、そんなもの絶対に食べません」
 そこでキリスト教徒は、こんなにうまいのに、と二人を哀れむ訳です。

 やがて食事が終わり、ユダヤとイスラムの聖職者が、
「そろそろ家に帰りましょう、妻が待っています」
 するとキリスト教の聖職者は、
「とんでもありません、妻をめとるなんて、絶対にできません」
 そこで、ユダヤ教徒とイスラム教徒は、
「奥さんもいないなんて、ああ、何て可哀想な人生なんだろう」
とキリスト教徒を哀れんだそうです。

 この程度の軽い言い争いならいいのですけどね。
 (でも、こういったことが実は根が深いのかなあ、と思ったりしますね)

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教

 ある夏の夜、チュニス市内にある「シャルル・ド・ゴールメディアセンター」というところで、野外演劇を見学しました。
 センター名からも分かるように、フランスの文化活動の一環として催された演劇です。私のフランス語の先生、マダム・クリスティーヌの勧めで行ってきました。

 夜もようやく暮れた8時半頃、ようやく劇がスタート。
 シンプルな舞台で、男女二名が歌い、踊り、語ります。

 劇はスペインのアルハンブラが舞台。
 当時イスラムの支配下だったアルハンブラは、宗教的に寛容な時代で、ユダヤ教もイスラム教もキリスト教も平和に共存していました。
 ところがキリスト教徒がイスラムをスペインから追い出してしまってから、共存が許されない世界になってしまった、といったようなことを描いていました(たぶん)。
 イスラム女性に扮した俳優が、スペインから追放される姿を、悲しく、切なく、舞い、歌います
 ユダヤ教徒がヤツガシラ、イスラム教徒がフラミンゴ、キリスト教徒がナイチンゲールという3つの鳥にシンボライズされていました。
 いずれも平和の象徴なのでしょう。ストーリーの詳細は分かりませんでしたが、まあそれでも、演じる人のフランス語がとてもきれいで、それなりに楽しめました。

 イスラムの国で宗教対立の問題を描くと、こういう形になるのでしょうが、おそらく事実でもあったのでしょう。
 ここチュニジアでも、イスラムが支配していたその昔、今では犬猿の仲となってしまったユダヤやキリスト教徒と、仲良く共存していたといいます。

 争いが絶えない3つ宗教ですが、もともとは兄弟のような宗教、今よりおおらかな時代があったのだと思います。


イスラム教の象徴のフラミンゴ(チュニジア・コルバ)

 ユダヤ教のヤツガシラ(チュニジア中部で)

たい焼き6

 パーティ会場にたこ焼きとたい焼きが並びました。
 ホテルのシェフ達の力作が並びます。ディスプレイの美しさはさすがプロですね。
 一方、我々の作品、見かけの面で一歩劣るのは否めません。
 なにせ作るので精一杯で、飾り付けまで気が回りませんでした。
 まあそれに、たこ焼きもたい焼きも、見栄えのする色彩ではないですね(形状は面白いのですが)。

 チュニジア人シェフの料理

 一方我々の料理。見劣りするぞ


 でも味で勝負です。
 日本の誇る伝統料理が通用しないわけがありません。


 レセプションパーティーが始まりました。
 
 成果は・・・・・
 まあ写真を見てやって下さい。
 もちろん大盛況、見る見るうちに、たこ焼きもたい焼きも完売しました。
 
 もちろん、美味しかったからですね。
 (珍しいからじゃ、絶対にないっ!)


 ほら、どんどん人が集まってきた

 この美味しそうな顔・・・・

 「このたい焼きうまいぞ!」と指さしているおっさん