女子サッカー「くノ一」サポーター故人の貯金を活動費に(2005年) | 横山歯科医院

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[国内女子サッカー:地元市民クラブ「伊賀FCくノ一」の挑戦]

(伊賀タウン情報YOU  410号  2005年4月)



<天国からの声援よ 届け>
<故人の貯金を活動費に 両親が寄付>

身体に肉芽腫ができる難病「サルコイドーシス」に侵されながらも伊賀の
市民クラブ「伊賀FCくノ一」のサポーターとして熱心に応援を続けてきた
滋賀県甲賀市信楽町の故小林潤一郎さん(享年30歳)が、この世を去った。

生前、女子サッカーの窮状を、故潤一郎さんを通じて耳にしていた両親は
4月3日、「選手のみなさんの活動費に使ってほしい」と故人が貯めていた
100万円をチームに寄付した。


潤一郎さんは高校生だった15年前、「サルコイドーシス」を発病し同級生より
1年7か月遅れで高校を卒業した。
その後は病と闘いながら大学に進み、名古屋市内の会社に就職した。
しかし、昨年4月病状が悪化し会社を休職、帰郷していた。

そんな時、潤一郎さんに勇気を与えたのが試合に情熱を傾け、一生懸命に
取り組む「くノ一」の試合だった。

「くノ一」に魅了された潤一郎さんは、試合のたびに両手で杖をつきながら
本拠地・伊賀市の球場に駆けつけるようになった。
選手激励のため、自作した横断幕を試合会場に飾り、サポーター仲間や大学の
友人と一緒になり選手へ熱い声援を送っていたが、突然脳内出血を起こし
さる2月8日、この世を去った。


潤一郎さんから「男子のJリーグと比べ、女子は恵まれない環境で一生懸命に
頑張っているんだ」と聞かされていた両親、父親の弘幸さん(61)、母親の
康代さん(60)は、潤一郎さんが生前貯めていた貯金を、「くノ一」に贈る
ことを決意し、4月3日に開かれた同FC後援会主催の懇親会に代理出席し
100万円を新キャプテンの原歩選手に手渡した。

寄付金を手渡された主将の原選手は「選手みんなの心に熱いものがきっと
伝わったと思う。小林さんの思いに少しでも応えられるよう、頑張らないと
いけない」と話し、活躍を誓っていた。



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