シンガポール元首相・リー・クアンユー氏の提案 (ページ3) | マクロビヨーコのブログ

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念願叶って、夫のセミリタイヤを機に2013年6月、夫婦でシンガポールに移住。家族で住んだ5年+4年間の通い婚(シンガポールと日本を行ったり来たり)そしていよいよ、本番スタート!「クッキング」「国際交流」など、その日心に浮かんできた事をブログに綴っています。



前回の「パート2」では、在日韓国人や中国人に

対する、そして、ここでは日系ブラジル人に対する

日本人の差別意識が厳しく指摘されている。

しかし私は、今や、異文化を持った人たちに対する

差別だけには留まっていないのでは?と思う。

気の毒にも,東北の震災から避難している人たちに

私たちは、果たして親切だろうか?

地震大国日本。いつどこで起こっても全然不思議

じゃない巨大地震。まさに「明日はわが身」なのに

どうしてそんなことができるのだろう。子どもの

イジメだって根っこは皆、同じだ。なぜなら子どもの

世界は大人の世界の反映だから。


同国民にさえ不親切で、どうしてオリンピックで

他国民に親切にできるのか?


人に親切にする→自分も親切にされる→世の中が潤う

→皆がハッピーになる


人口減で困っているというのに、自殺者が毎年何万人も

出る悲しい国・日本。それは、こんな人間として、

当たり前の事が、当たり前にできないからじゃないのか?



日本のビートルズ・サザンだって歌ってる、

この素晴らしい地球に生まれて・・

愛する事をためらわないで音譜って。

イイコトするのに、ためらわないでよね!

ためらうなんて、「世界の非常識」だよ!



今日は、ラスト、ページ3です、



この島国根性の絶対純血主義をはっきりと理解するためには、

別のグループのことを考えなければならない。日系

ブラジル人として知られている人たちだ。民族としては

純粋の日本人だがラテンアメリカから来たこのグループは、

日本社会から拒絶されている。

 1980年代になって、この日本の国の高齢化問題

の解決となろうという希望のもとに導入された

自由移民政策(liberal migration policies)に則り

何千、何万人の移民、主にブラジルから日本に

移動してきた。これらの日系人は地球の反対側から、

祖父や曽祖父1920年代に労働集約のブラジルでの

コーヒー大農園に職を求めて移住して行ったのとは

逆方向のルートで日本にやって来た。

 この実験は失敗に終わった。全く異なる社会で

育った日系人は、日本で彼らと血縁のある親類たちから

疎外され外国人として扱われた。

 最後には、2009年の経済危機の障壁で、失業中の

ブラジル人に一時見舞金(one-time settlement fee

を支払って、ブラジルに帰って貰った。

 もし、日本社会が、外国人に対し違った態度が

示せればこの実験は成功したかもしれない。実際、

日本政府もこの政策を実施する前は、うまくいく

可能性を信じていたに違いない。

 日本政府でさえ、国民の移民受け入れレベルを

もっと楽観的に考えていたのだ。

 現在、日本に住んでいる外国人は、全居住者のうち

1.2%にも満たない。これが英国では6%、ドイツで

8%、スペインで10%である。

 日本社会はあまりにも同質的過ぎる。

両親が仕事で海外に赴任していた為、海外で暮らした

子どもたちが、帰国後に日本の社会に適応する

のが困難なことがあるとよく聞く。現地の日本人

学校で勉強したにもかかわらずである。

 

日本では日常会話でも、言葉によるものは少なく

体の仕草(Body Language)やのど音のノイズ程度で

推測することを期待される。

 日本の国が、移民を惹きつけることによって人口統計上

の問題が解決に向かう、そういう状況に根本的にシフト

していくには、まだまだ何年もかかるだろう。

 しかし、私は、日本がより深刻な状況に陥るまでに

あと何年もの時間を費やすだけの余裕があるのか

甚だ疑問に思う。

 これを更に10年、15年と放置していると、日本は

坂を転がり落ちるように国力が弱り、それを挽回する

には遅すぎる事態になるだろう。

 確かに中流階級の日本人にとっては今後

何年もの間、生活は十分に快適だろう。しかし

西洋の先進国と異なり、日本は巨大な海外債務を

持っていない。

 この国は、技術面では先進的であり、国民も

教育がよく行き届いている。しかし、可能性として、

日本の抱えている深刻な問題が、この好環境を凌駕

してしまうだろう。

もし私が若い日本人で、英語を話すことができるれば、

おそらく海外に移住することを選ぶだろう。




このスピーチも掲載されている近著。

日本語版は「ある男の世界に関する見方」

「第三世界からトップへ」




大前研一・著「クオリティ国家という国家

戦略」にも、シンガポール政策が

大きく取り上げられている。




お薦めサイト

http://singapore.foreland-realty.com/1678.html

(リークアンユー氏に日本はどう見えているのか?)