先日のポーラ美術館の常設展で衝撃をうけた一枚です。フランス帰りの黒田清輝(前の記事 )が、明治の日本にセンセーションを巻き起こしたという作品。
印象派の影響を受けていても、情感あふれる表現がとっても日本的な、独特の世界。 みてはいけない秘密をのぞいたような、甘い高揚感が絵のなかに漂っていて、、
西洋画の裸婦像を「美しい」とおもっても「色っぽい」と思ったことはあまりないのですが、これはドキっとするほどで、しばし見入ってしまいました。
ふと思いだしたのが、邦画のホラー映画の怖さ。
洋画のそれよりも数倍、心底、「怖い」 と感じます。 じめっとしていて、その湿気のなかに何かを秘めたような質感(空気)のしわざかな。
裸婦の表現も、そんな独特の空気感によってより耽美的な印象になるのかも。
それにしても、当時の人たちにとってはどれほどの衝撃だっただろうと思います・・ 今でも、ぜんぜん新鮮。
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ポーラ美術館の記事→自分へのごほうび