ハイビジョンシアター門司。家族連れや若者でにぎわう大規模シネマコンプレックス・・・の筈はなく、廃止された門司競輪場の施設を一部を使用した場外車券売り場。小倉に来たので門司の方も訪問した。
門司駅を降りて、人通りが疎らな寂れた商店街を抜け坂道を登っていく。坂道を歩くこと10数分、大きな看板はないが年配の警備員と暇そうな予想紙売りのおばちゃんがいるので「ここ入口だ!」とピンとくる。通路を通って建物に入ると1角裏に出る。
車券売り場の建物前にはスペースがあり、劣化しきって「それは秘密です」状態のポリカーボネートがバンクとの間を仕切っている。吉岡-鬼脚のガチガチ決着を見守っていた人でごった返していたんだろうと想像すると感慨深い。バックの3角寄りにポツンとスタンドが残っていてその向こうには玄界灘が望める。4角側とホームにはにはもう使われることのないオンボロスタンドと特観らしき古い建物が残っている。
車券売り場として使用されている建物は若干新しい2F建ての建物で2Fには食堂と名称の由来になったと思われるシアター席があった。客入りはそこそこで、おそらく私が断トツで一番若い客だったろう(笑)まあ日がな一日車券を買って過ごすには快適な空間じゃないかな。
しかし、大都市圏でもないのに、川崎と花月園くらいの距離で2場。競輪だけでなく他の公営もいろいろある中2場もやってこれたんだから、昔はよほど景気が良かったんだろうなあ。道を隔てた向こう側に、オケラ客が反省会を盛大にやったであろう屋台の残骸があって、往時をしのばせていた。(追記:どうやらいただいた情報では現役だそうです)
