監督 クリストファー・ノーラン
製作総指揮 クリス・ブリガム
製作 エマ・トーマス
クリストファー・ノーラン
脚本 クリストファー・ノーラン
ドム・コブ レオナルド・ディカプリオ
サイトー(斉藤) 渡辺謙
アーサー ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
モル・コブ マリオン・コティヤール
アリアドネ エレン・ペイジ
イームス トム・ハーディ
ユスフ ディリープ・ラオ
ロバート・フィッシャー キリアン・マーフィー
モーリス・フィッシャー ピート・ポスルスウェイト
ナッシュ ルーカス・ハース
マイルス教授 マイケル・ケイン
以下 Wikipedia より
主人公のドム・コブは、人の夢(潜在意識)に入り込むことでアイディアを“盗み取る”特殊な企業スパイ。 そんな彼に、強大な権力を持つ大企業のトップのサイトーが仕事を依頼してきた。
依頼内容はライバル会社の解体と、それを社長の息子ロバートにさせるようアイディアを“植えつける(インセプション)”ことだった。極めて困難かつ危険な内容に一度は断るものの、妻殺害の容疑をかけられ子供に会えずにいるコブは、犯罪歴の抹消を条件に仕事を引き受けた。
古くからコブと共に仕事をしてきた相棒のアーサー、夢の世界を構築する「設計士」のアリアドネ、他人になりすましターゲットの思考を誘導する「偽装師」のイームス、夢の世界を安定させる鎮静剤を作る「調合師」のユスフをメンバーに加えた6人で作戦を決行。
首尾よくロバートの夢の中に潜入したコブ達だったが、直後に手練の兵士たちによって襲撃を受けてしまう。これはロバートが企業スパイに備えて潜在意識の防護訓練を受けており、護衛部隊を夢の中に投影させていた為であった。インセプション成功の為に更に深い階層の夢へと侵入していくコブたち。
次々と襲い来るロバートの護衛部隊に加え、コブの罪悪感から生み出されたモルまでもが妨害を始めた。さらに曖昧になる夢と現実の狭間、迫り来るタイムリミット、果たしてインセプションは成功するのか。
人の夢に入り込んで操作する、というシチュエーションに興味が湧いて、久しぶりに映画館へ足を運んだ。
ディカプリオは「アビエイター」の後、「ブラック・ダイアモンド」をDVDで観て、まあそこそこ演技が出来る様になったなー、と感じていたところ。
冒頭で、サイトーがインセプションの依頼を行う前のテストという事で、コブが彼の夢に入り込んで情報を盗み出すトライを行う。そのテストは、サイトーが倒れこんだ床の肌ざわりがウールでなかった事で、夢の世界だと気付き、失敗に終わる。
この辺は何か、ありがちなエピソードでありイマイチか。
アリアドネを仲間に引き込む時の、夢の世界での様々な仕掛けが、予告編でやっていた街並みでの爆破シーンや、景色がグニグニーッ!!と折れ曲がるシーンとして出現する。見せ場としては高評価。
これはクリストファー・ノーラン監督が「ダークナイト」でこだわった実写っぽい表現が良く現れている。実際SFXはかなり少なめだったとのこと。
アリアドネを指導するマイルス教授にマイケル・ケイン。これも 渡辺謙 同様「ダークナイト」のメンバー。絶大なる安心感があるが、いかにもという嫌いもある。
夢にはいくつもの階層があり、夢の中で更に夢を仕掛けることで、次第に人は現実の境目がぼやけて来る。そこにトラップを仕掛けて相手に情報を植え付ける。そして夢は、階層が深くなる毎に時間間隔が延びていく。この辺りの設定はうまい。
作戦行動の途中で次第に明かされる、コブと死んだ妻モルとのやりとり。
このエピソードもけっこうせつなかった。
ただ、これだけ緻密な仕掛けを設定してやった事が、ライバル社の社長の息子に「親を頼らずに生きる」という概念の植え付けではね。おまけに親子との確執も解消。これでは息子がポジティブになってどんどん事業拡大し、もっと強力になってしまうんじゃないの?
なーんか、肝心なところを間違えてせっかくのネタを台無しにしてしまった感あり。
テリー・ギリアム(未来世紀ブラジル)や、リドリー・スコット(ブレードランナー)のセンスが欲しい。