「舞姫通信」 重松 清 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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ある女子高校に赴任した宏海。そこでは「舞姫通信」というチラシが時折全校生徒に配られるのだった。「舞姫」は10年前に学校で飛び降り自殺した女子高生のことを指し、毎年その学校の生徒が順に通信を受け継いでいるもの。
彼には双子の兄「陸男」がいたが、5年前に自殺。リクオの恋人だった佐智子はその事実を今も引きずっている。
佐智子の仕掛けた「自殺志願」の青年を巡って、自殺というキーワードで生と死に関する様々な話が展開していく。

 

重松清が本格的な小説として書いた最初のもの。かなりのエピソードが詰め込まれて、サラッと読める割りにはやや「消化」が悪い感じがする。もう少し整理して長さも7割程度にした方が良かったか。
フリーライター時代に「岡田有希子(十数年前に自殺したアイドル歌手)」の本をだした事もある彼が、自殺を巡って何を思ったか。
言いたいテーマは「残された者」の想い、かな?。2回ぐらい読まないとその想いに同化し難いかも知れない。