1 なんかの違和感
くんくん、くんくん。今日は何だかデカゲロにとって違和感のある日。なかゲロやメガゲロ、とくゲロも起きない朝の五時。デカゲロは匂いをよく嗅いでいた。
「なんか、変な匂いがするような。」
くんくん、くんくん。
「やっぱり。なんかする。」
デカゲロは特に違和感のあった窓の近くへ寄ってみた。
「ん?」
そこには、タバコみたいに見えるけど、ずいぶんと煙が多いもの。それは、脱法ハーブ。デカゲロは、タバコさえ嫌いなのに、脱法ハーブの事件に絡むなんて、デカゲロも、違和感がある。
「あの人、まさか脱法ハーブを吸ってるの?」
デカゲロが見たあの人。この前頼んできたあめゲロの兄弟だと思われる緑色の人物。デカゲロは、事務所を飛び出し、『あの人』のところへ。
「こんにちは。お名前、何ですか?」
「な、なんだよ。いきなり。」
「ぼく、デカゲロ探偵事務所のデカゲロです。いま手に持っているもの、それ、何ですか?」
「こ、これ?友達からもらったタバコさ。で、ぼくの名前はもりゲロ。」
「実は、それ、脱法ハーブなんです。」
2 デカゲロがいない!
なかゲロたちは目覚まし時計で六時起床。メガゲロはまだよだれを垂らしてねている。
「とくゲロ、先輩が、いない。」
「本当だ。いなくなっちゃった。どうしよう。」
「ん?おはよ。どしたの?」
やっとメガゲロは目覚めた。メガゲロは、デカゲロがいなくなったことをまだ知らない。
「メガゲロ、先輩が、いないの。」
「いいじゃん。」
「何で!デカゲロ先輩は大事な先輩ですよ。」
「そうだよ。デカゲロくんがいなくなったら、ぼくたち、暮らしていけないよ。」
「ぼくが事務所長になればいいの。」
「え!?何で?」
二人は声をあわせて叫ぶ。確かに、メガゲロの言っていることは、よくわからない。
「デカゲロくんがいなくなったら、お金が全部の四分の一から三分の一に増えるじゃん。」
「なんでよ。デカゲロ先輩が事件を解決して、そのお金を分けてもらっているんですよ。事件、解決できるの?」
「うん。解決できるって思えば。」
「絶対にダメ!まだとくゲロも事件一回しか見たことないし、とくゲロの探偵育成があるんですよ。」
「ねえ、なかゲロくん、それ、ぼくのせい?」
「いや、そういうことじゃないよ。とくゲロ。」
「とにかく、先輩を探しましょう。」
3 まさか。あの人が・・・・・・
「まさか、それが脱法ハーブだなんて。」
「これ、普通のタバコより、煙、多くないですか?」
「あ、確かに。」
「誰からもらったんですか?」
「誰にもらったんだっけな。たしか、ネイチャーって人だったような。」
まさか。ネイチャーが犯人だなんて。ネイチャーはあの時、マリンの逮捕、くさゲロの逮捕に協力してもらった。でも、今度はネイチャーが逮捕される。
「分かりました。さようなら。」
そして、デカゲロはネイチャーの家へ。
(絶対に犯人はネイチャーさんじゃない。絶対に・・・・・・)
ピンポーン
「ふぁーい。なんですかぁ?」
「ネイチャーさん、もりゲロさんにタバコ、渡したんですか?」
「うん、だって、友達がねぇ、余ってるぅってぇ、言ってたからぁ。でもぉ、ぼくぅ、タバコなんてぇ、吸いたくないからぁ、タバコが好きなぁ、もりゲロくんに渡しちゃったぁ。」
(やっぱり・・・・・・ネイチャーさんは犯人じゃない。)
4 真犯人
「ネイチャーさん、その友達って、誰?」
「えっとお、えっとお、ちゅうゲロくんっていう、ぼくの小学校の頃の同級生!」
「ちゅうゲロくんか。」
デカゲロはそのちゅうゲロという人物のもとへ。
ピンポーン
「はい?」
「デカゲロ探偵事務所長デカゲロです。ちょっとお話をお伺いしたいのですが。」
「いいけど。で、なあに?」
「ネイチャーさんにタバコ、あげましたか?」
「うん。お父さんのタバコ、同窓会のとき、みんなに配ったの。」
「お父さんって、どうやってたばこを入手したんですか?」
「オークションだって。たばこを売っていたのはハワイくんっていう人だよ。」
「分かりました。」
そして、デカゲロは慌ただしい事務所へ戻った。
「あ、先輩!どこ行っていたんですか?もう午後の二時ですよ!心配したんですから。」
「デカゲロくん、なんか事件でも、あったの?」
「う、うん。そうだよ。とくゲロ。脱法ハーブの使用事件がね・・・・・・」
「だ、脱法ハーブ?」
「吸うとなにか犯罪を起こしたり、危険なことになるハーブのこと。」
「ねえ、デカゲロくん、なんで、吸った人、放っとくの?」
メガゲロが気付いた。
「あ!」
5 早速ハワイを逮捕しよう
そして、デカゲロたちは早速、ハワイを逮捕しに来た。
「ドアを開けなさい!」
「デカゲロ探偵事務所長デカゲロです。逮捕!」
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って。何しに来たの?」
「あなたを逮捕しに。」
「ぼ、ぼくが?なんで?」
「いろんな人からの証言です。」
「ほ、本当に違うんだってば!」
「え?」
「あのタバコはね、「脱法ハーブは吸わないようにしよう!」っていう団体が配ったものなの。ぼく、タバコ吸わないから、売ったの。」
「ハワイさんはその団体のメンバーなの?」
「違う。」
「その団体って、どこ?」
「分からない。」
「ありがとうございました。」
「先輩、もりゲロさん、大変なことになったらどうするんですか。」
「あ。」
6 もりゲロ、どうなる!?
そして、もりゲロの所へ駆けつけた。
「あ!もりゲロさん!」
もりゲロはどうなっていたかというと、脱法ハーブ入りのたばこを持ちながら、寝ていた。
「ZZZ。ZZZ。」
「とりあえず、病院に運んで行きましょうか・・・・・・」
「そ、そうだね・・・・・・」
ピーポーピーポー
もりゲロは救急車でかえる病院へ。
「ん?なんで部屋のなか?」
「病院に運ばれて来たんですよ。」
「そうなの?」
病院の先生が
「きみ、脱法ハーブを吸って、何か起こると思って心配していたんですよ。」
「でも、もうだいじょうぶだよね。」
「うん!いっぱい寝たから!」
「でも、なにか起こると危険ですから、今夜は入院してって下さい。」
「はーい」
7 団体、ミスするな!!
デカゲロたちは、その団体の所へ行くためにネットで調べている。
「あ、住所、出た!」
すっかり慣れたとくゲロが発見。
「えっと、かえる県白金市間之町6-7-3だって。」
「ピクルス市から少し遠いよ。」
「じゃあ、明日、調べる?」
「電話すればいいんだよ。電話すれば。」
「あ、そうか!」
とくゲロ、だんだん探偵らしくなってきた。
「とくゲロ、すごーい!」
「じゃあ、電話しよう!」
「もしもし。」
『はい、何でしょうか。こちら、脱法ハーブは吸わないようにしよう!です。ご用件は何ですか?』
「あの、こちらデカゲロ探偵事務所長デカゲロです。脱法ハーブのことについてお聞きしたいんですが、脱法ハーブの見本ってあります?」
『はい。ありま・・・・・・あれ?』
「ないんですか?」
『こちらのミスで間違えて配っちゃったようです・・・・・・』
「もう、配った相手、わかっているんです。」
『え?』
「そして、ある人が吸っちゃったんですよ。」
『うそ。』
「本当です!お前ら、ミスするな!!」
「わあ、デカゲロくん、かっこいい!」
『す、すいません。』
「謝っても罪は罪。今から、警察に通報する!」
デカゲロは通報。そして、団体は、実行委員長、実行委員を逮捕。そして、もりゲロも退院。もう脱法ハーブなんて、吸わせない。