今日は初仕事の日でした。

ほとんどが契約書や保険などのペーパーワーク、オフィスのセットアップで一日が終わってしまいました。

そういえばこっちの組織というのは、一人に一部屋与えてくれるんですよね。

前に働いていたコミュニティカレッジでも自分専用のオフィスをもらっていました。

もちろん組織によってこれも異なるとは思いますが、自分としては自分のオフィスを持った方が仕事に集中できるから助かります。


ところで今日は自分の働いている組織の紹介をします。State Higher Education Executive Officers (以下SHEEO)。いつも他人にどういうところで働いているのかと聞かれた時に、一言で何と説明していいのかわからないので、「シンクタンクみたいなもの」といっているのですが、実際は微妙に違います。この組織を説明するためには、アメリカの高等教育のシステムを多少理解する必要があります。


まず、基本的認識として、アメリカにおいて高等教育政策は州が取り仕切ります。かつて連邦政府の政策は(基本的に)奨学金制度、とくに貧困層の学生の支援に限られていました(最近20年でそれが中流階級の学生の支援にも連邦政府が踏み込むようになりましたが)。ともあれ、今でも学生支援という枠でしか連邦政府の権限はないわけで、従って、州の高等教育政策の権限は強大で、各州によって高等教育政策というのは大いに変わってくるわけです。そんでもって、各州にその高等教育政策の責任者がいるわけです。そして彼らをState Higher Education Executive Officerと呼びます。自分が働くSHEEOは、このExecutive Officerたちによって50年位前に作られたNPOなわけです。だから、名称も複数形なんですね。


SHEEOの最大の目的、それは実にこの各州のExecutive Officerたちのネットワーキングをすることになるわけです。実際、各州のExecutive Officerは意外と他の州で何が起こっているかを全く知らなかったりします。以前自分の前働いていた職場で、アメリカ中西部規模でExecutive Officerの会議をもったところ、他の州でどういうことが行われているかをほとんど誰も知っていなかったということがありました。


これって実は大学レベルでもよくある話なんですよね。以前働いていたコミュニティカレッジでも、学長とか副学長たちは他のライバル校の卒業率とか実は知らなかったりするわけです。またはある副学長の一人は知っているけれども、他は誰も知らなかった、なんてこともありました。(こういう人たちの情報交換・共有を促進するためにInstitutional Research は必要なのですが、ここでは話がそれるのでやめておきます)

他の組織で何が行われているかを知る、というのは非常に大事なことだと思います。だから逆に難しいことなのかもしれません。


ともあれ、こういう組織で自分は働かせてもらえるということにすごく感謝です。これからしっかり頑張っていきます。