だそうです。
「世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる」
読み終えました。
瞑想については、これまで読んできたことと同じなのですが、宗教色がないというのがとっつきやすいのかもしれません。
しかし、脳科学というものは面白いものです。
この本で新たに学んだのが、
「怒りはな、脳が自分を守るために発動させる『緊急モード』の一種じゃ」
この本は瞑想の仕方について書いてあるのですが、科学的な研究データも紹介されています。
この言葉は、主人公がキレてしまったあと、ヨーダと呼ばれる大学教授がこういうのです。
怒りについては中国語と同じくらい研究しています。
もともととても怒りっぽい私。
最後に激しく怒ったのは高校のときですが、それ以外でもちょっとしたことで腹が立っていました。
この本では、
「怒りは脳が自分を守るために発動させる『緊急モード』の一種」
だと言うのです。
「以前にも触れた扁桃体が、ここでも主役じゃな。扁桃体は外部から過度の刺激を受けると、脳全体を乗っ取って暴走をはじめる。扁桃体ハイジャックなどとも呼ばれるが、じつはこれが怒りの正体じゃ。扁桃体が暴走すると、アドレナリンが分泌されて脳の思考活動が抑制されるので、前後の見境がなくなったりもする。今回のナツのようにな……。
怒りは瞬間的な感情じゃし、背景が複雑だったりもするので、臨床の場でも治療に苦労しているのが現状じゃ。最近では、認知療法に基づいた『アンガー・マネジメント』プログラムが注目されたりもしているが、正直言って、効果はいまひとつじゃな」
自分を守るためのモードだったのですね。
そして対処方法はRAINだそうです。
(やる気満々のときほど「扁桃体ハイジャック」に注意しよう より)
瞑想でも同じですが、脳科学が入っているのがミソです。
私が今回、とても驚いたのはこの次です。
目的意識のある人ほど「怒り」に注意
牧師になろうとしてる学生たちを対象にした実験を聞いたことがあるか?
学生を2つのグループに分けて、一方には『○○時までに次のクラスの教室に行きなさい』と伝える。
もう一方のグループにも教室は教えるが、時間を指定しない。
どちらのグループも、教室の移動中に困っている人に遭遇するようにしたところ、時間を指定されたグループのほうが手助けをしなかったという。
牧師を目指すような人間ですら、タスクがより明瞭に意識された、ゆとりがなくなった途端に、自分たちがなろうとしている職業の本質を忘れてしまうというわけじゃよ
つまり、何かを達成しようという目的意識が強いとそれを達成することが優先し、ゆとりがなくなる。そしてある人は(私ですが)怒りを感じる・・・
怖いことです。そして、私がまさにこうでした。
人よりも優秀でなくてはならない。
優秀だと思ってもらわなければならない。
だからゆとりがなくなり、ちょっとしたことが気になり、また、自分も傷つき、人も傷つけてしまう。
アドラー心理学では共同体感覚がないということになりますし、周りの人を信頼するのではなく、競争相手、敵として見ているということです。
このように何かを成し遂げることにとらわれている状態を、
タスク・オリエンティッド
というそうです。
山を登る時にはただただ頂上を目指して効率よく登ることだけを考えるのではなく、周りの景色を楽しむゆとりを持った方がいいようです。
ちなみに、タスク・オリエンテッドは中国語で、
“任务导向型”
のようですし、認知行動療法の考え方のようです。
マインドフルネス。
とても興味深く読みました。
中国語では;
“正念”
仏教の八正道の一つ。
四念処(身、受、心、法)に注意を向けて、常に今現在の内外の状況に気づいた状態でいることが「正念」である。
(Wikipediaより)
難しい表現ですが、マインドフルネスでは
「未来のことを心配したり、過去のことをくよくよすると脳が疲れる。そうではなく『いまここ』に意識を向けることで脳を休めることができる」
ということでしょうか。
脳を休めることができれば疲れもとれるし、ゆとりも生まれる。
また脳が原因の問題も解決する。
長い道のりでしたが、色んな事が集約してきたように感じる今日このごろです。