スプーナー110F、浮力調整結果(仮) | BariCraft Blog

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今回はスプーナー110Fの浮力調整の話です。

最終的には解決までのお話なので、最後まで読んで下さい。

さて、

次回の販売から、スプーナー110Fの浮力を少し上げるとお話しましたが、

比重パターンをいくつか作って工房と海を往復していました。

どんな激流でも破綻しないルアーだけに浮力を少し上げると更に安定するかと思いきや、不安定感がアップ…。

5年掛けて作り込んでもまだ発見がある。

今までの比重が如何にドンズバだったか?!

自身で驚いてますw

しかし、前にも書きましたが、ハンドメイドの為に浮力が季節変動で変化し、ギリギリの浮力設定なので、最低限の浮力は担保していますが、太軸フックに浮力を左右される製品もあります。

製品の浮力を貼り重りで下げる事は出来ても、浮力を上げる方法はない。

ちなみに、アクションが不安定に振られても回収速度で巻いた時だけの話なので、作り手のこだわりだけなんですが、自分が納得してないものは作りたくないのです。



浮力を上げる事でのメリットとデメリット

【メリット】
・太軸フックでサスペンドやシンキングになる個体差を無くせる。

・流れのないところやアップでのレスポンスアップ。

・貼り重りで状況に合わせた貼り重りのセッティングが可能。

【デメリット】
・回収速度レベルでの負荷が掛かる超激流での安定感が低下。

はっきり言ってメリットの方が多い。

しかしながら、スプーナー110Fは

【激流で破綻しない】

が売りなのです。
色々と貼り重りチューニングしましたが、顎下に約1gの貼り重りを貼ると…
スプーナー110Fの特徴的な超激流でMAX負荷が掛かった時のバイブレーション?クランク?的な破綻しないアクションが確認出来ました♫

これで、デメリットがなくなりました♫

スプーナー110Fもデカスプーナーもそれぞれにノーマルでも止水〜激流に対応出来ます。

しかし、個体差や特殊な激流に対応する時には貼り重りで調整といったスタンスになります。
※スプーナー110Fはこれからそうなります。

使い手の状況というのは作り手には計り知れません。

なので、状況に合わせたセッティングをユーザー側で調整出来る方が、より多く楽しんで頂けると思います。

あと、作り手側も現場で釣りをし続けている中で、考え方も進化していきます。

その時に最高のセッティングで販売させて頂いていますが、

もっと良くならないか?

完成されたルアーでも、まだ詰められるのであればトライしていきたい。

形状は変わらないので、大きく変わる事もないし、今回みたいに少し変化する事も、よっぽどでなければ、そうそうあるもんではありません。

今回なら、黙っておく事も出来ましたが、信用を買って頂いていると思っているので、少しでも詳しく説明しておきたかったのです。

次回販売の前に最終コーティング後のアクションチェックをしてから、再度説明させて頂きます♪

宜しくお願い致します♪