とても細やかな気遣いが必要な仕事に
取り組んでいます。一字一句を決める
のにも、それらのつながりをどのよう
に構成して一文にまとめるのにも、文
章として全体を見通したときの分かり
やすさや空気感の表現にも、神経がす
り減って気が滅入りそうになります。
書いては消し書いては消しを繰り返し、
句読点1つ分ずつ進めて、少しまとま
ったところで眺めては気に入らずにま
たふりだしに戻ったり。椅子に座って
机に向かっているだけなのに、全身く
たくたです。過剰なほど神経質になっ
てきているのが、自分でも分かります。
でも、多くの人に見てもらえるように
なったその時に、感動してもらえたり、
楽しんでもらえたり、今は空想でしか
ないそういう情景には助けられます。
物づくりに携わる人の気持ちは、誰し
もこういう事なんでしょうね。ただの
強がりですが、サクサク仕事を仕上げ
てしまう人がうらやましくはあります
が、そうなりたいとはあまり思いませ
ん。30分で完成させたものと、10時間
かけて作り上げたものが同じ重みであ
るはずがない。これも私の信条です。
お風呂のお湯が入りました。少し肩を
ほぐしてきます、目も休めてきます。
山口宗久(YAMAGUCHI-MUNEHISA.COM)
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