石を突く夢 | 山田小説 (オリジナル超短編小説) 公開の場

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 暗闇の中で目が醒めた。随分と長く眠っていたような気がしていたのだが、まだ日が出ていないようだった。私は再び目を閉じてから布団の中で寝返りを打った。

 先程まで見ていた夢の記憶が残っていた。私は友人達と共に河原に座り込んでいた。そして、木の棒の先端で石ころを突いていた。その石は鳥が変化したものだと友人達が言っていた。私達はその正体を暴いてやろうと試みていたのだった。しかし、どれだけ突いても石は少しも動かなかったし、そもそも形が鳥には似ていなかった。ただ、私は徐々に本物の鳥を虐めているかのように思われてきて後ろめたい気分になっていった。

 随分と長い夢を見ていたような気がしていたのだが、私はその場面だけしか憶えていなかった。そして、目が醒めてもまだ胸中に罪悪感が残されているようで重苦しい心境になっていた。早く再び眠りに落ちたいと望まずにはいられなくなっていた。

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