すき家 」が牛丼全品60円引き、並盛一杯290円の肉祭りを開催したので、この機会に近隣の「すき家 」を巡ってみることにした。「すき家 」の牛丼はつゆが「吉野家 」や「松屋 」よりも濃いめで、肉がけっこう硬いのが特徴だと思っていたが、それも店によってわずかながらいろいろと個性があるのに気付いた。まずはときわ台駅北口店。北口店、とまで描いてあるが、南口には無い。

sukiya

味が濃い牛丼は好きだが、バランスにおいては「吉野家 」に軍配が上がる、と思っていたので「すき家 」はこのところ足が遠のいていた。しかし、久しぶりの200円台となると話は別だ。

実際に頼んでみて、味は確かに濃かったが、もう一つ気付いたのが自動的につゆだくになってしまう点だ。ご飯に白い部分が無いくらいつゆも入っている。体には悪そうだ。

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肉の量は「松屋 」や「吉野家 」よりも断然多い。これは後で気付いたことだが、この店が一番盛りが良かった。普通、並盛りだと肉の量とご飯のペース配分を考えながら食っていかないと、最後にご飯だけを紅ショウガで片づける羽目になる。しかし、ここの盛りならそんなことを考えずに、いや肉が残るのではないかというくらい入っている(実はこの後江古田店にも行ったが、明らかに江古田店よりも多かった。てか、江古田店は断然に他よりも少ないので二度と行かない)。しかもこの店の肉が何故かとてもやわらかくて美味い。「吉野家 」に匹敵する柔らかさだ。もちろん、食感も良い。玉ねぎも良く煮えて柔らかい。玉ねぎがシャキシャキしていても嫌いではないが、肉が柔らかい場合には総じて玉ねぎも柔らかいということがわかった。一緒に仕込んでいるだな、と。

すき家 」はファミリー層を顧客として狙ったのか、スプーンとかが置いてあってつゆだくの丼飯も食べやすくなっている。着眼点は鋭い。極楽とんぼの加藤がお父さん役をやるCMなんかも流していたが、親父が狂犬・加藤とかDV必至で嫌だなあ。それに、家族での食事が「すき家 」ってのはあまり嬉しくないな。「すき家 」のような丼物ファーストフードは、仕事で疲れて深夜の腹ごしらえをする男子、もしくは仕事で忙しくてあまり食事時間を取れないおっさんがかっ込む、っていうシチュエーションこそ映える。昼間は金の無い学生が腹を満たすために入る、それでこそファーストフードの面目躍如ってところだと思う。断じて家族のだんらんには似合わない。

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この店がすごく嬉しいのは、お冷をセルフで持って行くところ。配膳そのものがセルフなのだが。給湯コーナーにお冷サーバーとお湯が入ったポットが用意してあり、回転寿司屋にある粉茶も常備してあるので、いきなり熱いお茶をチョイスしたりもできる。普通の店では冷たい麦茶の一択だが、最近ちょっと寒い夜もあって、熱いお茶が飲みたいと思うことが多い。その場合はわざわざ口頭で注文しなければいけない。ワンオペで知られる「すき家 」だけに、店員の手が離せない時には無料のお茶の用意なんか後回しの作業にされる。聞こえないふりをされることもよくある。それを大声で何度も「すみませーん!」と呼ぶ行為はとてもかったるい。いや、呼ばれる側もかったるいだろう。「お気軽にお呼びください」って書いてあっても、実際はそんな気軽にはできないものだ。だから、ここのようにお茶に関してはセルフで自由にさせてくれる方がずっとありがたい。

フェア中、もう一回訪問したが、全てに置いてポテンシャルの高さは維持されていた。あえて難を言えばつゆだく過ぎるところ。注文する時につゆ少な目でって頼めばいいんだけど、いっつも忘れちゃうんだよな。

再来店したのは、このフェアの最終日に名残惜しくてもう一回行っておこうか、と思ったらからなのだが、「好評につき期間延長」って書かれててずっこけた。あと、二回目の訪問では店員がやたら早口だった。最初の一人だけでなく、奥で盛り付けするもう一人も早口。何かのゲームか?

Text by 大王

すき家 ときわ台駅北口店牛丼 / ときわ台駅中板橋駅
昼総合点★★★☆☆ 3.4