せんべろ酒場放浪記 新宿編 | ゲームと料理と趣味の話

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新宿編


日本一の繁華街、歌舞伎町を擁する新宿。
多くの飲み屋が軒を連ね、小さな老舗からぼったくりバーまで何でも揃うこの街は、渋谷に比べると断然飲みやすい。もちろん、店は選ばなくてはならないが、その選択肢が圧倒的に多いので、結果人が分散し、渋谷飲みの悩みの種「人が多すぎて入れない」という事態に遭遇する確率は新宿ではグッと下がってどこかしらで飲めるからだ。

ここで、東京に不慣れな方に説明すると、「新宿」といっても、それを指す範囲は意外に広く(だからこそ店が多くなり、人が分散するのだが)、地上で大きく5つのブロックに分けられると勝手に思っている。
一番栄えているのは北の「歌舞伎町・西武新宿駅エリア」
そこから西武新宿線の駅を挟んだ西側「小滝橋通りエリア」
そこから南へちょっと下ると観光地にもなっている「ゴールデン街エリア」
さらに南下してヨドバシカメラ周辺~甲州街道沿いまで網羅する「西口エリア」
駅を挟んだ反対側の「東口・三丁目エリア」
どこも十分、良心的な店の数が多く、各エリア二軒は知っていたら、新宿で飲みに困ることはないでしょう。

ただし、行ってはいけないのはキャッチの店と、ゴールデン街の店。キャッチの店はいわずもがな、ゴールデン街の店は自分の感性にベストマッチするとか常連でない限りは小さくて、常に混雑していて、CPも良くないので、プチぼったくりだと感じられてしまうでしょう。都外からの観光客以外は別にいかんでもよろしい。

あとは「やけに内装がおしゃれとか、豪華」というチェーン店でもないダイニング系店はできれば避けたほうがいい。ただでさえ地価がバリ高いのにそういうところにお金をかけてしまっては、出てくる料理はさもありなん。こういうところは「雰囲気を楽しみたいだけ」とか「バー」ならアリなんですが、食事も含めたディナーならやめておいたほうがいいでしょう。ちゃんとしたレストランに行ったほうが結果、いろんな意味で安く済むと思います。

個人的には昔の職場があったヨドバシ周辺西口エリアが安らぐんですが、良心的なお店が多いのは東口・三丁目エリアなんじゃないかなと思ってます。

ということで、新宿とは「5」の場所にあります。


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1軒目、立ち飲み処 おおの屋。

訪問時間18:20頃。

先日の上野編で「ぼっちせんべろ徘徊は胃袋の小さいおっさんにはきつい」ということで、大塚編でお世話になったAさんが新宿なら行けるということで再度召還させていただいた。
本日は、ちょっとなじみが薄くなる小滝橋通り周辺からスタート。西部新宿駅で待ちあわせて、この界隈で一番人気のせんべろ立ち飲み店「おおの屋」へと向かった。

18時を少しだけ過ぎたころだというのに、店自体も大きくないということもあって、もう既に「相席お願いします」状態。小さな円形のバーテーブルに我々と女性二人組が通される。カウンターもあるが、そちらは常連のおっさん達で既に埋まっている。

ここは前金制なのでキャッシュトレイに漱石さんをそっと乗せて注文。

とりビー(とりあえずビール)の¥350。安い!


安居酒屋といえば、これを頼まざるを得ない、特製モツ煮込み。

¥250。値段だけいえば、他の地のせんべろ店と比べてやや高いほうではあるが、ハツやシビレなど色々な部位が入っていて凄くお得に感じる。味も余計な臭みをシャットアウトしていて文句なし。素晴らしい!


ポテトサラダ¥250。滑らかな食感で、ちょっとクリーミーでオイリーな感じ。あまり好みじゃなかったが、まずくはない。フレンチドレッシングじゃない?と言われて、あ、なるほどと思った。

一品料理は大体¥250、飲み物も大体¥250。1おおの屋=¥250円の為替レート。




そして、なんとメインである串もの(やきとん)に至っては¥90均一!!しかも一本から注文できる涙チョチョ切れ優しい世界!!

左から、ハラミ・ガツ・ハツだったかな?

これが¥90とは!!と目玉むくほど、ビックリするクオリティ。大きさで言えば小ぶりなんだけど、焼き加減が絶妙で、下手な居酒屋チェーン店の責任者が食べたら、色々自信を無くすであろうレベル。

Aさんがおかわりでレモンサワー¥250を注文し、ここで締め!お二人で¥1810、一人¥905!!
ピークタイムは入店が厳しそうなので、口開けに来られるならオススメですョ。

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二軒目、プロヴァンサル。

訪問時間19時前。

前回でAさんが最近はワインをよく飲むと言ってたから、飲み歩き協力してくれるお礼も兼ねてワイン店もチョイスしておかなきゃなということで、小滝橋通りエリアから歌舞伎町エリアへ入り、立ち飲みフレンチの先駆者といわれる、西武線沿いのプロヴァンサルへ。

せんべろ居酒屋達とは一線を画す、こじんまりとしてるが洒落た作りの店はすでにギューギューでしばらく待ちかな?と思っていたら、数分もせず、うまく人数分客がはけたので入店。


白ワインとピクルスの盛り合わせだったかな?失念。やや暖かい気候の日だったので、よく冷えた白ワインと、程よく漬かったピクルスがベストマッチしてたのは覚えてる。



海老とホタテのテリーヌ¥800。ハート型キュウリがなんともキュート。
ホタテのテリーヌ自体はベーシックな料理だけど、一般的なコースで出てくるようなテリーヌより軽い食感の方向へ寄っているのが、ハシゴ酒erには何とも嬉しい仕上がり。それでいて、しっかりと原価をかけていると感じた。海老の味も良い調和かつアクセントになっている。


混雑しているので長居は無用と、さっと粋に飲んだ(つもり)で、シェフにお見送られて、退店。細かな金額は忘れたが、ここも二人で¥2000ほど、だったと思う。
ワインが好きな人で、せんべろしたい人は1杯のグラスワインと一品料理で、週に2・3回来てもいいのではないかと思う。いつも混んでるのが難だが、それだけの裏づけと理由はあるわけだ。

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三軒目、墨国世界

訪問時間19:30頃

本当はここで「歌舞伎町の地下秘密基地」ことウン十年営業している「番番」という、老舗焼き鳥屋に行きたかったが、ずっと並んでるので他へ行くことに。

ここで用意した店ではなく、待ち合わせ前にふと見つけて気になった「メキシカンチキンバル」をうたう店に飛び込みを提案。
普段行けないところへ行くのが趣旨だから行ってみようと地下一階の怪しい店の玄関をくぐると、

チープなプラスチック系テーブル&チェアに、若すぎる定員しかいないスタッフ、客は出動待ちのソレぽいお姉さんが一人だけで、店員と客が喋りあってた
「これはやっちまったか」感。

ただ、路上に出ていたメニューは歌舞伎町(実際は靖国通り挟んだ駅側)の割には一般的だったので、まぁ、ダメだったら適当に飲み食いしてすぐ出ればいいかと着席。

お通しはメキシカンなのでモヤシ!!(謎


せっかくのメキシカンということで、タコスのセットを注文することに。

半羽のベーシックプレート¥1480。

飲み物はメキシコのビール、テカーテを注文。

¥680だったかな?Aさんは確かモヒートを注文。同じくらいだったかと思う。

飲み物が出てくるのも割と時間がかかったけど、料理が出てくるのはもっと遅かった。
なぜなら「え!?今からロティサるのか!?」と、客がいなかったので、ロティサリーマシンはあるのだが、一羽もかけられてなかったためだ。これはもうどっちが悪いとはいえない。文句はつけられない。

長く飲み物だけで待っていて微妙すぎる空気だったので、自分の持ちネタで場を和まそうとする。
「いやぁ、うちは母方、特にばあちゃんからちょっと不思議系の人たちで、(自分は)お袋よりは、ばーちゃん似なんですよね。それで、お袋自身がよくいうんですけど、『私達がガラガラの店に入ると、その後客がどかどかっと入る』っていうんで、この店も、今客入ってきますよ」

と言ったら、マジでドカドカっと入ってきた。
いや、まぁ、確かにそういう家系のおっさんなんだけど。
ちなみに営業時間が残ってない場合は、このスタンド能力は発揮されません。

飲み食いしにくい雰囲気から、何とか、一転させたところでプレートが来ました。


タコスはソフトシェル。



味は思ってたよりもまとも。いや、割と美味い。
量もシェアするに十分あると思う。
ここはアレだな!4人ぐらいで来て、サラダと飲み物頼んで、プレートを待ち、それが出てきたところでまた飲み物頼んで締めるみたいなのが一番いいかもしれない。
何より、やっちまったかと思えた空き具合も、使いようによっては新宿でいつでも確実に飲み食いできる便利な、ハシゴ酒店リストのひとつに出来る。一気に盛り返した感ある。
お会計は二人で丁度¥3000ぐらい。うむうむ、これは使いようによっては、いいかもしれない。

死ぬほど辛いソースもあるので、好きな人はどうぞ。


こっちはそれほどでもないほう?



でも人がいない割には洗面台びしょびしょだったからな、おじさんがお掃除しておいたわ。もうちょっとそこは頑張れ。

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四軒目、バクライ

訪問時間21:30ごろ。

「そういえば一度行った店でもう一度行きたい店があるんだけど」とAさんから言われて、歌舞伎町からズンドコズンドコ歩いて三丁目へ抜ける。連れて行かれた先は駐車場。

ファッ!?と思った、その奥の脇にあるビルの一階の店がここ、バクライです。
「ていうか、ほぼ駐車場やん!!絶対つれてこられないと分からんわ!!」
と、叫んだくらい、駐車場です。


大将と女将さん?の二人でやってる居酒屋風なんだけど、ワインバー。店内は張り紙が所狭しと貼られて、カウンターとテーブル席があり、サラリーマン風の男女で満席です。


赤のグラス、¥850のやつだったかな?この他にもリストがあったはずで、ワインが店の規模の割には結構揃ってる(高いのも)と感じた。記憶がある(酔いと間をおいて記事を書いてるので記憶がやや薄れてる


お通しです。里芋のワイン煮だったかな。揚げてるやつも里芋だったような気が(ry薄れてる
里芋のワイン煮は「ほーう、こういう手法か」と思った。


うな肝のしぐれ煮、自家製梅酢きゅうり。¥750。
キュウリの包丁仕事に感心した。中々美味かった。意外と赤ワインにもあった。

和の食材を洋の手法であつらえたり、中華メニューを和に仕立てたり、と思ったら、生ハム丸々1本でーんと置いていたり、カオスなんだけど、街の居酒屋の下手さぽくはないのは、新宿三丁目クオリティか。ここは清く正しい大人の隠れ家として人気なんだろうなぁと思った。

さっきのタコスでお腹一杯になっていたので、ここはこれだけで。ここも二人で¥3000だったかな。
以上、これにて新宿編は解散!!

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