せんべろ酒場放浪記 上野編 | ゲームと料理と趣味の話

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上野編


都内の立ち飲み総本山。
「飲ん兵衛の聖地」と呼ばれる都内の飲み屋街は数あれど、どこか一つだけを他道府県に対してあげろといわれれば、そのような名で上げられるであろう場所が、ここ上野である。
個人的な考えでは戦後東京の経済を支えたサラリーマン・労働者は、その多くが北の地から押し寄せた、いわゆる「金の卵※達」であり、その方達が南下し集まる場所、玄関口であったことがその理由なのではないかと思う。

※戦後経済復興していく中で、都市部の労働力が不足したことから、東北地方から上野まで「集団就職列車」と呼ばれる状態の列車が運行され、多くの農村の若年労働者たちを都市へと移動させていた。(これは東京だけではなく、各地の農村と都市の関係でもある)食い扶持を減らしたい農村と、労働者を確保したい都市の都合を一挙に解消し、国家の経済の担い手として期待された彼らは「金の卵」と呼ばれ重宝された。「団塊の世代」がこれにあたる。

自分の考えだけじゃなくて、おまえ、史学科出身なんだから、ちゃんと文献ひもとけよ!!って言われそうだけど、確かに、こういう地域風俗は上野ぐらいになると多分ちゃんと図書館にね、あるんだよ、そういうの。でも、まぁ、史学科やってるとね、「あ、ここまでいっちゃうと、どっちかっていうと社会学だよなぁ」ってなること多いんだけど、それを

って、いつも通り脱線したけど、そういうことで第4回は上野です!!


毎回地図乗っけようと思っててすっかり忘れてたわ。
4ね、4。上野は。
1大塚、2渋谷、3武蔵小山。

そもそもだ、このせんべろ酒場放浪記をやろうと思ったのは、先日の盛岡競馬場への旅の中、「一緒に飲みましょう」とわざわざ秋田から盛岡までやってきたPSKさんという方がいて、コメカミに血管浮かせながら

「上野は多分大統領が多分一番有名ですけど、

 たきおかのじゃがカレーはですね、ry」

と、「立ち飲み たきおか」への愛をぶちまけてた様を見て、「ああ、そういえばたきおかは何回もいったことあるけど、大統領はなかったな。この際、行って見るか。あれ?そうなると色んなところの安店行ってみたいなぁ!」と思ったわけで。

PSKさん、責任とってください。

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1軒目、昇竜。


訪問時間11:36。

といいつつ、一発目は飲み屋ではなく、中華料理屋です。
しかし、ここも有名とのこと。

「餃子がでかすぎる」

ということで。
事の発端は雑談配信で「上野へ飲みに行く」と話したら「上野の、昇竜というところで餃子と丼を頼んだら、普通の餃子と思っていたところとんでもないデカイのが出てきて爆死したので、食べてきてください」と言われたから、全国の競馬場をめぐりながら各地のモツ煮と餃子を食べ歩いてきたおっさんとしては、自分の県の名物餃子を食べずにはいられんだろう!と。いや、都なんだけど。
これがまた、調べてみたらなんと店は大統領の隣というおあつらえ向きの立地。

ものはついでだ、先にこっちを片付けちまおう!!ということでやってきました。
が、ほぼ口開け(11:30開店)に行ったのにもう満席って。


しょうがないので店頭のおいちゃんに「ここで待ってていいですか?」って聞くと「ああ、うん、ここで待ってて」と言われたので、おいちゃんの横、店の入り口で立って待ちます。

店頭のおいちゃんは「餃子の持ち帰り」を売っているんだけど、客がいないときはくるりと背を向けてひたすら餃子を包んでます。


この人、一日中これやってるのか。
奥に微かに映ってる若い人と二人で包んで包んで包みまくってます。


店の前にも喧伝する、餃子¥460。

しかし、持ち帰りの餃子を見ると¥470。

ファッ!?なんでや、こういうのは普通ちょっと安くなるやろ!?これはあれか、パック代か。持ち帰りの容器代。しかし、調理費とかがかからないということを考えるとちょっと安くするのが道理のような気も、いや、もしかしたら利益がほとんどないタイプの餃子だから、そこは引けないっていうなら、プラス容器代を取るのはそっちが道理ry

「お持ち帰りには1パック1本割り箸がつきます。1本10円」(張り紙)

割り箸代かーい!
せこいな!!代金に容器代は込みなのに、割り箸代は取るんかい!
いや、意外と割り箸代っていって取ってるこの利益が、ジャンボ餃子を支えるための正当な利益になってたりかも。

気がつくと、自分の後ろには5人ぐらいが並んでいた。基本的には、食べ物に対しては並ばない人なんだけど、今回はしょうがないよなぁと思いながら先頭の特権で店内を観察して待つ。
カウンターだけのウナギの寝床みたいな店内で、調理は二人~三人、客席は小柄なおばあちゃん?が一人で仕切ってる模様。

このおばあちゃんが、まぁキャラ濃い目で、出来た料理は客の目の前の高台に置かれるんだけど、客が自分で取ろうとすると「ノー!!手をだしなさんな!!」って鋭く制すしw、客の一人のおばさんが野菜料理が欲しかったみたいで「何か、野菜はぁ……」って聞こうとしたら、「野菜だけじゃわかんないよ!!」って怒鳴るしw、「お客さんなんだっけ?」って何度も注文聞いてるしw

いやいや、老舗にありがちだよなぁ、こういうのってニヤニヤしながら見てた。
しょうがないんだろうけど、気になったのは、その高台。調理人は出来た料理は、注文した人の前じゃなくて、自分の前に置く。
すると、おばあちゃんが料理の前にいる客の背中越しに手を伸ばして持ち上げ、別の、注文した客の前に持っていくもんだから、食ってる最中に横から腕を伸ばされて食いにくい客もいれば、おばちゃんが移動するときに背中が当たって落としそうになって「ああ、あぶない!」って言われる客もいて、これは気になる人は気になるなぁ。
そして、下げる食器を置く場所は決まってるらしく、それも高台なので、その「下げ高台」の目の前の席に座った人は、食い終わった食器を見ながら食うハメになるので、これも嫌な人は嫌だろうなぁと思った。

まぁ、あれもこれも老舗のアレと思って、運ばれてきた水に灰か焦げみたいなのが浮いてても、チョーンと取ってゴクゴク飲みましたが。


いや、並んでるときは悩んだんですよ、ここは「ギョービー(餃子&ビール)」でいくか。でもね、そういうの見ちゃってたんで、「はい、列の最初の二人まで奥へ行って~」と促されて入店したときは、もう注文聞かれて「餃子!(だけ)」って言ったんですよね。ここは並んでる人も居るし、長居は無用だ!と。座った席は下げ高台のとこだったしな。
着席は11:45。

清く正しい、卓上中華屋セット。


着席して5分。ついに登場ジャンボ餃子。


うお、マジでデカイ。
写真はとってみたが、このデカさは伝えられていないのでは?







水のみコップと一緒に映してみるか?

いや、ちがうな、





寄ってみるか?

いやいや、ちがうな。





こうだろう。

餡が入っている部分が爪楊枝部分より長い。これだ。



では、まず、そのままでいただいてみます。
と、思ったけど、重たくて箸で持ち上げられないよ。

箸をぶっさして、何とか喰らいついてみると、程よい焦げ目のところは超カリカリしていて、裏のひだのついているところはムッチリしてる。ジャンボ餃子にありがちな「皮が厚すぎる」ということがないのも驚き。普通の餃子よりは、破けないようにしないといけないので、確かに厚いのだが、それもせいぜい1.5倍あるかないか。だから、食べやすい。

餡の味はかなり、あっさりしている。ニラやニンニクは入っていないっぽいので、そのせいかもしれない。野菜大目は分かるが、餡自体がなんかムッチリしてる。なにか延びる系のつなぎが入ってるような食感(実際は延びない)肉も鶏肉が入ってるのかな?コクみたいなのはない。

普通餃子を食べるときは「酢胡椒(お酢と大量の胡椒)」で食べてるんだけど、昇竜の餃子には全然あわなかった。ここはタレをたっぷり絡めて食べる餃子だった。

重さと熱さに格闘しながら食べていると、僕の隣から一番奥まで陣取ってる常連ぽいおじちゃん達3人がゆっくり飲みながら食べて駄弁ってる。
「いやぁ、僕もね、行かなきゃ行けないから、ハローワークいってね、今日はいいのあったんですけど~とか、家に帰ってゆっくり考えます~とかいいながら、失業手当もらうためにいってますけど、仕事はあるんだけど、これっていう、自分の仕事はねぇ、ないんですよ~」

なんだ、あんたの隣の若造は、もう無職一年やってる無職の大先輩だぞ(失業手当は通常一番早くて三ヵ月後からもらえて、三ヶ月支給される)

と、話に乗ろうと思ったけどやめた(当たり前だ
なんとか食って、丁度下げ高台だったから食器を上げて台拭きでさっと拭いてお会計。¥460払って次々!!

と思ってたらね、おばあちゃんからおつりを渡されたときに
「ありがとね」
って、すごいしおらしく言われちゃったので

なんだ、これ、このツンデレ。みんなコレにやられてまた来るのか。

とズッキュンされたわ(また行くかどうかは分からんが
焼くのに時間がかかるので、「焼き置き」されてることもあるということで、まぁ、なんだ、デカイ餃子を話の種に食べに来るにはありだと思う。
あとは持ち帰りかな。餃子自体は熟練の包み技術で奇麗なヒダがついているから、上手に焼ける人はそれが断然いいかも。え~、そんなの上手に焼けないよ~!という人でも、既に焼いてあるタイプもあるとのことで安心されたし。あ、だから箸がつくんか。

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2軒目、大統領。

訪問時間12:05頃。

昇竜を出て、すぐ隣の大統領に行こうとしたら満席。
あー、っと。これは必殺「ぐるっとそこらへん一周してきて、またみてみよう」だな!
ぐるーっと五分ぐらい回ってきたら、ちょうどカウンターが次々お会計を始めていてナイスタイミング。接客担当のお姉さんに「ちょっと待っててね」ってニッコリされて「はーい」とお客がはけるのを待つ。

店頭にテーブルを出してて詰めれば何とか8人座れるようになっており、店内はコの字カウンターで10~12人分ぐらいかな。

さてさて、ここからせんべろの始まりですョ!
カウンターに着席するとヒゲのこわもてのお兄さんから「なんにしましょか」と聞かれたので、ここはもう決めてきたので

「大統領と煮込みで」
「大統領は熱いので?」
「冷やで」

大統領とはここの独自ブレンドの「二級酒」つまり「酒」。
お兄さんが一升瓶を持ち出して、コップを高台に置き、

なみなみと注ぎます。¥240。
コイン一枚も入らないぜ!!
口でずずっと少しお迎えして、手元に引き寄せます。

味は確かに日本酒のぐっとくるアレはあるんだけど、かなり最初の感じは軽い。度数も低めに抑えられていて、日本酒を飲みつけない自分でも水辺の妖怪、もとい、カッパカッパいけそうな感じ。例えて言うなら「沢の鶴を美味しい水で適度に割ったような感じ」

だって、一級酒として売ってるの沢の鶴だし。

そこへ名物の煮込みが登場。

¥420。

ここのモツ煮込みはなんと、「馬」。
普通、飲み屋で使われている豚に比べるとかなりあっさりしている。
臭みは、今まで本企画で飲み歩いた酒場の中では一番ある。だが、煮込みを食いなれた人間なら気にならない。これがいいっていう人も居る。そうでない人間なら、ちょっと残す可能性がある。そんな感じ。

個人的には「味噌汁にモツが入ってます」っていう感じのコクのなさが気になるかな。馬だから豚に比べて脂が少ないからかもしれない?煮込みには、もうちょっと強い感じが欲しいんだけど(東北の馬鹿舌遺伝子)。でも、大統領の飲みやすさを考えると、これぐらいのあっさり目がバランスがいい。なるほど、これはこれでうまく出来ている。

一番感心したのは、よくある湯匙(とんすい、と読みます。鍋とかで使う、個人用取り分け皿の、片手持ち付ちょい深のアレ)じゃなくて、両手持ち付皿で出してくれたところ。
ああ~、これは一杯に入れられるし、酔客でも、ちゃんとこぼさず持てるようにコレにしてるのかなぁ~!?と。

なにしろ、豆腐がでかいですからね。湯匙じゃ間に合いません。あ、そうそうこの「豆腐だけ」っていうオーダーも可能です。豆腐うまいっす。

(モツと豆腐は分けて煮込んでるみたい。左が豆腐、右がモツの鍋。モツ鍋は時々ぐりぐりとかき回していた)

今回は本企画初の一人で飲み歩きだが、そうしていると周りの酔客の話がどうしても耳に入ってくる。カウンターで三人並んでたおじいちゃん達、

爺1「酒ぇ、冷やで」
店員「あいよ」
爺2「知ってますか、これ、冷やって今若い人は言わないのぉ。分からないんですよ」
爺3「あ?」
爺2「冷やっていっても分からないんですよ。『常温』っていうんですよ」
爺3「そんな馬鹿な話あるか、冷やは冷やだろうが」
爺2「そうなんですけどぉ~、そうなんですけど、常温っていうんですよ」
爺3「馬鹿じゃないのか」
店員「はい、冷やおまち。あとね、そちらの先輩(爺2)はお酒はここまでね。もう飲みすぎ」
爺2「ええ~、もう少し~」
爺3「俺はあと2杯はOKだよな?」
店員「OKです。もうね、ちゃんと松戸まで帰って欲しいんでね。この前来て楽しくて今日来てくれたんでしょ?だから、また来て欲しいからね」
爺1&3「お、そうなんだ。あんた(1or3)はどっから?」

って、あんたら全員他人かーい!
友達かと思ってたわ。その前から、すげー親しげに話し合ってたんだもん。
どうもこれが大統領の人気の秘密らしい。みれば皆70前後。金の卵として上京してきて、右も左も分からないまま上野に降り立つ。望郷の念、未来への期待、相反する気持ちを抱えたそんな出発点のこの地に、老齢を迎えた今、足が向いてしまうのだろうか。

煮込みがなくなる前に焼き物のオーダーを済ませておこうと店内の張り紙を確認。
もつ焼きに来たら、ほぼ「シロ」をまず頼む。シロならどこでもあるから比較しやすい。
ここのもつ焼きは二本で¥180。せんべろということを考えると、値段的にも(胃袋的にも)、2種類しか頼めない。。ひとつは「シロ(腸)」、さぁ、もう一つはなんだ。コブクロ(子宮)か、ガツ(胃)か、同じ腸ならテッポー(直腸)か!悩む!

ふと目に入ったのが「ラッパ」。

「ラッパがあるのか、ここ」

ラッパとは「産道」のことである。コブクロ(子宮)はわりと何処へ行ってもあるが、ラッパはほとんどない。むしろ、現物は初体験。本で読んだ現実がここに!!

「すいませーん、シロとラッパ、タレで」
「あいよ」

具は食べつくして、味噌汁状態になった煮込みをズビズビと飲み干し、飲み物は先ほどの大統領を三分の一ぐらい残して焼き物をまつ。


タレの濃度が凄い。(そっちがまず気になった
もう、水飴なんじゃねーのかとおもうぐらい、ドロドロしてる。

奥がシロで、手前がラッパ。
まずはシロから。

あ、これ好みのやつや。

表をよく焼き、カリカリにしていて、裏をその手前でやめている。これ最高。これがシロの焼き方の好みなんです。シロはビラビラっとしてるので鳥皮っぽいんですけど、鳥皮もよく焼き派です。
タレの味はかなり濃い。それだけ舐めたら、喉の奥が痛くなるぐらい。そんなタレを口の中でモツを何回も噛みながら、唾液で薄めて少しづつ肉片と一緒に飲み込んでいく。そして大統領で流し込む。

あ、これ最高やん。

いや、ここのシロはいいですよ!鳥皮よく焼き派の人は是非是非。
つづいて幻のラッパを。

あ、こっちは結構焦げが強いのね。部位が部位だから、よく焼かないとダメなのかね。
食感はかなりコリコリしていて、それでいてよく噛み切れる。確かにコブクロっぽいちゃー、コブクロぽい(産道と子宮がつながってると考えると)。

いやあ、それにしても、これはどっかで食べた味だな?えーっと、しかもわりと結構食ってる味だな。

あ、これ、

ちょっと焦げてしまったスルメの味だ。

あー、なるほど。あー、それだそれ。この独特の風味はイカの匂いか。

!?

産道、イカ臭い、ということはこれは、

中○しされたメスnry(やめなさい

なかなかの珍味でした。
焼き物は野菜なんかもあるので、モツの合間のアクセントなんかでもいいかも。

(ワイは絶対頼まないけどな)←しいたけ嫌い

ここでお会計、しめて¥1020!
よし!せんべろ!次次~!

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3軒目、肉の大山。

訪問時間12:34。

食肉卸の直営店ということで、旨い肉が食えるレストランが併設されているが、今回の目的は「店頭」。
ここは店頭でコロッケとかメンチカツを片手にビール等を一杯やれるという、「大人の買い食い」ができる店なのである!!

まず、写真の右脇の入り口から入って、左手にホットスナックケースがあるから、そこから好きな揚げ物を注文する!!(ちなみに写真中央、店頭でコロッケ食ってるサラリーマンの一つ奥に見える人影は、突き当たりにあるレストランへの入場待ちの列である。

「今食べますか?」と聞かれるので、「食べます!!」と答えるか、「持ち帰ります!!」と答える!!

「食べます!!」と答えると、紙包みで渡してくれます。

それを持って店頭に回り直し、カウンターで飲み物を注文!!ちなみに焼き鳥とかも取り扱ってる!!

置かれているソースとかマスタードとか好きなものを、おもむろに揚げ物にかけて食うべし!!
ということなんですけど、今回は飲み物はなしで。ちょっとまだ行く予定の店が3軒もあるんで、常にフルスロットルではトバせない。


コロッケ¥60。


メンチカツ¥120。
メンチカツのほうがなんと一回りも大きい。さらにはこの普通のメンチの上位互換版が¥250だったかな?で売ってる。

コロッケは牛脂が良く効いた、とろっとした味。メンチもサクサク衣と肉の食感がジューシー。これ、二つで¥180でしょ?ビールを頼んでも、中生¥400、なんと¥580で一杯やれちゃうってすげー!夏の夕方はもう店頭はおっさんの佃煮立ち飲みになるらしいですぞ。

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と、ここで次に行きたかったけど、胃袋が若干やばいので、食べ物を詰めるスペースを確保するために、時間稼ぎの休憩で漫喫へ。


えぐるようなインコースでモツが飛び出る野球漫画(あくまでもイメージです
なんだこれ、アストロ球団か。

(週刊少年チャンピオン連載『錻力のアーチスト』)

2時間で¥890なり。
上野のこの界隈はとにかくネットカフェと個室ビデオが多かった。他の街では見られないほどの密集具合。

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4軒目、カドクラ

え?こっちじゃない?
訪問時間14:40頃。

いつ行っても満員御礼、上野の立ち飲み現エースと言われる店がこちら。
行ってみて分かり、ツイッターで言われて納得したのは、

「昼飯代わりもあって、上野は平日でも昼時、立ち飲みは満席」

逆に昼をちょっと外すと割とどこも空いてて、入り放題です。観光ついでに飲みに来た人は、覚えておいたほうがいいかもしれません。(もしくはもっと午前中にするとか
カドクラも大統領席待ち巡回のときは、全然入れる気がしなかったんですが、この時間は3割程度の入り。

奥のカウンターに誘導されたら、さっそくお姉さんに「生」と「ポテサラ」、そしてタモリ倶楽部で絶賛されたって言う「ハムカツ」を注文。カウンターに漱石先生を一人バシン!と置く。

まったく待たずに、生ビール¥350が、続いて間をおかずにポテサラ¥150が登場。
さすが、エース投球テンポが良い。
あ、ここはキャッシュオン(注文品と会計が引き替え)です。昇竜と大統領は後会計です。なので、飲む人はカウンターに現金を置いておくんです。これが立ち飲みの作法。

ちなみにもう50円だすと、「アサヒ エクストラコールド」が飲めます。

び、ビールだああああああああ。
ここまで我慢したあああああ、あー、スーパードライでもうまいぜえええええ。むしろスーパードライがうまいぜえええええええ(基本は旧黒ラベル好きの気難しいビール党ですが、スーパードライの評価は低くないので


ポテサラは完全マッシュをベースに、粗潰し芋がところどころ入っているタイプ。マヨなどの調味料は今までの店の中で一番薄い味つけ。塩すらも控えめ。これは多分、ソースをかけることを前提にした味付けなのではないかと思われる。


前々日の配信では「ポテサラで酒が飲めるか飲めないか」が話にあがったが、見ての通り余裕。なんなら、これで生中一杯いけちゃうぜって。

ポテサラがなくなったところで、ハムカツの登場。


ここのハムカツは唯のハムカツにあらず!!
ハムを4枚重ねてあげた、「ミルフィーユハムカツ」なのだ!!


味はハムを4枚重ねて揚げたカツの味。
いや、絶賛ていうのは、これ言いすぎだけど、でもね、でもね、「ああ~、うんうん、分厚いハムカツより実はこっちのほうがうまい!!」と言い切れると思う。なんか分厚すぎるハムカツってニッチャカニッチャカポックンポックンしてるのよね(謎
やっぱハムカツは「薄さ」が命だと思うわ。

さて、ここまで丁度800円。そしてここは「焼き肉の大昌園」が経営する立ち飲み。
肉を行かずにどうする。

しかし、俺の腹はそろそろ限界だ。一人で飲み歩きで5軒目だ。そうとう頑張ってるほうだ(このおじさんは普段は一日一食しか食べません。あとはお菓子を少しつまむ程度です。

しかもここもモツ・肉串は2串だっていうじゃないか!(¥300~
上野は2串デフォか!一人飲みだと1・2種類しか食べられないじゃないか!!(ぼっち悲痛の叫び
しかも、何を頼んでも現状800円だから、漱石さん以上確定!!

ならばハラミ¥450だ(論理の飛躍

醤油ベースのキリッとしたタレと柔らかいハラミが良くあう。ああ、なるほど、これは焼き肉の肉だわと。
ただ、一人で¥450はちょっと高いよなぁ。1本づつシェアするのが正解だよね。

そんな僕の横のカウンターに通されたのが、どこかの欧米系の人と日本人の二人組。
「スペインではこういうのないんですよ」
と達者な日本語で答える欧米系の人。ほう、スペイン人か。

「えーっと、ホッピーと、別ナカください」
おまえ、中身は日本人だろ。

日本人でもホッピーにプラスでナカを頼むやつは中々いないっつーの!

ナカだけに(ボソッ

※ホッピーの酒=焼酎の量を増やしたい人は、別にさらにナカを頼む。超飲兵衛のオーダー。


なんか、もうこういうデザート(右下)があるだけで、人気あって儲かってるんだろうなぁと思うわ(大統領などに比べると若目の客層(30~50)で、女性も来る

ちょっとぎりぎりの腹を抱えながら、退店。
お会計¥1250なり。

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6軒目、たきおか3号店。

訪問時間15:10頃。

やってきました、PSKさんが愛する、たきおか。
実は、地図を見てもらえばわかるが、

今回行った店はすべて近い。歩いて10秒ぐらいで密集してる。
昇竜&大統領:大山&カドクラ:その向かいのたきおかの三点を結んで

「上野、魔の三角地帯」という飲兵衛が帰れない恐ろしいゾーンとして知られている。

しかし、今回は三角地帯を結ぶ「たきおか」ではなく、離れたところにある(3)の「たきおか3号店」へ。
なぜなら、じゃがカレーはココにしかない。(2号店にもあるらしいが、2号店はもっと離れてる

たきおかは「大瓶ビールが¥410」をうたう店である。しかし、今の自分の状況ではきつい。ここは「500ml」つまり、生の方だ。値段は同じく¥410。

え?大瓶はどれくらい入ってるのかって?答えは633ml。覚え方は

飲む(6)なら散々(33)

だ。テストに出るからな!!


生¥410と煮込み¥160。

大統領で馬をくったので、上野の豚モツ煮込みとしてたきおかで食う。

「ドリンクのカドクラ、フードのたきおか」

と言われてるとかいないとかあるだけあって、ドリンクの価格はカドクラより若干高めでも、フードの充実振りと安さは、たきおかの圧勝まかしょードッコイショである。


¥160~¥250まで、びっしりと書き込まれたメニュー。


高台に置かれた「THE郷愁のつまみ」達。


おひたしも「おしたし」。いよっ!江戸っ子!!(江戸っ子は「ひ」を発音せず「し」に置き換える

カドクラに比べると、たきおかの人たちは静かに、自分なりの立ち飲みを楽しんでる。いや、ここも17時を過ぎると他の酒場と同じく盛況になり、酔客の騒ぐ声が響く場所になるが、少なくとも昼過ぎのこの時間はそうではない。
僕の隣に立った外回りの営業みたいなスーツのおじさんは、「レモンサワーと冷やしトマト」でスカッと爽やかに、そして渋く飲んでる。これぞ夏の飲み方!地味にカッコイイ!と思った。

本当に仕事中だったら問題なんだろうけど。

なんとかモツ煮込みをやり過ごし、じゃがカレーを注文。

¥160。
ご飯の代わりにじゃがいもが入ってるだけっていう品なんだけど、これがたきおかでは隠れてない人気メニューで、これだけ3杯も4杯もお代わりする人がいるほど。
「もうこれ以上は煮崩れる!!」という限界まで煮込まれた男爵芋を割って口に入れると、溶けていくような食感。実は肉はちゃんと入っていてやわらかい豚ばら肉の小さめのブロックと一緒に食べると超美味しい。

カレールーは絶対ジャワカレーなんだけど(ジャワカレーの大ファンおじさん)、ここまで煮崩さずにゆっくり、ゆっくり火を加えられたじゃがいもが食べられて、一杯¥160しかしないっていうんだから、絶対食べるべきだわ。これ自体が実はビールのおつまみとしても最適なんだな。

なんとかカレーとビールを飲み干して、「ごちそーさまっした!」と店を出る。
合計¥730。

ほんとは最後に喜乃字屋っていう、ワインでフォアグラと牡蠣をくわせる立ち食い蕎麦屋で、天ぷら&ビールやりながら、そば手繰って帰ろうと思ったけど、まったくこれ以上は入らないと判断。

道々を歩きながら、おそらく奥さんの買い物の付き合いできた旦那さんの半袖からチラッと和彫りがみえるのが上野だなぁと思いながら駅へ向かったのでした。

※かどくらの店頭写真がないのは、店頭一番前で二の腕までびっしり和彫りを入れたお父さんが飲んでいたためです。


これ忘れてたので追記。