GFP | Flog

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Frogの研究者の息抜きblog

--- since 01-06-07 ---

再び、 何を、今更、と云われるかもしれませんが(笑)、こちらは半日遅れですので、またまた、ご勘弁を。

本年度の化学に於けるノーベル賞受賞者は、GFPの発見とその応用開発の功績に対して、日本人を含む3名。

ココ に記されていたのは、単に受賞時にどこに所属していたかを示すだけで、国籍とは関係ないのかなぁ?下村 博士、確かに日本人のはずですが、USAとなってますね(でも、利根川 博士は、ちゃんとJapan となってますけどね)。

もしかしたら、ノーベル財団にアメリカ人と認識されている?


普段、私も、普通に実験で使っているGFPですが、そのうちノーベル賞を貰うとは思っていましたが、生理学・医学賞ではなく、化学賞と云うのは、ちょっと驚きました

まぁ、でも、過去にも、生物分野の業績で、多くの化学賞が出ていますから、別に不思議でもないですか。

最近では、2年前には、R.D. Kornbergが真核生物の転写制御の研究 で貰っていますし、その前は、2004年にユビキチンを介したタンパク分解系の発見 、更に、その前年はイオンチャネル 、切りがないので、歴史的な知識ではなくreal-timeでその受賞が記憶にある最も古いところで、ribozyme なんかが生物学のトピックで化学賞ですね。


閑話休題。


下村 博士の初期の仕事は、材料が大量に得られるFriday Harborで行われたそう ですね(cache )。

Friday Harborで思い出しました。昔、読んだ Snow Falling on Cedarsの舞台である(架空の)San Piedro Island のモデルのひとつが、San Juan Islandsらしいですが、読んだと云っても、訳本で、『 殺人容疑 』とか云うトンでもないタイトルでした。

因に、後に、工藤 夕貴 主演で ハリウッド 映画化された際の邦題は『 ヒマラヤ杉に降る雪』で、こっちは、そのままかぃっ!

その映画も観ました(若しかしたら、アメリカに来て初めて観た映画だったかも、でも、記憶があやふや)が、 工藤夕貴は日系アメリカ人二世役で、英語はnativeな設定だったんですが、まぁ、流暢ではあったが、nativeには聞こえなかったような記憶が。


閑話休題。


大分、話が逸れましたが、そのSan Juan Islandsの一画にFriday Harborがあり、University of Washingtonの臨海実験所があります。昔、アメリカ北西部に居た時、そこでSDB NW regional meetingが開かれるので、3月の未だ寒い時期(だから、空いている)に毎年行っていましたが、そんな縁の地だとは、露知らず、でした。

また、違うことを思い出しました。新聞報道に依ると、今は、自宅のlabで研究中とか。4年程前のカエルの学会会場はWoods Holeでしたが、その時、ウロウロと不審人物になって、関係者以外立ち入り禁止区域に " 間違って・笑 " 入ってしまって、色々観ていたら、Shimomura Labと云うのが、その当時は未だ在りましたが、もう無くなってしまったんでしょうかねぇ。


ところで、今回の大盤振る舞いで、もしかしたら世間は最近の日本の『科学力』も捨てたものではない、などど勘違いしていないか不安です。

物理学賞にしろ、化学賞にしろ、今回の受賞対象となった仕事が成されたのは何十年も前のことで、謂わば、過去の財産に対しての賞であって、決して、現在の日本の科学力を反映している訳ではない、と思うのですが。

これまでの多くのノーベル賞受賞の対象となった仕事が、20歳代後半から30歳代で為されていることは、繰り返し指摘されていることですが、日本の此れ等の年齢層の科学者の於かれている現状をみると、未来はあるのか?、大いに疑問です。

そもそも、某国の首相は、『「緑色のクラゲなんてちっとも内容が何のことだか僕にはよくわかんないけれども、とにかくよかった」と述べた 』そうですが(cache )、云うに事欠いて、何と云う言い種でしょう。こんなことばっかり云っているとそのうち口が曲がってしまうゾ!こんな奴がトップですから、これから、益々、頭脳流出が続くかもしれませんね。

で、挙げ句に、頭脳流出して外国に帰化したのに『・・・「南部さんを日本人とカウントしないわけにはいかないが……」。素粒子物理学などの基礎研究を支援する文部科学省は、内部資料としてノーベル賞の受賞者数を国別に毎年集計している。これまでは受賞者の国籍で数えてきた。南部さんは注釈付きで日本の受賞者にする方向だが、・・・』 (asahi.com から引用:cache )。

やっぱりね(笑)。

こんな都合の良いことばかりを取り繕ってもねぇ。

だったら、重国籍を認めるなり、それ以前に、科学をマトモに出来るしっかりした制度を作りゃにゃぁイカンと思うのだが。


を、イカンイカン、いつも脱力系のblogでお茶を濁しているのに、ちょっと、柄にもないことを書いてしまいますたぁ。


ぇっ?その前に、先ずは、お前がちゃんとしろよって?

その言葉は、受け付けません、悪しからず(笑)。

今日の世の中: ノーベル化学賞に下村氏ら3人 「緑色蛍光タンパク質の発見(GFP)」; マケイン氏苦境、経済危機で打撃 討論会で逆転ならず; NYダウ下げ止まらず、終値189ドル安の9258ドル;消防ホース検査不正、大阪のメーカーがすり替え20年;公的資本注入を示唆=金融安定化法を活用-米財務長官;中国・解放軍の戦闘機、墜落か 2機接触のもよう;アパートで73歳女性刺殺される…東京・東村山。

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