ウユニの水鏡を見る為、どのくらい待っただろうか。
雨が降るのを、どれくらい待っただろうか。
思い返してみると、それがどうやら1週間という事がわかった。
1週間という期間は、世間一般的にみれば短い。
が、この時の僕は、その1週間を長く感じた。
1日、1日がとても長く感じられた。
1日の終わりに黒雲が立ち込めている様を見て喜び、1日の始まりに晴天を見て嘆く。
それの繰り返しだ。
結局、雨は降らなかったのだが。
それでもなんとかウユニの水鏡が見れる場所の情報を聞き出し、今こうしてその場所へ向かっている。
仕入れた情報では、マヤホテルの周辺は水が多く溜まっているという事だった。
この状態を見れば、それもダメなんじゃないかと思えてくる。
『もう手遅れかな』
『あたり一面乾季の景色だねー』
そういった言葉が飛び交っていく。
本当に、水鏡を諦めかけたその時、目の前にうっすらと水の塊が表れた。
『あーー!!あれ!!溜まってる!!』
誰かが叫んだ。
どうやらマヤホテル周辺にたどり着いたらしい。
情報は、たしかだった。
水鏡だ。
それも、地平線の境界線がなくなるレベルの。
とりあえず僕たちはその場所を素通りして、ホテルに運ばれた。
まずはチェックインし、荷物をおろさなければいけないらしい。
てか、そんなんどうでもいいから早く自由にしてくれ!!
水鏡は逃げないのに、なんだか妙にあせった、あの時は。
そんな瞬間ってありません!?
各自部屋にバックパックをおろし、すぐに水が溜まっているその場所へと、向かった!!
もうドキドキワックワク!!
水鏡まで、後すこし!!
僕は走った!!
そして、
この門を抜け、それを目にした。
目の覚めるような青の世界。
うっすらとかかった雲が水面に反射する!!
俺はこれが見たかったんだ!!!
誰かが言っていた。
ウユニ塩湖はドラゴンボールの精神と時の部屋ですよ!!って。
まさしくその通りだ。
しっかし、写真でもすげえけど、こいつは本当に自分の目で見たほうが良い。
特に夕日。
目の前に広がる景色が、数分単位で次々と色をかえていく。
まるで子供の頃に集めた、ガンダムのカードダスのキラカードのようだ。
いや、それに例えると塩湖に申し訳ないのだが。
とにかく、恐ろしいほど、美しい。
僕はこれを、地上のオーロラと名づけよう(笑)
この景色を見ていると、胸が切なくなる。
なんとも言えない感情が、自分自身を埋め尽くしていく。
僕はこれ以上の夕日を見たことがない。
本当に、凄い。
ウユニ編・完
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