椅子の修理について | 家具の整形外科病院 …院長の集中治療室… 【家具の修理】

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家具の修理に限らず、変わったもの&不思議なものの修理を中心にした作業レポートです

 

一般のお客様からのご依頼の中で、件数からすると

 

おそらくトップ3に入ると思われるのが、椅子のぐらつきの修理です。

 

ダボやホゾで接合されている部分が外れてくるためにぐらつくわけですね。

 

あ、そういえば昨年ジャニーズの伊野尾くんがうちに来た時にも

 

椅子のぐらつきの修理を手伝ってもらいましたよね。

 

 

 

その部分が外れてくる原因はいろいろあります。

 

①接着剤が劣化して剥がれる

②木の収縮でホゾが緩くなる

③椅子を揺らしたり傾けて使用する

 

 

 

③はお子さんがいる家庭ではよくありがちですよね。

 

ぐらつきを直す方法は、一度分解して古い接着剤を取り除き

 

再度組み直すことになります。

 

 

部分的な分解で済むか、ほぼ全体を分解しないとならないかにより

 

料金が変わってきます。

 

また、一度修理したことがある椅子は、釘やタッカーの針が打ち込まれていることがあり

 

うまく分解ができないため作業をお断りすることがあります。

 

 

 

 

ぐらつき修理の次に椅子の修理で多いのは、座面の張り替えです。

 

内部のウレタンフォームを交換し、表の張り地を新しい物にするわけですが

 

たまに座面の内部が板ではないものがあります。

 

板の代わりにゴムのベルトを張って座り心地を良くしているわけですね。

 

でも、やはり素材がゴムなのでどうしても劣化して伸びてきます。

 

こんなかんじです。

 

 

 

伸びたパンツのゴムを連想してしまいます(笑)

 

 

 

さて、伸びてしまうと座り心地も何もありませんから、もちろんこれも張り直します。

 

張り直すときは、さらに強度を増すためにベルトの数を増やします。

 

 

こうすることでかかる負荷が分散し、伸びにくくなるわけですね。

 

ただ、沈み込みがあまりなくなるため、座り心地はやや硬くなります。

 

それでも硬い板に比べればやわらかいわけですが。

 

 

このベルト張り、じつは意外と力が必要です。

 

一度に多くの椅子をやりますと、握力がなくなってきます。腕も痛くなります。

 

あ、これも伊野尾くんにやってもらったらおもしろかったかなあ(笑)

 

 

 

 

今回は椅子の修理についてのちょっとしたお話でした。

 

これからも時々、いろいろな家具の修理についてのお話をしていきますね。

 

え?  院長は家具以外のことを書くんじゃなかったのかって?

 

 

はい、もちろんそのスタンスは変わっていません。

 

しかし、うちの若いもんがやってるブログが滞ってしまってますからね(笑)

 

だからたまにはこっちで家具のことも書かないとならんかなと。

 

そんなわけです。

 

 

椅子のぐらつき等でお困りの方、ぜひご相談ください。