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人格障害は近年急速に注目されるようになったものです。
精神疾患を診る上で、精神療法や心理療法が進歩するにつれて、病気の奥には性格の偏り、つまりは人格の障害が多く見つかることがわかってきました。特に治りにくい精神疾患の背景には、人格の病が潜んでいることが多いということもわかってきました。
１９８０年に出されたＤＳＭというアメリカ精神医学会の診断基準において、人格障害は下記の３つの群に分けられます。
クラスターＡ
自閉的であり、奇妙な考えを持ち、そしてまた人との交わりに問題がある系統の人格障害
妄想的人格障害・分裂病質人格障害・分裂病型人格障害など
クラスターＢ
情緒的な混乱が顕著に見られるもので、激しい感情、怒り、感情のコントロールの欠如が大きな特徴となる人格障害
反社会性人格障害・境界性人格障害（ボーダーライン）・演技性人格障害・自己愛性人格障害など
クラスターＣ
不安が強いことを中心とするが、人との接触を試みる気持ちを持ちつつも同時にそれに怯える型の人格障害
回避性人格障害・強迫性人格障害・依存性人格障害など
言葉だけ聞くと怖いイメージに思えるかもしれません。
専門用語なのでそういう言葉になっていますが、具体的なことを知ったら、( ´△｀)アァ周りにそういう人いてるなぁって納得できるかもしれません。一般人口の数％の割合でいるものですから・・・
うつ病などの精神疾患になって病院に行って初めて診断されるものであり、診断はされないけれど人格障害持っているってこともよくある話では・・・？そういう意味では人格障害も普通の病気と同じだと思いますが・・・本人に自覚があるかないか、本人に矯正しよう（治療しよう）という意志が生まれるか否か。そういう意味においても。
モラルハラスメントのところで時々「自己愛性人格障害」という言葉が出てきます。
簡単に言ってしまうと、特別な待遇を受けて当然と思う人格の人間。他人に「どうか自分を特別に扱ってくれ」といった間接的な振る舞いもよくみられ、自分が特別扱いされなかったり批判されたりすると怒りを爆発させるというもの。（これぞモラルハラスメントの一面を表していると思います）
自己愛性人格障害については人格障害という病気の視点で詳しく書こうかな・・・
情緒的な混乱を主とする人格障害の中は相互のオーバーラップが頻繁に見られるらしいですが、
その中でも自己愛性人格障害は比較的独立している（オーバーラップする率が低い）と知って、少し安心しました。
人格障害は大きく３つに分類できますが、３つの群を越えてオーバーラップすることも多く、診断は精神科医ですら難しいものらしいです。自己判断で診断はしないでほしいものです。
あくまで参考までに・・・