8年ぐらい前でしょうか。
美しいキモノから「いつか手に入れたい着物は何ですか?」というアンケート取材がありました。
その時に即答でお答えしたのが「深石美穂の市松花絽織」です。
伝統工芸染織展で拝見して以来、恋煩いのようにずっとずっと憧れておりました。
この着物熱は冷めることなく、
ワタクシの中でもっとも美しい布であり纏いたい布の筆頭でした。
その夢がようやく叶いました♡
この透明感と立体感は、深石美穂さんの市松花絽織ならでは。
コチニール染めによる紫とピンクのグラデーションの市松花絽織「紫陽花」です。
独特の陰影は樹々の陰の点描画…と深石さんは表現されていましたが、風の奏でる波紋のようでもあって、見飽きることがありません。
浮き立つことで光を反射する花と透け感のある絽目。
花が集まってつくる大柄の花の中心には福木染の絣が入っています。
ワタクシは大柄のものが好みなので、大きな花織を飛ばしてほしいとお願いしました。
花織は織り幅全体に花綜絖が織りだす花で埋め尽くすより、飛び柄になるよう、左右に柄を織り分けると多くの花綜絖が必要となるのだそう。今回つかわれた花綜絖は20枚!
飛び飛びに柄がでるように意匠配置くださいました。
市松花絽織について、こちらの本をぜひ♡
草木染め、絣づくり、花綜絖づくり、機拵え、の惜しみない解説で、ここまで公開していいのかしらん…と思ったぐらい。染織のプロだけでなく、なんでどうしてと探究心のみのワタクシにもわかりやすい解説となっております。
今年の2月末、石垣島を訪れました。
深石ご夫妻で、心からのおもてなしを目一杯してくださりました。
2016年の訪問以来、4年ぶりです。
この時は、松葉杖をついていた^^;
からん工房は石垣島の中でもとくに美しい川平湾にあります。
透明な海に光がつくる波形の美しさ
市松花絽織の立体感と透明感はこの大自然から生まれたものなのでしょう。
太陽から放たれるエネルギーを受けとめきれない^^;
深石美穂さんと♡
石垣島のジャージー牛。
あと数時間後のヒーローですね。
いよいよ、最後が近づいてまいりました。
大晦日の慌ただしいリアルタイムではみれなくても、いつか見ていただけたら嬉しいです。
つづきます。