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着物は普段着も礼装もその形状は同じです。

 

1反の反物を8つのパーツに分けて平面裁断して仕立てます。

 

形状は同じゆえに、素材と文様、意匠と加飾表現で「格」を表します。

 

だからこそ、手間のかかる自然布をはじめとした多種多様な素材があり、着物をキャンパスに見立てたような絵画的表現があり、それを表現するための技法があります。

 

1枚の反物に戻し再生することができるという「サスティナブル」さを持っている「着物」という衣装を愛しています。

 

それを伝えるために毎日ブログを更新してまいりました。

 

 

毎日の更新を自分に課してきたのは、自分の中で習慣化させるためでした。

 

もともと自分の覚書として書く習慣はありましたが、公開することで生じる責任や影響力を課すことで、より真摯に深く学び成長を求めたように思います。

 

ハプニングもありましたが、幕引きを最も慌ただしくも気持ちがあらたまる年末年始にしたことで、気持ちがぶれることなく、突っ走れたように思います。

 

 

どんなときにどんなものを着るか、
 
暑くても寒くてもリアルな着物生活をご紹介することで、
 
着物を着てみたいという人に、着物を着ることを諦めないで欲しい、

 

着物を着ることに理由はいらない、ということを体現したかったのです。

 

 

 

糸づくり、染め、織り、加飾。

聞きかじりの情報ではなく、自分の眼でみて、耳で聞いて、身体で確認する。

 

染織を知る旅は、ライフワークとしてつづけてまいります。

 

 

諏訪式操糸機で繰糸

 

芭蕉布畑で苧剥ぎ

 

久米島式の糸紡ぎ

 

大麻糸の糸績み

 

木綿の弓打ち

 

結城紬の摺り込み絣の絣つけ

 

藍の天然灰汁発酵立て

 

奄美大島紬の泥染め

 

アットゥシカラペでアットゥシを織る

 

地機で太布を織る

 

大和機で相楽木綿を織る

 

ジャガード織機で織る

 

機屋で締め込みを織る

 

天秤腰機で近江上布を織る

 

小千谷縮の雪晒し

 

江戸小紋の型付け

 

カチン染め

 

加賀友禅の糸目糊置き

 

東京友禅の色挿し

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着物は日本人にとって大切なものですが、失いかけてから気がつくものとなりつつあります。

 

私はつくり手にはなれませんが、着物を着る人でありつづけたい。

 

そのために良さを知り、これからも何らかの形で発信することで伝承していきたいと思っております。

 

 

 

 

「着物は楽しい」それに尽きます。

 

 

 

きものカンタービレ♪をみてくださった皆様、

 

取材にご協力してくださった皆様、

 

お仕事をくださるメディア関係者の皆様、

 

ブログをご紹介してくださった皆様、

 

応援してくださった皆様、

 

そして朝香沙都子と出会ってくださった皆様には感謝しかありません。

 

 

長い間本当にありがとうございました。

 

 

 

2021年元旦

 

 

朝香沙都子拝

 

 

着物を着る理由は人それぞれです。

 

洋装が普通の毎日で着物を着ることは非日常の方がほとんどだと思います。

 
着物を着るだけで、ワクワクした高揚感を得られる、気持ちがシャンとしてあらたまる、

 

その感覚を忘れずに大切にした上で、着物を着ることが特別なことなのではなく、洋服と同じく、着物の中に、日常に着るものと特別な時に着るものがあるということを、知って欲しいと願っています。

 

 

環境も価値観も人それぞれです。

 

なので答えのようなものはありません。

 

それでも誰でも共通していることがあります。

 

人生は一度だけ。

今の自分が一番若い。

 

今着てみたいと思った着物が、いつか…似合うとは限らない、ということです。

 

 

着物は着たいけれど、目立つのは嫌…という方。

それを解決するために、まずは貴方が普通に着物を着る人になってほしい。

 

それは着物で集まるイベントをすることではないのです。

それではいつまでたっても着物は目立つ特別な衣装です。

 

今さら洋服を凌駕するのは難しいと思いますが…、まずは貴方が着たいものを着る。

 

そして自分の生活圏に普通に着物を着る人を増やしていくしかないのです。

 

着物を着たかったら、着物を着ることを諦めないで欲しい。

 

必要なものは、貴方の勇気だと思います。

 

ブログ最終日に、これだけはもう一度お伝えしておきます。

 

経済産業省の和装振興協議会でのテーマであった

 

「高付加価値のこだわり製品としてのきもの 」の消費者の動向

 

 

朝香沙都子が意見として具申したのは、

 

<高付加価値の製品を購入する消費者が売り手に求めるもの>

 

高付加価値なものになるには、そこに理由があるはず。

素材、技術、加飾表現の手間隙や稀少価値など。

 

•売り文句と商品があっているかいないか

商品と売り文句が違っていれば、その商品そのものに問題はなくても、消費者にとっては偽物となってしまうこともあります。

例)締機で織られた宮古上布らしい宮古上布を重要無形文化財として売っている呉服屋さんが多いですが、宮古上布の重要無形文化財の指定条件は、絣模様は緯絣のみであっても、手結い、手括りのみとされています。そして織歴が30年以上で宮古上布保持団体に入っている人が織ったもののみです。結城紬には重要無形文化財の証紙がありますが、宮古上布には重要無形文化財の証紙がありません。なのでわかりにくご存知ない着物業界の方も多いです。宮古上布の経済産業省の伝統的工芸品の指定条件の絣模様は、締機であっても、手結いであっても手括りであっても経緯糸の絣。これには伝産マークの証紙がつきます。

重要無形文化財も伝統的工芸品もどちらが良いものであるとか貴重であるとかの問題ではなく、文化財保護法に基づいて指定されたもの、伝産法に基づいて指定されたものの違いです。ですがそれに付加価値をつけて売るならば、その売り文句は正確であることが求められます。
 
•本物か偽物かではなく、売り手がその違いをきちんと把握し消費者に伝えることができているのか?
きものはファッションで、その人の感性で着るものだから、素材や技法のスペックにこだわるのは愚かとか、染織について突き詰めると肝心なものがみえなくなるとか…。着物業界の方の中でそうしたご意見があることは知っていますが、本当に感性だけで選ぶことを良しと思っているなら、ただのファブリックとして売ればいいわけで、そこに産地や作家名などは必要なのでしょうか、重要無形文化財や伝統的工芸品など付加価値をつけて売ることはどうなのでしょう。

 

 

<きものを購入する消費者の拡大に必要なもの>

 

•素材、技法、加飾表現、生産地の正確なスペック表示

※言い忘れたのですが、製造年も表示すべき

 

国産や産地、技法を高付加価値として強調するなら、正しくあるべきです。

糸、織り、染料は、着心地とメンテナンスに影響します。

 

糸 (国産かそれ以外か、生繭か乾繭か、手引きの座繰りか機械繰糸か、など)

染料 (草木染め、化学染料、大まかな比率)

絣(手括り、締機、捺染、など)

織機 (手織り、足踏み織機、高機、いざり機、力織機、など)

 

これらは価格に反映しますので、こういったスペック表示があることが望ましいと思っています。



•既存の季節の着用ルールの撤廃

着慣れている人は自由にできるのですが、真面目ゆえに慣例に従って我慢…という方もいらっしゃるので、日常では洋服と同じように慣例がなくても良いのではないかと考えています。そもそも日本列島は北から南まで長く気温も全く違いますし、5月は寒い日も暑い日もあります。

なので、着慣れていたら5月は単衣…とかじゃなくて、袷でもちろんいいのですけれど、単衣でも薄物でも、気温と体感に合わせて無理せず、人それぞれ自由でいいのではないのでしょうかということです。

 

暦というのは確かにわかりやすい。でもそのわかりやすさに寄りかかって、きものも衣類であり身体を守るものであるという大切なことを見失っているように感じています。暦やマニュアルに縛られて着物を着ることを諦めてしまうのが勿体無いと考えているのです。

 

 

 

最後に、

 

消費者として、職人こそが酬われるようになってほしい…、と願っております。