台湾華語 1)文法篇 ⑫“她小聲的回答” 「彼女は小さく答えた」 | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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“她小聲回答”ってアナタ、“她小聲回答” の打ち間違いじゃないの!?だって、状語(連用修飾語)を作る助詞は“地”でしょうよ。

と思った方は台湾華語検定のまだ3級(勝手に作りました)。2級に進むには、この構造助詞(“的”“得”“地”)の台湾独特の使い方を知らなければなりませーん。

台湾では、基本的に“的”、“得”、“地”の使い分けルールが緩やか。特に“的”と“地”は区別しないことが多い。というか、教育部がはっきり「“的”と“地”は区別しなくていい」という御触れを出したこともあるから、区別しないのが「規範」と言ってもいい。

ので、小学校の『国語』の教科書では区別していない。でも、なぜか中学の教科書になると区別するので、したいならしてもいい。というくらいか。

ちなみにこれは台湾語の影響ということではなさそう。前に書いた「初期現代漢語」の名残の方だろう。(→台湾華語1)文法篇⑩
“的”、“得”、“地”を区別し始めた歴史はまだ新しいから。ちょっと古い文学作品などを読むと、中国大陸のものであっても区別されていない。

ちなみに定語(連帯修飾語)を作る構造助詞は1920年代~30年代の初期現代漢語では“的”と“底”が区別して使われていた。“底”は所有や“領属”(日本語でうまく言えない)を表すときの「~の」。つまり「私の本」や「私の頭」というときの「の」である。

現在は“我的書”、“我的頭”と書くが以前は“我底書”、”我底頭”と書いた。それ以外、例えば「彼が言った話」、「美味しい料理」みたいなときは“他說的那句話”、“好吃的菜”で今と一緒。