2010年7月18日 御在所岳 その1 | ハーピン・ジョーの山フォト日記

ハーピン・ジョーの山フォト日記

HARPIN’JOEの山登り写真です。
photo by tiny

さて6月の伊吹山から1ヶ月以上空きまして、待ちに待った登山。
今回は滋賀県と三重県の境にある御在所岳(御在所山)に行って参りました。
山深い鈴鹿山脈、山系の主峰で、関西百名山、日本二百名山に数えられ、
険しい山中にある数々の奇岩や、湯の山温泉、標高差が780mもあるロープウェイが有名です。
険しい山中と言いましたが、ビギナー登山者や軽装な観光での入山は極力控えた方が良い山です。
さてさて山行レポをさっさと書きます。


△△△
@4:00起床


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阿倍野の朝焼け



@5:30出発
近所のコンビニにて朝ご飯と昼ご飯を買う。5:40再出発
途中道を間違え少々時間を食う。


@7:10
月ヶ瀬・五月橋サービスエリアにて休憩。7:19再出発。
山並みがどんどん近くなり、鈴鹿山系に入った辺りで曇り空。
天気予報などである程度の予測はつけられますが、山間の天気は下界とは違います。とは言えこの変わりよう。
むむ、雨も降ってきたではないか。


@8:29
御在所岳ロープウェイ乗り場の駐車場到着(標高凡そ370m)。
パラパラシトシトと雨が降ったり止んだり。山にはガス(霧)がかかっています。
とりあえず駐車場にて待機、様子を見ることに。
レインウェアに身を包んだ登山者、はたまたもういいやとばかりに少々濡れながらの登山者が時折山に入って行きます。
相方とどうしようか、我々も、もう行ってしまおうか、いやもうちょい様子を見ようなどと話をしながらストレッチ、準備。いつでも行ける態勢に。
お気づきかと思いますが、今日はやたらゆっくりです。
そんなのんびりしててええん?登山は朝早くからが基本でしょ?とお思いでしょう。


今日は良いのです。何故なら下りは山頂からロープウェイに乗るからです。御在所に来たんですからやはりこのロープウェイには乗っておきたいです。小学生の時に一度乗ってそれ以来。楽しみです。


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@9:54入山
登山スタート。
ロープウェイ乗り場入り口左横の登山道より、中登山道を目指します。
階段を降りじめじめした山道を少し歩きます。
若干の小雨。レインウェアを着るかどうか迷いますが蒸しに蒸したるこの蒸し暑さ。低山の場合、どしゃ降りの雨なら別ですがこの時期ならヘタに雨具を着ると熱中症になりかねません。

御在所岳は南側から、表道、一ノ谷新道、中道(中登山道)、藤内(藤内壁)、裏道と登山道が幾つかあります。どれも中級レベルの中々険しいルートですが、メジャーなのは中登山道と裏道。
藤内は我々一般登山者が入ってはならぬルート。完全ロッククライミングのルートですのでハーネスやカラビナ、ザイルなどの専門装備は勿論、ちゃんとロッククライムの経験者が踏み入れるルートです。
我々は中登山道から山頂へ、ロープウェイが何かの事情で利用出来ない時は裏道を下るといったプラン。


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じめじめ山道を抜けると旅館が建ち並ぶ林道へ。雨が止まないので蔵の助売店のそばでザックカバーを装着。
滝川沿いに歩きます。途中林道を行き過ぎて引き返す。


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@10:45
林道から中登山道へ至る道標のある細道を入る。
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現在土砂災害により通行止めの鈴鹿スカイラインの下をくぐり抜ける。川が流れていて自然の冷房が寒いくらい涼しい!ハシゴに近い急な階段を上り、登山口へ

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@10:53
中登山道の登山口。ここで暫し休憩。
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11:02再出発。
入るなり急登で岩々してます。
ちょっとしたハシゴや、鎖場が早速出てくる。信州アルペンを思わせる御在所岳と聞いていますがこれは楽しみだぞ。急登が続き中々ハード。汗だくです。たまりませんな。

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岩はこんな材質。



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雨の日はいやだけど、こんなのを見ると、きれいだなぁって思います。




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@11:30
鎖場を越えて暫し歩いたところで少々開けた道幅があったので休憩。


見上げるとガスの間からロープウェイが顔を出します。小さくて形も可愛らしい。相方が写真を撮ってます。


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目前にドーンとデカい岩があり、コレがあの有名な負ばれ(おばれ)岩か?と思ったが、

いやいやそれにしてはちゃっちぃ、違うぞ。しかし地形図で見る限りそろそろ負ばれ岩が出る頃だ。
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11:36再出発。花崗岩と砂地が続きます。急登が連続。大変だこりゃ。

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時折、ロープウェイが顔をのぞかせます。

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大きな岩がたくさんあります。



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けっこう身軽なハ氏。


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@11:57
負ばれ岩
スケールが違いました。想像を超えてました。凄いです。驚異です。

巨大な岩が巨大な岩に背負われています。圧巻。
相変わらず急登、岩場の連続。大興奮。楽しく無心で一歩一歩ゆっくり登ります。

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負ばれ岩を負ばれてます、の図。


@12:12
5合目(850m)
時折ガスが切れ、下界が見渡せます。快晴なら伊勢湾まで一望出来るそうです。
ガスで見え隠れする御在所山の幻想的なこと!素晴らしいではないか。快晴も良いがコレもまた最高です。

行き交うロープウェイも良く見えます。展望良し!
ただ、雨は殆ど止みましたが湿度が非常に高いのでシャツはびっしょり汗だく。

首に巻いたタオルもぐっしょりです。
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12:32再出発。さらにハードに岩々急登が続きます。
ちょっとしたハシゴや、鎖場が時折あります。


@12:40
地蔵岩。御在所山の目玉。奇岩中の奇岩。なんだこれは!2本の長方形の巨岩の上に巨大な真四角の岩が!
さらに周りのこの岩々した山並み!絶壁!恐ろしさを感じる絶景!畏敬の念、畏怖と言ったら大げさかもですが、いや実に素晴らしい。ハードな山行の疲れも吹っ飛びます。
しかし早朝にご飯を食べたきりなんでスタミナが切れそうになります。
ここまできたら何としても山頂まで食べないぞ。限界を試してやろう。

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ものすごい急斜面。チビリそうなほどこわーい。




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ここを登るといよいよ。




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@12:56
6合目(900m)
キレット。
今回の御在所山行で楽しみにしていたのは負ばれ岩、地蔵岩などの奇岩、
そして梯子あり、鎖場ありの岩場に継ぐ岩場の急登による楽しさ満載のハードな山道。
そして最も楽しみだったのは最大の名物にして最大の難所、キレットだ。
キレットとは切戸を外国語風に洒落た言葉。岩々したガレ場をガーレ、砂地のザラザラしたザレ場を

ザーレなんて言ったりするのだ(昨今は使いませんが)。

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落石を知らせる時はROCKと落石の落(らく)を文字って、ラーク!と叫ぶ。

海外ではROCK(ローック!)と叫ぶそうだ。
さてキレット(切戸)の意味ですが、山の高いところ(ピーク)から次の高いところ(ピーク)までの間の

低くなったところを鞍部(あんぶ)とかコルとか言いますが、その凹んだ部分が緩やかでなく、

思い切り急峻に、時に崖のように切れ込んでいる場合はコルとか言わず、キレット(切戸)と呼ぶのです。

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さてこの御在所岳・中登山道のキレット。約20メートル以上は下まで切れ込んだ岩場。

2箇所、鎖が垂れてます。
私は高所が苦手ですが何故か山では人工的でないからか、あまり怖さは感じません。

都会では1メートルの高さでも恐くてダメですが。しかしゾッとしますよ。

もう我々ビギナー登山者や一般の人からしたら十二分に崖です。しかし何でしょう、このワクワク感!

落ちたら死ぬかも知れない(いや実際死にますよコレは)のにこの楽しさは何だ!

先ずは相方を置いて僕から降ります。岩に手をかけ足をかけ、手足をかけるところのない場所は時に鎖を使い三点確保をしながらゆっくり慎重に降ります。



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むむ!面白いではないか!
一旦下まで降り、念のため相方の様子を見に再度上部付近までよじ登ります。下を見てはいけません。




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二人共無事初キレット体験終了!
手慣れた登山者ならこんな『ミニミニキレット』は散歩道なんでしょう。


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@13:31
7合目(1000m)
暫し休憩。展望良し。下界は晴れてますね。スタミナに限界がきたらここらで昼ご飯をと思ったが

アミノバイタルやおやつを食べてやり過ごします。
相方の作ったマンゴーのドライフルーツとナッツのミックスが美味い美味い。ハーピン・ジョーの山フォト日記-20100718_036
ロッククライミングしにきた人もいました。

どっから登ってきたんだろう・・・岩の端っこに立って景色をながめてました。



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地図を入念に読み直します。



13:49再出発。


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時々青空が顔を出します。ああ、このままでいてほしいなあ・・・



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すぐにこのガスっぷりです。雨は降ってないんですけどね。



つづく