2010年9月18日赤岳(八ヶ岳) その2 | ハーピン・ジョーの山フォト日記

ハーピン・ジョーの山フォト日記

HARPIN’JOEの山登り写真です。
photo by tiny

つづきですよ


@10:59
行者小屋(2354m)。
ここで大休止・昼食。
さすがにアルプス、結構ハード、結構な距離。もう既に一つの山を登り終えたようなこの疲労感がたまらなく心地良い。

登山口の美農戸山荘や、この行者小屋。昨年から山の専門誌などで八ヶ岳・赤岳ルートは何度も目にしていた。
山登りを始めた頃はこんな所、まだまだムリ、先の話だ、なんて思っていて憧れの地だったのに、
それが今、自分がその場にいるのだ。嬉しさで胸がいっぱい。感慨深い。

坂を登りきると左に小屋が見えた。おお!これがあの行者小屋か!賑わってる賑わってる。

小屋の前には木のテーブルやらベンチが幾つかあって好きに食事して良いのだ。
もちろん小屋が作っているご飯も食べられる。おでんも売っている。
トイレも水洗!水場もしっかりある。右手周辺にはテント場がありテント泊の皆さんが。う~ん羨ましい。


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行者小屋に到着!


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いやそれよりだ。
坂を登って最初にドーンと目に入った赤岳。その迫力。言葉を失った。
独特の真っ赤な険しい山容。火星か何かのようだ。
赤茶けた岩剥き出しの、正に赤岳。なんとも実に誇り高く美しく異様なSFチックなその姿に一目惚れしてしまった。


目前に迫るように聳えているがここでようやく標高差半分。残り半分、強烈な道のりが待っている。とにかく昼飯だ。
11:58 再出発。いざ核心部へ。


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行者小屋の裏から地蔵尾根へ入る。赤岳の主稜線まで駆け上がるように伸びる強烈な急登だ。
う~んキツい。


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暫く進むと樹林帯も突然消え、目前に急傾斜の鉄階段。


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急傾斜では下手に斜面に沿って取り付くと、自身も斜面と同じ角度となるので滑りやすく非常に危険だ。
斜面から体を離して真っ直ぐ角度をつけなければならない。


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何度か話しているが私は高所が非常に苦手だ。しかしそれは都会での話し。
今のところ不思議と山ではあまり怖さを感じない。
まあ断崖絶壁にぶらりとかいうのは想像しただけでも怖いですが。

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次に鎖が取り付けられた斜面。岩場登りだ。そしてまた急な階段。
いや、さっきから階段と言っているが実際は梯子に近い。
この設備が無ければ急傾斜の岩稜はもっと危険だ。本当に有り難い。


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しかしまあこの高度感。
スリル満点(一歩間違えば最悪命は無い)でヒヤッと一瞬足がすくむが、この景色よ。
清々しい風。眼下に浮かぶ雲。行く先には威容な赤岳。
さあ、ここまでおいで、
と手を広げて待っている。

@12:40
小休止。
登っている最中も何度も立ち止まって振り返っては景観を味わってしまう。アルプス初心者丸出し。
12:50 再出発。


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この高度感たるや、もう・・・

こわくてこれしか写真とれませんでした。




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階段も張り付くように何とか付いている道もガタガタ・・・

DVDで見たときはもっときれいだったんですが、いったい何が!?

山小屋の皆さんが一生懸命整備してくれてるのに

自然はこれでもか!とやり返してきます。





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赤岳展望荘が見えてきました。

セレブな方は、どうぞこちらへ。お風呂もあるんですって。

われわれの宿は、ちっちゃーく見えてる

てっぺんの頂上山荘です。



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@13:36
地蔵の頭
ハードな急登、急斜面の地蔵尾根を登りきり主稜線に出ると地蔵の頭と呼ばれる分岐に。地蔵仏がいらっしゃいます。
左が横岳方面、右が赤岳方面。

木曽駒ヶ岳山行では悪天候の為無理だった、念願の稜線(尾根)歩き。
この全身を抱かれるような景観。なんと言えば良いのか。
左手に続く尾根道は幾つかの峰が連なる横岳、そして硫黄岳へ。その下には赤岳鉱泉の小屋が目に入る。

右手に続く尾根道には赤岳展望荘が見え、そして緩やかな稜線の向こうにグンと一気に急な角度をつけて天を突くように岩稜帯が伸びている峰。

そのてっぺんにちょこんと乗っかっている小屋が私達が泊まる赤岳頂上山荘。そして、赤岳の頂上。

飛び跳ねて叫びたい気持ちをグッとこらえて一歩一歩踏みしめて歩く。
いやしかしどうしてもウキウキ浮かれてしまう。せめてスキップくらいさせて欲しい。


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ガスが迫ってきました。

早くいかなきゃ・・・



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この小尾根も、狭くてでっぱっていて、なかなか怖かった。


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下界が見えます



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人があんなにちいちゃーい!


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@13:50
赤岳展望荘裏の斜面そばにて小休止。
14:22 再出発。

岩々な岩稜の痩せ尾根もある稜線を堪能。
右側斜面は火星のように赤々としたSF岩稜帯。場所によってはかなりズドーンと切り立った崖になっている。吸い込まれそうだ。

ガスがこちらに向かってきた。
ガス(霧)は、樹林や草木、下界が朝からの気温上昇とともに暖められ、水分が蒸気となり現れる。要するに雲です。



つづく