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2010年 わらんべの旅

毎年、「どこかへ旅が出来たらいいなあー!」と思っているのだが、2010年はなかなか時間がとれなかった。そこで、ボクと妻は12月に関西に行くのにあわせプチ旅行を計画してみた。

まず、明石で所用を済ませた後、「鉄人28号をみて元気をだそう!」と長田駅へと向った。
ところが電車のなかでボクは皆とついつい話し込んでしまい、普通電車に乗り換えが出来ずに駅を通過。「あーっ」と思ったがもう遅い。
でも、一瞬ではあるが、車窓から見えた鉄人28号というより“2.8号”くらいではあるが、「今回はこれでヨシ!」と自分自身言い聞かせた。

そして、次なるは「神戸ルミナリエ」に。
夕方までまだ時間があるので大丈夫だろうとたかをくくっていたのだが、ルミナリエの最終土曜日ということもあり、三ノ宮の駅を降りたあたりからもうすでにすごい人出。
時間待ちしようと喫茶店に入ろうとするが、これもどこも一杯。店を探すだけでも一苦労。
いつも島の静かな環境に慣れているボクたちはあまりの人の多さに目が回るようで「神戸“ヒトノナミ”」攻撃であえなくギブアップ!で神戸を離れ宿泊地大阪へ。

翌日、ボクと妻は神戸の賑やかさから一変、京都大原の静けさのなかにいた。
三千院からほど近く額縁寺としてよく知られている宝泉院へ。以前から行きたいと思いつつ行けなかった寺である。

ボクたちは受付を過ぎ部屋に入り廊下の突き当たり、こじんまりとした囲炉裏のある部屋がすぐに目に入った。
「ここが額縁かー!」と悦に入っていたが、
「でも、想像していた額縁よりこじんまりしてるなあー!」としばらく佇んでいた。
ところが、さらに奥の方から人の声が
「アレッ?奥にも部屋が・・・?? 行ってみるかー」と足を踏み入れると、そこがまさしく額縁!!


わらんべ工房-2010旅01


左手に見事な松の木!
それはボクたちの何倍もの時を泰然と生きてきたことを感じさせた。


わらんべ工房-2010旅02

わらんべ工房-2010旅03 そして、里の移ろいを静かに見守ってきたであろう額縁の下で頂戴するお茶の
なんともこころ落ち着く事。久しぶりに静かな刻を過ごした。

その日は小雨降る寒い大原だったが、
ボクたちはこころ温かく穏やかな気持ちで里を後にした。

ドタバタで始まった“プチ旅”ではあるが、
計画があってないような旅もまたいいものである!





2010年 わらんべ工房来訪のなかから

【Oi, Brasil !】

2010年10月22日に「ブラジル愛媛県人会の研修生」の4人が中島にやってきました。
これは愛媛とブラジルが隔年で研修生を4人ずつ相互派遣している事業で、今年はブラジルからということです。

愛媛県各地を三週間滞在中の研修生たちに、ブラジル愛媛県人会・藤原会長から「愛媛を知るのに島を体験する事もいいことだ。それには怒和島の田中さんなら・・」と提案があり、ボクの兄がホストファミリーになるという経緯がありました。
怒和島にやって来た4人は小学校で子供達との交流があったり、魚釣りを楽しんだり・・・と怒和島に2泊する間に中島にもやって来たという次第です。

中島では昼食会、ミカンの収穫体験、わらんべ工房の見学もあったので、その辺りを写真をみながら進めていきましょう。


わらんべ工房-20110211_01 22日、お昼に中島に到着した4人(のりこさん、めぐみさん、きよしさん、りえさん)は、中島総合文化センターで昼食会。
ここでは総合文化センターの所長さんはじめ皆さま、松山市議、島博覧会の担当の方、松山市離島振興協会(中島在住の方)の方々にお世話になりました。

昼食後に記念撮影です。(この頃はまだ表情が硬いようです。でもこうしてみると誰がブラジル研修生なのか分からないですね!?)


わらんべ工房-20110211_02 その後、離島振興協会のFさん、Tさん、市議さんたちにお世話になり「秦の山(たいのやま)」からの展望を楽しむ。(この頃からラテン系?のポーズになってきました)







わらんべ工房-20110211_03 さらにFさんのミカン畑で収穫体験。島のだんだん畑の急斜面に悪戦苦闘しながら、初めてのミカンもぎを楽しみました。こころからの笑顔にこちらまで嬉しくなりました。







わらんべ工房-20110211_04 ミカン収穫体験の後、島内を一周しわらんべ工房へ。
三世の四人には作品が伝わるかなー?どうかなー?と思っていたら、ものすごく喜んでくれ左記の感想を書いてくれました。(ポルトガル語で書いているものは「とても感動した!!」というようなことを書いてくれているそうです。)
ボクは「オブリガード!」を連発。


わずか三時間ほどの滞在でしたが、サンパウロ、ブラジリアと住む所、年齢、職業も違う四人がとても明るく、笑顔一杯で島をエンジョイしてくれたことが何よりで、ボクたちもしあわせを貰った思いでした。これも関わって下さった中島の関係の皆さまのお蔭です。
お忙しいなか本当に有り難うございました!!


2010年、わらんべ工房にお運び頂いた皆さまへ。

寒い中だったり暑いなかだったり、また県内、県外から・・・と本当に有り難うございました。充分なおもてなしが出来なかったこと改めてお詫び申し上げます。これに懲りませず、いつでもお運び下さいませ。 お待ちしています。
また、殆どの方たちのブログでのご紹介が出来ませず申し訳ありませんでした。

作品展では「灸まん美術館」「山口里の店」「武田邸」「写真展」と、お運び頂きました皆さま有り難うございました。そして、それぞれの会場の関係の皆様にも大変お世話になり、お蔭様で皆さまに喜んで頂けます展になりましたこと感謝申し上げます。次回の開催を楽しみにしております。
こちらもブログでの作品展のご報告が充分出来ませず申し訳ありませんでした。

また2010年は、皆さまの企画頂いた行事などにお招き頂くこともございました。私も妻もとても有難く忘れられない一日一日となっておりまして、皆さま有り難うございました。

さまざまな出来事を随時ブログで紹介出来れば宜しいのですが、こんな形でのご報告しか出来ませずお許し下さい!

2011年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。



2011年の幕開け!


わらんべ工房のブログ-20110130a わらんべ工房の今年最初のお客さまは「ブラジル愛媛県人会」会長の藤原氏でした。


私と妻は昨年の三月に藤原会長のお姉さん、会長の息子さんご夫婦(新婚旅行で来日)、怒和島の兄たちと昼食会を共にしていました。その三ヵ月後に来日された会長を囲んでの昼食会にご一緒させて頂いていましたので、お会いするのは二度目です。


会長は愛媛県知事が昨年11月に交代したのを期にご挨拶のため来日されたそうで、「滞在中の忙しい合間をぬって島を楽しんで貰おう!」との兄(怒和島)の提案で、わらんべ工房にも立ち寄って頂く事になりました。


2日の午前中フェリーで中島に到着後、穏やかな天候だったので島内をゆっくりと一周し、瀬戸内の輝く海、ミカン畑など島独特の風景を楽しんで頂きました。
その後、工房でもゆっくりとして頂き、お屠蘇ならずビールで乾杯しました。


会長は現在、サンパウロから車で一時間半位のアチバイアと云う所で、24町歩とういうとてつもなく広い農園(従業員90人)で花やイチゴを栽培しています。
最初は小さな畑を買ったところから始まり、農地を少しずつ購入していき、現在に至ったそうです。その間、「大変なご苦労もあったのだろう・・」と察するのですが、そんな事はおくびにも出さない会長でした。
会長がブラジルに渡ったのが約35年前との事ですから、その頃のお話も聞かせて頂きますと、当時の日本は高度経済成長期で、「日本にいた方がいいのに何故ブラジルに来た?早く帰りなさい!」と
よく言われたんだそうです。
しかし会長は「先の分からない人生に魅力を感じる!」との信念で進んで行かれたそうで、その“ぶれない強さ”があったからこそ、今の成功があるのだと感じました。



わらんべ工房のブログ-20110130b そして2000年に開催させて頂いたブラジルの作品展の話にもなりました。
私と妻は当時の愛媛県人会の西村会長はじめ関係の皆様には、大変お世話になりました。
その時副会長だった藤原氏とは残念ながらお会い出来なかったのですが、「ブラジルの作品展がなければ今の展開はなかった」とお伝えしました。
多くの方が作品を喜んで下さり、「一人でも多くの人に見せてやって、一瞬でも昔の純粋な気持ちに戻れるようにしてやって下さい。」などの感想を頂いた事がきっかけで、その後のアメリカでの展開にもなっているのですから・・・。
ブラジルの作品展は新しい展開を切り開いていくための大きな力を与えてくれました。


また、工房で初めて作品を観て下さった会長からは、私の作品を通して今の日本人への強いメッセージを残して下さいました。
それは私がこれからさらに大きく前に進むエネルギーとなり、自信となりました。


その後、次の予定である怒和島の兄の所に向かうため港にお送りした会長と、再会を期して力強く握手を交わしました。
短い滞在ではありましたが、とても濃くて有意義な時間をもつことが出来、年の始まりを清々しい気持ちでスタートさせることが出来ました。


 Muint obrigado !