春は要らなくなった物を手放してデトックスする季節 | 心と身体のライフスタイル「漢方」

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漢方は漢方薬だけでなく、心と身体からの声を読み解く智慧です。薬に頼るだけでなく、生活習慣や心の持ち方を見直すことで、あなたが本来の自分に戻り、健やかで美しく幸せに暮らす「わくわく養生」を薬を売らない薬剤師・国際中医師の藤巻祥乃がお伝えしています。

こんにちは。
薬を売らない薬剤師、国際中医師の祥乃(よしの)です。



 春は「ゆったり」と「巡りをよくする」の
2つが大切なポイントとお伝えしています。

 
1
)「ゆったり」とは、何か?

「ゆったり」とは、ゆっくり家で
過ごすという意味ではありません。


冬は活動し過ぎに注意ですが、
春の季節は、屋外に出て
冬の間にため込んでいたものを
発散するために体を動かすことが必要な季節です。

冬の間止まっていた「気」は
春になって動きだそうとしますが、
家の中でじっとしていては、
うまく動くことができません。
体を動かすことで、
「気」がすみずみまで巡り、
体の調子が良くなります。

 


この「ゆったり」とは、
洋服で体をしめつけない事や
気持ちの持ち方を示しています。

春をつかさどる五臓の「肝」は、
スムーズに物事が運ぶ事を好み、
ストレスを嫌います。

そのため、「ゆったり」とした
温厚な気持ちでいることが大切です。
そうすれば、肝の「気」の巡りが良くなり、
血液の循環もよくなります。

 


逆にイライラしたり、
怒ったりすると肝の「気」の巡りが悪くなり、
自律神経が乱れて次のような不調が起こります。


ふわふわとしためまいがする、目が疲れる、イライラする、寝つきが悪くなる、肌荒れ、生理前の不調、むくみ、食欲増進、眠気、下腹部の膨満感、乳房の張り、便秘など。

 

 



2)「巡りをよくする」とは、何か?
漢方でデトックスとは、余分(不要)な物を出して、
滞りのない体を作ることです。
そのため
「気・血・津液(水分)」の巡りを良くすれば、
自然と毒が出せる体になると考えています。

 


漢方では、春は1年でもっとも
デトックスに向いている季節と考えています。



それは春という季節は、
自然界の陽気(温めるエネルギー)が高まり、
草木が芽吹く季節で、
私たち人間は自然界の一部なので、
体の陽気も高まり冬にとどまっていた
体内の「気」が表に出ていこうと、
新陳代謝が高まるからです。


この肝の「気」の巡りを良くすることで、
体内の「血」や「津液(水分)」の巡りを
良くすることができます。

 



それには、「ゆったり」した気持ちで
体を動かすことと、
下記の物を積極的に食べましょう。


・ブロッコリーなどのスプラウト(新芽)、タラの芽、フキノトウなどの芽吹きのエネルギーを持っている食材。

・山菜、タケノコ、ゴーヤなどの苦みのある食材。

・セリ、セロリ、春菊などの香り野菜。

・酸味のある梅干し、柑橘系の果物、酢の物。

・「肝」の働きを整えるアサリやシジミ。




このようにみるとわかりますが、やっぱり旬の食材を摂ることは大切です

 
できることから一つずつ、わくわく養生しましょうね
 

 


  いつも最後までお読みくださいましてありがとうござます