今日は、わが地区の社会福祉協議会主催の研修会に参加してきました。
民生・児童委員と福祉協力員、福祉ボランティアの皆さんたちが対象です。
私は、こないだの福祉まつりの司会をボランティアでしましたので、
福祉ボランティア員として、初めて参加させていただきました。
最初に、地域包括支援センターの管理者の方の「認知症について」の講演。
そして、そのあとは、
長い間、民生・児童委員をされ、この度、委員の役を終えられる方のお話でした。
一人目は、16年間も民生・児童員を務められた「井戸川孝行さん」80歳
80歳とは思えないほど、ハツラツとしてらっしゃいます(*^。^*)
花や自然の写真を撮られるのが趣味で、その写真をパソコンでアップするほど
なんでも挑戦される方で、活動的で、フットワークが軽くて、おしゃべりも軽快な方です(*^^)v
地区の民生員として、独居老人の面倒を長い間見ておられました。
一人暮らしのお年寄りで、子どもがいても、連絡がつかず、親を見放しているケース。
次第に認知症になり、幻覚を見ては、夜中でも電話で井戸川さんを呼ばれるんだそうです。
身寄りがないので病院にも見放され、民生員が身元引き受け人になり、
入院できても病院を勝手に抜け出されたりして、今度は民生員が怒られる・・
大変だったんですね~(-_-;)
そんな見守りを16年も続けてこられたんですから、
本当に頭が下がります<(_ _)> ご苦労様でした。
そして、もう1人は、「黒田修吉さん」79歳
おしゃれでダンディーな方です(*^。^*)
教員をされていて、定年後は悠々自適に生活されていたところ、
民生・児童員の話がきたそうです。それから約15年。
最初は軽く引き受けられ、そんなにやるつもりもなかったとのことですが、
いろんな方との出会いがここまでしてくれた・・とおっしゃいます。
ボランティアは自分のためだ・・と。
そして、たくさんのご老人と出会って、「夫婦愛」とは?
ということを考えられたそうです。
ご主人が認知症になったとたん、奥さんが逃げ出され、行方がわからなくなった夫婦。
最後まで手を握って面倒を見られ、「やっぱりお父さんは私にとってかけがえのない人でした」
とおっしゃった奥さん。
そんなご夫婦の様子を見ながら、ご自分の夫婦を顧みていらっしゃったのでしょうね。
また、民生委員が、一人暮らしのお年寄りの認知症に気付き、
その様子を、別居している子どもに言っても、なかなか信用してくれないんだそうです。
おまけに「一人暮らしのお年寄りを看るのは、民生委員の仕事でしょ!」
と言われるお子さんもおられるんだそうです。
お年寄りの子どもさんですから、もう40~60歳くらいの人ですよ。
これから親の介護をしていかなければならない私たちには、耳の痛い話でした。
そして、これからの民生員の方におっしゃいます。
高齢者のちょっとしたサインを見逃さないこと。
もっと早くに気付けば、認知症だと認識できたのに・・と思うことがよくあったらしく、
早期発見して、関係機関につなげることが大事、だそうです。
元教員だけあって、黒田さんのお話はとてもわかりやすかったです。
これからの民生委員の相談役として、教育、育成していかれればいいのに・・・。
今回、初めて民生委員の方の発表を聞きました。
定年退職後に、地域のために、また高齢者のために自分のいきがいを
みつけていらっしゃるお二人には、尊敬の気持ちでいっぱいです。
なんか賞があればいいのに・・・
もちろん、民生員さんでも、こんな2人のような、
とても献身的な活動をされている人ばかりではありません。
名ばかりの方もおられるかもしれません。
でも、これからの高齢社会には、こういった、一人ひとりの老人に寄り添い、
話を聞いてくれる民生・児童委員が欠かせない存在だと思います。
改めて、地域として、高齢社会を支える人づくりを考えたところでした。