(2)鶴見隆史先生の「小腸 大腸の菌 糞とガンの関係」 | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

(2)鶴見隆史先生の「小腸 大腸の菌 糞とガンの関係」

昨日から、NPO鶴見酵素栄養学協会の会報『風の囁き・・』第10号(2012年3月3日発行)より、鶴見クリニック院長・鶴見隆史先生の「カロテンの抗ガン効果」という記事の中の、「小腸 大腸の菌 糞とガンの関係」という章をご紹介しています。


今日はその続きです。

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腸内細菌は、大腸の中が圧倒的に多い。

大腸に送られた食物のカス、つまり、搾り取られた残渣=糞便は大腸に入ると、1g中数千万個~1兆個という多さになる。

大腸の中の菌は、500兆個以上にまで増多する。

大腸は、胃や小腸のように腸内細菌を殺す液(胃酸や膵液他)がないことと、植物繊維が多く、腸内細菌の温床だからだ。

そういった腸内細菌の種類は500種以上もある。

問題は腸内細菌の内容だ。

健康な時は左図のように(※図は省略)、善玉菌(ビフィズス菌、腸球菌他)が25%、悪玉菌が5%、日和見菌が70%(日和見菌は善玉にも悪玉にも状況に応じて変わる菌)と、善玉菌が優位だが、不健康な時は、悪玉菌が30%以上、善玉菌が5%以下、日和見菌が65%と、悪玉菌がたいへん多くなる。

この時は、あらゆる病気の始まりといえる。

最近、この悪玉菌で有名になったのが、ウェルシュ菌(クロストリジウムの1種)。

ウェルシュ菌はある種の大腸菌とくっつき、抗原抗体反応をすると、リウマチになることも知られてきた。

乳がんの原因も、実はこの悪玉菌の存在が、最近は指摘されている。

乳がんは、女性ホルモンのエストロゲンが、過剰になった時起こりやすいのだが、腸内細菌の悪玉菌であるクロストリジウムが、この女性ホルモンと、よく似たホルモンを作り出し、クロストリジウムが大腸で増えると、乳ガンになりやすいと言われるようになった。

子宮頸ガンや前立腺ガンといったホルモン系統のガンも、このような悪玉菌が、大元の原因であると言われ始めている。

また女性に多い肺ガンは、肺腺ガンだが(男性も増えてきている)このガンはタバコと無縁のガンで、何故、タバコを吸わないにに肺ガンになるのか不思議がられていたが、やはり大腸内の悪玉菌が出すホルモン様物質が原因ということは、これまた間違いないらしい。

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食べたものが直結しやすいのが腸ですから、気をつけないといけませんね。

腸内環境を整えましょう。

この記事の続きは、また明日。