今回は、ヤマハ純正ブレンボフロントキャリパーを紹介致します。


先日のエントリーでこんなこと を書いていながらやっちゃいました。


フロントブレーキ1

ヤマハ純正ブレンボキャリパー。いわゆるヤマンボ


さて、ブレンボといえば車やバイク好きならば誰でも知っているほど有名ブランドです。
なぜにヤマハ純正なのか・・・実はこれヤマハが作っております。
(ライセンス生産であります。通称ヤマンボ・・・)


このキャリパーは一時期のヤマハ車に広く使われておりました。
XJR400/1200、TDM等が代表的であります。

私のVmaxはいわゆる後期型(注)で、このキャリパーはボルトオンでサポートなどを使うことなくポン付けできます(ボルト間ピッチは100mm)。
これの流用はあまりにも有名で、ネットオークションなどでも割と相場は高めです。
(20000円で落札している人を見かけました)
私はこれを12500円で落札致しました。
ちなみに、本キャリパーはXJR400用ですが、XJR1200やTDMと全く同一でありますのでご安心ください。
他に流用できるものとしては、昨今のヤマハ車に採用されている住友製のMOSキャリパーがあります。
こちらは高剛性モノブロックキャリパーで、ヤマンボよりさらに相場は高めです。


落札後、届いたものはお世辞にもきれいとは言い難い状態でありました。
ネットオークションなどで手に入れた場合は最低でも一度洗浄、可能であればオーバーホールすることをオススメします。
私はオーバーホールこそしませんでしたが、全てのピストンを一度外し、中性洗剤と歯ブラシで徹底的に洗浄しました。
シール類は交換しなくても大丈夫でした。


洗浄を終え、陰干しした後数日、キャリパー内部まで完全に乾燥したことを確認して、いよいよ取り付けにかかります。
ピストンにグリスを少量塗った後元に戻し、パッドを組み込み、まずは仮組みしてみます。
噂通りポン付けできました。何とセンター出しの必要も無いくらいぴったりでした。


そしていよいよ本番、フルード注入及びエア抜き作業となります。
エア抜きツールなどは持ち合わせておりませんので地道な作業となりました。
エア抜きの方法としては、
①ブリーダーボルトにメガネレンチ及び透明ホースをセットします。
②フルードをリザーブタンクへ投入します。
③レバーを数回握った後いったんブリーダーボルトを緩めます。
④握り応えが蘇り、かつエアが完全に出なくなるまでひたすら③を繰り返します。
(2時間くらいやってました・・・)
もう何かの修行かと思うくらい一心不乱にやりました。

ちなみにブレーキフルードはバイクの塗装を侵食するのでボロ布などで養生してください。
万が一付着したらすぐに洗浄してください。


無事エア抜きも終わり、早速走ってみますと、特に以前と変わりませんでした。
ノーマルより軽い力で効かせることができるかというとそんなことはありません。
一緒についてきたステンメッシュホースに交換したことによりカチッとしたタッチになりましたが・・・


ドレスアップパーツと割り切りましょう。


ただ、このキャリパーのピストンは硬い樹脂でできており、錆びることがありませんのでメンテナンス性という面では大いに期待できると思います。
キャリパーピストンが金属製だと、錆によりシールを痛めてしまい、最悪フルード漏れという事態が起こり得ますので・・・


制動力こそ変わりはしませんが、ハッタリが利く見た目、でも費用対効果を考えると・・・オススメ度は3にしておきます。


フロントブレーキ2

左側。ちなみにこれと同じものがキットとしてワイズギアより発売されています。

キャリパー×2個、メッシュホース×2本のセットで定価59800円です。


注)Vmaxは93年にビッグマイナーチェンジを行い、これを境に前期、後期と呼ぶのが一般的なようです。
主な変更点は、
・フロントフォークがφ41mm→φ43mmと太くなった
・ディスクロータがφ282mmベンチレーテッドディスク→φ298mmフローティングディスクとなった
・フロントキャリパーが対向2ポット→対向4ポットになった
であります。
既に4ポットのキャリパーを装備されており、これをヤマンボに換えようとも制動力アップは期待できません。


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