幼馴染の美和の紹介で、主に都市伝説を扱うサイトを運営する『万一夜』でアルバイトをすることになった日比野恵(けい)。
相手に掛ければ、恨みを晴らしてくれるという「呪い水」に関する噂を調べるうちに、駅のトイレで死んだ男が「呪い水」を掛けられていたことが判明する。
表紙に惹かれて手に取りました
カバーの絵は高嶋上総さんという方です
繊細な絵できれいな絵を描かれてます
ただ、敢えて言うと、「和製フランケンシュタイン」みたいな顔と言われている恵の兄をきれいに描き過ぎかなー。小説内で俺様系社長の万木輝一(ゆるぎ てるかず)に「あれだけ顔が悪かったら」とかひどい言われようですが、挿絵を見ると普通にできる感じのお兄さんですむしろかっこよく描かれてます
たぶんシリーズ化するんじゃないかな~と思うのですが、個性的な人物が出揃う、紹介的な最初のお話ってところでしょうか。
恵が輝一にこき使われ取材を進めるうちに、「呪い水」に関する情報が集まってきますが、一見ばらばらに見える出来事が繋がっていくラストは「あ~、そういうこと」と納得
著者の篠原美季さんはライトノベルを多く書かれているらしく、文章も読みやすかったです。
ライトな読み味の一方で、ばらばらな話が繋がっていくところなど、続きが気になるお話になっていて、一気に引っ張っていってくれます。
あっという間に読んでしまいました。
このメンバーが次にどんな都市伝説を扱ってくれるのか期待です
著者:篠原 美季
出版社:新潮社(新潮文庫)
2012年4月