アメリカ人の99%はF1になんの興味も無いですが、残る1%は熱烈なマニアで、時たまそういう人に出会います。少なくとも、日本のように「テレビ中継はたまに見るけどあんまり詳しくないのよね。」というような人には、会ったことがありません(だいたいふつうに見れるチャンネルではF1中継はやってない)。
私のお世話になってる事務所の弁護士のひとりがこの1%に分類される人物で、シューマッハ&フェラーリのドデカイポスターを自分の部屋に飾っています(ちなみに、こちらの弁護士は、自分の部屋にクライアントが来たりすることはほとんどないので、オフィスはこんなふう
に好きに使ってます)。
その彼と昼メシ時に話題になるのが、来期F1ドライバー・ラインナップ。
来期は新チームが多数参加すること、今期ブラウン&レッドブルの躍進でF1チーム間のヒエラルキーが崩れたことなどから、ドライバー・ラインナップにも大きな動きがあるようです。
そんなわけで、私の気になった動きを少し整理してみることにしました(いつもにもまして個人的なメモです)。
バトン
第3期ホンダF1活動の立ち上げからここまでやってきて、当然ブラウン残留かと思いきや、契約交渉がモメてるらしい。ホンダ・ショックで今期大幅減額を受け入れたバトンが、チャンピオンになったことだしホンダ時代のレベルにまで戻したいと交渉しているが、ロス・ブラウンが首を縦に振らないのだとか。まぁチームにカネが無いのは十二分に理解できるが。チャンピオン獲得したのにフランク・ウィリアムズに給料減額を提示されてキレたマンセルと、そっくり。イギリス人だし、マンセルのようにそのままF1に見切りをつけてアメリカに、などということにならなければよいが。
ライコネン
フェラーリには見切りをつけたものの、トヨタは来期大幅に予算を減らすらしいからドライバーにたくさん払うのは厳しかろう、第一本人が乗り気でないらしい。そうするとまぁマクラーレンか、と思ってたら、休養のセンもあるとか。休養しても、たいがいロクなことはない。プロストは成功したが、特殊な事情もあった。ハッキネンは帰ってこなかったし。ラリーに興味を示しているところなど、ハッキネンにそっくり。ハッキネンのようにそのまま太って引退、などということにならなければよいが。
アロンソ
ライコネンと入れ替わりにフェラーリ移籍決定。マッサとはラテン同士なので、意外によいコンビかも。
クビカ
アロンソと入れ替わりにルノー入り決定。立場上あまり選択の余地はなかったのかもしれないが、チャンピオンになるオーラがあるドライバーだけに、少し残念な気もしないでもない。
バリチェロ
ロズベルグと入れ替わりにウィリアムズ入り濃厚。走りはアツく年棒は安く、をドライバーに求めるフランク・ウィリアムズとパトリック・ヘッドがなにゆえバリチェロを選択したのか、ちょっと解せない。優勝争いの実績を引っ下げてポテンシャルある下位チームにファースト・ドライバー格で移籍、という意味ではアーバイン型の移籍か。アーバインのようにそのまま・・・(以下略)。
ロズベルグ
ブラウンかマクラーレン。どちらにしても、順当に出世。フランク・ウィリアムズとパトリック・ヘッドは前述の好みのタイプで手放したくなかったに違いないが、お父さんがガンガンやったんでしょ(お父さんの「プロフェッショナリズム」については、6月号のNAVI
におもしろい記事が載っていた)。
一貴
シート喪失濃厚。トヨタには可夢偉がいるしね。そんなに悪いドライバーだとは思わないが、厳しいF1の世界では「精彩を欠く」という評価になってしまう。琢磨は偉大だったねー。
ハイドフェルド
新生ザウバー、ウィリアムズ、あるいは新チームのどれかに乗るのではないかと言われてるようだが、正直旬は過ぎた感がある。同郷のフレンツェンン的な幸の薄さがつきまとう。
デ・ラ・ロサ
一番びっくりしたのがこれで、新チームのカンポスと契約のうわさ。カンポスがスペイン系チームということで復帰がありうるらしい。ダニ・ペドロサの間違いではと思ってしまった(MotoGPホンダのライダーです)。
そのほか、新チームがらみではトゥルーリ、ピケジュニアなどいろいろな名前があがっているようですが、近年のプロドライブの例を挙げるまでも無くF1に新規参戦するチームというのは非常に不透明で、開幕戦のグリッドを見るまではどうなるかわかりません。
ま、これもF1の楽しみのひとつではあります。