7月に受けたNYバー、やはり落ちていました。

十二分に予想されたことなので私としては冷静に受けとめていますが、お世話になっている周囲の方々に対しては、申しわけない気持ちでいっぱいです。


で、2月に再受験するため、その足でオンライン出願。再出願は、画面をクリックしていくとカンタンに出願できます。


聞くところによれば、再受験にあたっては実務研修を中止して受験勉強に専念した、という方もいらっしゃるようです。

私はもともとそこまで忙しくないのですし、それはそれで続けるつもりですが、明日から2月末までは、映画「ザ・ファーム/法律事務所」のようにオフィスのデスクに予備校教材を積み上げて勉強することになります。

え?じゃ、オレってもしかしてトム・クルーズ?!・・・かどうかは別として、再受験後もその結果を待たず、3月中にあわただしく撤収することになる予定となっています。

なので、少し早めですが、このブログ、アメローは、いちおう今回をもっておしまい、ということにしたいと思います。


このブログを初めてから2年と数ヶ月、思いのほか多くの方々にお読みいただき、貴重な出会いもありました。

思えば2年ちょっと前というのは、上司に突然アメリカのロースクール行きを命ぜられた時でもありました。その後はTOEFL受験を皮切りに、暗中模索五里霧中七転八倒針小棒大な感じでやってきましたが、おかげで日本でふつうにサラリーマン生活をしてたのではありえないたくさんの経験と友人を得ることができました。

あらためまして、皆々様に厚く厚くお礼申しあげます。


では、真冬のアルバニーか、はたまた秋の鈴鹿か、どこかはわかりませんが、またどこかでお会いする日まで。

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アメリカ人の99%はF1になんの興味も無いですが、残る1%は熱烈なマニアで、時たまそういう人に出会います。少なくとも、日本のように「テレビ中継はたまに見るけどあんまり詳しくないのよね。」というような人には、会ったことがありません(だいたいふつうに見れるチャンネルではF1中継はやってない)。

私のお世話になってる事務所の弁護士のひとりがこの1%に分類される人物で、シューマッハ&フェラーリのドデカイポスターを自分の部屋に飾っています(ちなみに、こちらの弁護士は、自分の部屋にクライアントが来たりすることはほとんどないので、オフィスはこんなふう に好きに使ってます)。

その彼と昼メシ時に話題になるのが、来期F1ドライバー・ラインナップ。

来期は新チームが多数参加すること、今期ブラウン&レッドブルの躍進でF1チーム間のヒエラルキーが崩れたことなどから、ドライバー・ラインナップにも大きな動きがあるようです。

そんなわけで、私の気になった動きを少し整理してみることにしました(いつもにもまして個人的なメモです)。


バトン

第3期ホンダF1活動の立ち上げからここまでやってきて、当然ブラウン残留かと思いきや、契約交渉がモメてるらしい。ホンダ・ショックで今期大幅減額を受け入れたバトンが、チャンピオンになったことだしホンダ時代のレベルにまで戻したいと交渉しているが、ロス・ブラウンが首を縦に振らないのだとか。まぁチームにカネが無いのは十二分に理解できるが。チャンピオン獲得したのにフランク・ウィリアムズに給料減額を提示されてキレたマンセルと、そっくり。イギリス人だし、マンセルのようにそのままF1に見切りをつけてアメリカに、などということにならなければよいが。


ライコネン

フェラーリには見切りをつけたものの、トヨタは来期大幅に予算を減らすらしいからドライバーにたくさん払うのは厳しかろう、第一本人が乗り気でないらしい。そうするとまぁマクラーレンか、と思ってたら、休養のセンもあるとか。休養しても、たいがいロクなことはない。プロストは成功したが、特殊な事情もあった。ハッキネンは帰ってこなかったし。ラリーに興味を示しているところなど、ハッキネンにそっくり。ハッキネンのようにそのまま太って引退、などということにならなければよいが。


アロンソ

ライコネンと入れ替わりにフェラーリ移籍決定。マッサとはラテン同士なので、意外によいコンビかも。


クビカ

アロンソと入れ替わりにルノー入り決定。立場上あまり選択の余地はなかったのかもしれないが、チャンピオンになるオーラがあるドライバーだけに、少し残念な気もしないでもない。


バリチェロ

ロズベルグと入れ替わりにウィリアムズ入り濃厚。走りはアツく年棒は安く、をドライバーに求めるフランク・ウィリアムズとパトリック・ヘッドがなにゆえバリチェロを選択したのか、ちょっと解せない。優勝争いの実績を引っ下げてポテンシャルある下位チームにファースト・ドライバー格で移籍、という意味ではアーバイン型の移籍か。アーバインのようにそのまま・・・(以下略)。


ロズベルグ

ブラウンかマクラーレン。どちらにしても、順当に出世。フランク・ウィリアムズとパトリック・ヘッドは前述の好みのタイプで手放したくなかったに違いないが、お父さんがガンガンやったんでしょ(お父さんの「プロフェッショナリズム」については、6月号のNAVI におもしろい記事が載っていた)。


一貴

シート喪失濃厚。トヨタには可夢偉がいるしね。そんなに悪いドライバーだとは思わないが、厳しいF1の世界では「精彩を欠く」という評価になってしまう。琢磨は偉大だったねー。


ハイドフェルド

新生ザウバー、ウィリアムズ、あるいは新チームのどれかに乗るのではないかと言われてるようだが、正直旬は過ぎた感がある。同郷のフレンツェンン的な幸の薄さがつきまとう。


デ・ラ・ロサ

一番びっくりしたのがこれで、新チームのカンポスと契約のうわさ。カンポスがスペイン系チームということで復帰がありうるらしい。ダニ・ペドロサの間違いではと思ってしまった(MotoGPホンダのライダーです)。


そのほか、新チームがらみではトゥルーリ、ピケジュニアなどいろいろな名前があがっているようですが、近年のプロドライブの例を挙げるまでも無くF1に新規参戦するチームというのは非常に不透明で、開幕戦のグリッドを見るまではどうなるかわかりません。

ま、これもF1の楽しみのひとつではあります。

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今年受験された方には、いずれも 思いあたるものばかりかと(笑)。


これらに加えて(?)、ヒラリー・クリントンとミシェル・オバマとブッシュ・ジュニアにはなく、われわれ外国人受験者にあるのが、英語+αの問題。
自分の法律知識の不足だったらあきらめもつきますが、それ以外の原因で問題を解けないというのは、悔しいものです。


英語の問題と言っても、問題文が長くて読むのに時間がかかるケース(試験時間が足りなくなってしまう)と、キーワードとなる単語がわからず正解できないケースがありますが、私の場合多かったのが、後者。
たとえば、以下のような問題がありました。


AはBから建物の建設を$160,000で請け負った。“Their written contract provided that B would pay A $60,000 in cash on commencement of construction, scheduled for April 15 after the spring thaw. The region had a late spring, and on April 30 A had not yet commenced construction.”AおよびB(Bも支払していない)は、契約に違反しているか?


ここで、"thaw"ってナニ?とか考え出したら、1分半ではとても解けないわけですよ(MBEこと全州共通択一式試験では、1問を約1分半で解かなければいけない)。でも、この”scheduled for April 15 after the spring thaw”という部分をどう読むかは明らかに解答に関係あるので、気になります。
ちなみに解説によれば、ここはpromiseではなくconditionと読むべきで、ゆえにAもBも契約に違反していないのだそうです。


MBEには引っかけ問題というか、けっこういやらしい問題も多く(私はバーの勉強をして始めてred herringという言葉を知りました)、某予備校では"MBE is as much a reading comprehension exam as it is a law exam."とくり返し言っていました。
だからと言ってバカ丁寧に問題を読んでいては時間が足りなくなるわけで、そのバランスが非常に難しいです。


そして、+αのほうとして忘れられないのが、以下の問題。


建設会社が道路工事を請け負った。作業員が道路上に大きな穴を残してその日の作業を終えた。作業員は、穴の周囲に柵を設けたが、適切な照明を設置しなかった。現場は治安の悪い地域にあった。その日の夜、トラックが通りかかり、穴に落ちた。トラックは大破し、運転手は電話をかけに現場を離れた。その間に、何者かが積荷のビールを盗んで立ち去った。建設会社の責任の範囲は?


解説によれば、治安の悪い地域である以上ビールの盗難は”foreseeable”だから、建設会社はそれについても責任を負うのだそうです。
私の感覚では、治安の悪い地域にトラックを停めたからといって、それと第三者が故意で積荷を盗むこととは直ちに結びつかないように思うのですが、ここはアメリカ。文化の違い、常識の違いを感じた瞬間でした。


ま、そんなわけで、もうすぐNYバーの合格発表ですが、前にも書いたとおり今回は期待薄ですので、あらかじめお断りしておきます。

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ワシントンDCとその周辺(バージニア、メリーランド両州)は、交通違反の取締りがかな~り厳しいです。
速度超過(5マイルオーバーでもダメなことも)だけじゃなくて、駐車禁止(パーキングメーターの時間切れ、時間外使用が多い)、一時停止(rolling stopと言って完全に停止しないで徐行して捕まるケースが多い)、信号無視(カメラ&センサーで無人監視している信号が多い)、HOV(High-occupancy Vehicle: ラッシュ時2名以上乗車しないと走れないレーン・道のこと)など、あらゆる理由でみんなガンガンチケットを切られているようです。
スピード違反に関して言うと、DCとメリーランドは日本のオービスのような固定式カメラによる取締りも多いようです(ただし、レーダーではなく、2地点の通過時間から速度を割り出す原始的なものもあるようです)。
バージニアは固定式カメラはどうやら無いようですが、野球などで使うスピードガンを使っての取締りが多く(そちらの方が誤差が多かろうと思うのですが)、しかもレーダー探知機の使用は禁止されているので(警察もレーダー探知機探知機なるものを使用しており、見つかれば罰金&探知機没収)、厳しいことは変わりません。


そんなDC周辺のドライバーに愛用されているのが、このサイト
掲示板方式なのですが、"Cops hide in a blind spot, near a stop sign"とか、"Police get you coming down the hill... Seemed unfair as you don't notice you've built up speed since you suddenly go downhill there."とか、くやしそうなコメントが哀愁をそそります。
運営してるのはドライバーの権利を主張する団体らしく、全米規模でやっているようです。
旅行などでアメリカでドライブされる方には、下のふたつの記事が参考になるでしょう:
The Worst Speed Trap Cities In The United States
Watch Your Wallet When Driving Through These 10 States


もうひとつ、こちらのサイト も、なかなかおもしろかったです(あくまで刑事政策的観点からですよ!)。
運営しているのはトラック会社の経営者のようですが、各州別に分かれているページをクリックすると(バージニアのしか読んでませんが)、交通法規(おもにスピード違反関連)、取締状況・方法、ペナルティーの相場、取締の厳しい地域・場所などの情報が提供されています
このサイト、管理人さんの趣味(あるいは怨恨?)でやってるのかな~と思ったら、最終的に交通違反専門の弁護士の紹介へとつながっていくようです。
結局そこかい!って感じですが。。。

この国では、ちょっと苦情じみたことを言うと、とりあえず思いついたことを言っとけ的な反論をされて閉口させられることがしばしばで、そんなのはもう慣れっこなのですが、しかし今日はひさびさにうんざりさせられました。


送られてきた運転免許証の誕生日が間違ってたので、担当の役所に行ったんですよ。
その役所の発行した、免許証が郵送されてくるまでの仮の証明書を見せて、「ほら、ホントはこの書類の日付が正しいんだけど、免許証の日付は違うでしょ?」、とやったところ、
「あなた、この書類にサインしたでしょ?サインしたっていうことは、あなたが間違えを認めたってことなのよ。」
ハァー???だからぁ~、この書類は正しいんだって!アンタのとこのだれかが後で間違えたの!!!
そう言うとその受付のおばちゃんは、一瞬しまったというような顔をしたものの、同じことをくりかえすばかりで絶対にあやまりませんでしたね。
ちなみに、免許証は、申請書をもういちど書いて写真を撮ってと、一からに近いぐらいやり直し。


その次、郵便局に行ったら、前の住人あての郵便物を持ってたら、窓口のおばちゃんが、
「あなたの地域を担当する集配局に行って、前の住人あての郵便物を配達しないよう要請しなさい。」
あのさぁ。どこの世界に「他人あての郵便物を配達しないでください。」とわざわざお願いに行かないと正しい配達をしてくれない郵便局があるのよ?!それに、そんなことしても正しい配達をしてくれるようになるとは思えないし。つ~か、今日は別に文句言いに来たわけじゃなくて、ただこの郵便物を差出人に返送してくれればそれでいいんだけど。。。
ボストンにいたころから薄々感じていたことですが、郵便配達人は実際にはあて名など見ておらず、住所だけで郵便受けに放り込んでいるようです。したがって、いちおうこの国にも郵便局の転送サービスはあるのですが、この調子ではかなりの郵便物が転送されずに差出人のもとへ戻っているものと思われます。


はからずしも朝から連続でバトルして、自分の意見を主張することは大切だけど、モノには限度ってもんがあるだろ!と、思うのでした。

バージニア(VA)、メリーランド(MD)両州は、自動車の運転免許証を取得するのが難しいので(住んでる日本人の間では)有名です。
日本大使館もわざわざ説明のページ を設けているほどですが、それによれば、なんでも911のテロリストがVAの免許証を持っていたから厳しくなったのだとか。まったくとんだ迷惑もいいところです。
私と妻はMAの免許証を持っていたので、大多数の日本人が直面している「日本の免許証を持っている日本人がどうやってVAの免許証を取得するか」という問題にはあまり参考にならないかもしれませんが、後学のために記しておきたいと思います。


とりあえず、VAでは運転免許は州のDepartment of Motor Vehicles: DMVが管轄しているので、そのサイト をのぞくことから始まります。
他州の免許証を持っている場合、このページの”New Residents”という項目 に書いてあるように、筆記・実技試験は免除され、視力検査だけでオッケーです。


一番問題なのは、申請に必要な証明書類を集めることですが、DMVの窓口で不快な思いをしたくなければ、この“Acceptable Documents”という説明 を熟読することをおすすめします。
アメリカに1年以上も住んでいるとさすがに使えるものもたまってきますが、日本からいきなり来て、しかも最初はホテル住まいで家を探そうとかいう人が取得するのは、相当に困難と思います。

申請書 は、PDFのフォームが埋め込まれていたので、AdobeのReaderではできませんでしたが有料のソフト(私のはAcrobat Standard)を使って、パソコン上で作成することができました。


朝早めの時間に最寄りのDMVに行くと、そんなに混んでいませんでした。
自分の番が来たので窓口に行き、担当のおばちゃんに「妻の分も一緒に手続してほしい。」とお願いすると、「ノー。」と冷たい一言。「共通な書類があるし妻は通訳が必要だ。」となおも食い下がると、「ワイフが呼ばれたらそちらを先にやって、この窓口に帰ってきなさい。」と言われ、とりあえず引き下がります。


妻の担当は、感じのよさそうな青年。言われるままに申請書、MA免許証、パスポート(ビザ)、I-20、銀行ステートメントを渡すと、F(学生)ビザ配偶者でOPT期間中というケースは慣れてないらしく、しばらくあれこれしてから責任者らしきおばちゃん(先ほどのとは別の)が出てきました。
このおばちゃんが、妻に向かって「Employment Authorization Cardは持ってないのか?なぜ持ってないんだ?」とトンチンカンなことを聞くので、Fビザ配偶者は労働を許可されておらずEmployment Authorization Cardを持つことは法律上ありえない旨、説明。
すると、こんどは私のEmployment Authorization Cardを要求し、確認していました。


事前に情報収集したところ、SSN(がないこと)でもめることが多いようだったので、私のSSNを取るときに用意周到に妻のDenial Letterも取ってあって、これがまたFairfaxのSocial Security Officeのおばちゃんに「そんな書式はない。」とか言われ、「ないわけない。BostonのSocial Security Officeではルーティンに発行してる。」とか言い返してたいへんだったのですが(かなり険悪なムードになったが、最終的にBostonとまったく同じ書式が出てきた)、結局妻のSSNについては聞かれもしませんでした。よかったような、残念だったような。


後は、視力検査、写真撮影、手数料支払(4ドルだった。安っ!)して、免許証が郵送されてくるまでの仮の証明書(ただの紙切れ)をもらいます。後でじっくり読み返してみたところ、この仮の証明書にDMVの印が欠けておりアチャーという感じでしたが、たかだか2週間くらいらしいのでスルーすることに決めました。


免許証の有効期間は、OPT期間が終了するまで、つまり来年の7月までにされてしまいました。
これもいちおう「MAではビザの期間分(5年)くれたんだけど。」と言ってみましたが、「VAではそういう法律なんだよ。OPTが延長されれば免許証も取り直せるから。」と言われてしまいました。
MA免許証は、穴を開けて返してくれました。


以上で妻の手続が終わったので、「ついでに私のもやってくれないかな?」とお願いしてみたら、あっさりOK。やっぱりアメリカのお役所は、人によって対応がぜんぜん違います。


・・・そして約1週間後の今日、免許証が郵送されてきました!

VAの免許証は、透明なプラスチック板に顔写真が半透明で印刷されていたりして、ちょっとハイテクな感じです。

と思っていたら、あぁやっぱり、妻の免許証の誕生日がまちがってるし!

しかたない、また明日行きます。

大いに機を失しましたが、バージニアへの引越しに伴う諸事(のごく一部)を、思い出せる範囲でまとめておきたいと思います。


まずは、住むところを決めないと始まりません。
(試験勉強中につき)妻に日系の不動産業者にコンタクト取らせたところ、返事がなかったり、「この予算じゃこの地域はとてもムリですね。」とヤル気あるんかい!という返事だったり、こちらの希望日を無視してアポを設定したり、勝手に別の業者にメールを転送したりと、かなりのヤンチャぶり。
中で比較的まともそうな業者に具体的に今どのような物件があるかとたずねると、英文で何ページもある”Exclusive Agent Agreement”を送ってきて、それにサインしてからでないと物件リストは渡せないとのこと。いちおう読んでみたのですが、「契約期間中はもちろん契約期間終了後Xヶ月間は、自らまたは他の業者の仲介で不動産賃貸借契約を締結した場合、家賃Xヶ月分のペナルティを支払わなければならない。」とか、好き放題のことが書いてあります。
スチャダラふうに言うと、「アンタ、ダレ?」の世界。どうして会ったこともない人にいきなり全幅の信頼を置けようかと思うのですが、この業者いわく「契約書という形ですので難しそうに見えますが、要は私どもが責任を持って物件をお探しするということです。」だそうです。
ボストンの日系不動産業者は私の知る限りもっとずっとまともで、多くの人が利用していたのですが、ワシントンDC周辺で日系の不動産業者に頼んだという話をあまり聞かないわけが、ようやくわかりました。


しかし、捨てる神あれば拾う神あり。
賃貸物件検索サイト経由で知った地元不動産業者の営業さんは、私がアメリカで出会ったいろんな営業さん(日本人も含め)の中で、もっとも良心的な人でした。
この不動産業者の名は、Long & Foster といい、あちこちに営業所や看板があることから見て、この地域では大手のようです。

ただし、アメリカの不動産屋の営業は、従業員ではなく不動産屋とコミッション・ベース(出来高払い)で契約している独立の個人であることがふつうらしいので、Long & Fosterの営業が全員よい人かどうかは、知りません。
余談ですが、個人契約のセールスマンと言えば思い出すのがminimum contactsのルールを確立したInternational Shoe Co. v. Washington, 326 U.S. 310 (1945)。この判例から察するに、いわゆるindependent contractorを使って事業展開するのはアメリカでは長い歴史があるようですが、現在では、物の販売はもちろん、引越業、修理業にいたるまで、あらゆるところでこの形態で事業が行われていて、ある会社の名前入りのクルマに乗ってきてその会社の名刺を持っていたからといって、その会社の従業員であるとはぜんぜん限らないようです。


話を戻して、この営業さんは、事前のメールや電話での打ち合わせも、夜中や休日でもすぐ返事をくれるし、6月中旬の貴重な3日間を使って現地で物件を見て回った時も、日系不動産業者のように物件を案内するだけなのに手数料を要求するようなこともなく、物件概要を印刷して渡してくれたうえで、親切に案内してくれました。
その後も、希望したところを6件も断られたりと波乱続きでしたが(1年未満で家を借りるのは非常に難しいことがよくわかった)、この営業さんは精力的に交渉してくれ、最終的に満足できる物件を借りることができました。


今回住むことになったFairfax County(地下鉄orange lineの終点のあたり)は、家賃はボストン(ブルックライン)にくらべればだいぶ安く、治安、教育、買い物などの環境もまずまずです。
なにより、2ベッドルームの狭いアパートから開放された子どもたちが家の中を笑顔で走り回るのを見ると(あんまり走り回っちゃいけないのですが)、苦労して探した甲斐があったという気になります。

法務というのも言葉を扱う商売なので、言葉の使い方については日々意識させられます。

最近は、日本語が堪能な外国人に日本語を解説する機会もあったりして、英語とともに日本語についても思い悩むことがあるのですが、そんな折、新刊で買ったものの「寝かしてあった」この本、「日本語へんてこてん」(あんの秀子/ポプラ社)の存在を思い出し、読んでみました。


言語を切り口にした社会分析というのはそれ自体確立した手法ですが、この本はその面ではそれほど深く掘り下げてあるわけではなく、なるほどというのもあればふ~んというのもありました。

それよりも、「ありえない」などの現代の流行り言葉が古典文法にルーツを持っている、という一見意外な事実を、多数の例をあげてわかりやすく解説してあるという点が、この本の白眉でありましょう。


流行り言葉ではないですが、「へ」と「に」の使い分けなども、それこそ日本語を説明するにあたって役立つトピックで、今の私にはタイムリーで楽しめました。

ただし、全面的に文法の話なので、文法に関心がないを通り越して拒絶反応を示してしまう人には、おすすめできません。

例によっておおげさなタイトルですみません。
“Judge Rader”と言えば、実質的にアメリカ知的財産法を生み出している連邦巡回区控訴裁判所(United States Court of Appeals for the Federal Circuit: CAFC)の第一線の判事にして、アメリカ知財界きっての論客
前回はシンポジウムのパネリストとして来日された際に「お見かけした」程度でしたが、今回は「お会いした」と称しても差し支えないと思われる程度の濃密な接触に成功しました(笑)。


ちょいとしたツテで今日、非公開のセミナーにもぐりこませてもらったのですが、会場はCAFCの法廷!
始めて来たCAFCの建物は、率直に言って周囲の重厚な建築物にそぐわない80年代のマンションみたいなデザインでしたが、法廷はさすがにリッパでした。

レーダー判事は、数年前に「お見かけした」時と較べ外見は少しお年を召されたように感じられましたが、「最近テニスのトーナメントで2位になったんだよ!」と、かくしゃくとしてらっしゃいました。92歳の優秀な現役裁判官を引き合いに出し、裁判官の定年制は間違っている、とのご意見でした。


今日の受講者はアメリカ知的財産法の基礎知識がないという前提だったので、話の内容は残念ながら目新しいものはありませんでした。
しかし、聴衆に「今日はあなたがCAFCの裁判官になってもらいましょう。」と問いかけたうえで、最近自身が反対意見を執筆し最高裁がその反対意見を支持した Microsoft Corp. v. AT&T Corp., 550 U.S. 437 (2007) について、両当事者の主張する事実を説明、どちらを勝たせるべきか挙手でアンケートを取る、といったようなことをしながら、限定された法律問題について審理し各法域の法を統一するCAFCの役割をわかりやすく説明されていました。


基本ミーハーな私は、著書(といってもNutshellですが・・・。あ、この本も、感想書いてませんでしたが、イイ本です!)にサインをいただいてしまいました。
家宝にして、より一層の知財法の勉強に励みたいと思います。
アメロー

また、昼食時に、レーダー判事のもとでクラーク をされている日本人の方とも、少しお話することができました。
いやはや、日本人にもスゴイ方がいらっしゃるものです。

LLMと違って実務研修の様子はさすがに具体的なことは書けないので、それゆえカテゴリー(テーマか?)としても設けてないのですが、たまには「実務的」なことも書いてみようと思います。


知財権者から侵害警告レターが来た場合、身に覚えがあるにしろないにしろ、どのように返信するかは実務にあたられている皆さん悩むところでしょう。

侵害の事実を認めず返す刀で情報を要求する、というのが定石かと思いますが、それを思い切りアグレッシブにやったのが、これ (具体的には右側一番下のリンク)。


原告(裁判ではありませんが、便宜上こう呼びます)にとって不幸だったのは、被告のCEOが20年近くも訴訟を専門としてきた弁護士だったこと。

ふつうはまぁここまで書かないと思いますが、ビジネスマナーに従った丁寧な文体の中に怒りのエネルギーを充満させたプロフェッショナルな文章は、ほとんど芸術品の域に達しています。

一実務担当者としては、使える英文表現が目白押しです(笑)。


なお、原告はいわゆるpatent trollではなく、アメリカのこの(狭い)製品分野ではけっこうメジャーな会社で、私も個人的にこの会社の製品を持っていますが、trade dress侵害だって主張してるのがこれ らしいですからね。被告がfrivolousだと反発するのも、ムリない気がします(レターの中では"vexatious"という言葉も使っていますね)。