うさばなし -538ページ目
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2007年

みなさま、あけましておめでとうございます。「暖かなお正月」と言うと良く聞こえますが、「異常暖冬のお正月」と言うとコワイ。ちょっと情緒があると言葉の意味が変るねえ、と新年早々おかしなことに感心しております。

さて、旧年の続き。キットカットだろうと、ブラビアだろうと、実は人はブランドなどに興味がないのです。普段は全く無関心です。興味の対象(クルマ好きの新車)とか、何か買うとか、雑誌を見るときに限って、へーこれがエルメスの新作か、と言った感じでブランドはほとんどまちがって意識されるわけです。

年末に20-30歳代の女性たちを対象にした月刊誌が一斉にお正月特集を組み、それが電車の中刷り広告を賑わせましたね。堂々と「これが2007年のブランドだ!」と最大級数フォントが、いわばシャネル、プラダの類を指し示してました。

うらめしい思いでそれを見つめても、世の中の概念はメジャーに流れるように出来てます。当分の間は、ブランドといえばシャネル・・・に負け続けそうです。

つまり、ブランドやブランディングの正しい理解はここしばらくは、それらを仕事にしている人たちの、いわば僕たち「同志」の専門知識なんだね。

それを少しずつで良いから広めていこう、と僕は思ってます。大学や社会人に講座を持つのも、本を書くのも、少しはプラスになるだろう、と。

さて、話が変ります。大晦日の夜、何人かの親しい人と年越しをしました。そのときに、85歳で現役のお医者さんとご一緒しました。杖はついているもののお元気で、特に頭がお元気で、しかも歌舞伎役者に似たいい男、すばらしい男振りの方でした(続く)。

ブランド!?

LOGICとクリエイティビティ」というテーマで書いていたんだけど、これがどーもいけない。おもろない。どうやら、初めてのブログということもあって、年甲斐もなく(笑)気負ったらしい。

このLとCと言うテーマは僕にはこれまでもこれからも、追いかけ続ける大きなテーマで、書きたい気分は満々なんだけど、どうやら「固まる前のプリン」状態らしい。こんなときは、書いてはいかんです。で、ちょっと保留(おいおい、大丈夫かね、こんないい加減なこってと思いつつ)。肩から力を抜いて、機が来たら息を吹き返させます。

別の話。12月の11日・12日の両日、都内の二つの大学でゲストスピーカーをしてきました。ひとつは都内西部、もうひとつは都心にある大学です。

講義のタイトルは「ブランディングという仕事」。楽しい仕事が楽しい人生の重要な要素であること。仕事を楽しむためにブランディングと言う考えとやり方を獲得すること。ブランディングはマーケティングに関係ある仕事(つまりほとんどの仕事)すべてに適応できること。などなど、これから社会に出る人を意識した講義内容でした。両大学ともに90分の講義の後、アンケートを書いてもらいました。

先週、都内西部大学からそれが返ってきました。受講生350名それぞれがちゃんと書いてくれていて、ずんと読み応えがありました。

アンケート項目は3つで感想、好きなブランドと嫌いなブランド、各々理由。

感想のなかで「ブランドを勘違いしていた」と言うのが余りに多くて驚いた。講義の最初でブランドは高級輸入ファッションブランドのことではない、と明言したんだけど、どうだろう、80%以上の人がブランドを輸入ファッションもの、特に高級品のことと思い込んでいた。

おばちゃまは致し方ないとしても、20歳前後の若い人たちはブランドが何かを言えないまでも、いわゆるビュトン、シャネルの類とは別物だ、くらいの認識があるだろうと思っていたけど、僕の完全な誤解、勘違いだった。これこそ、僕の勝手な思い込みだった。え、じゃあ、何だ??彼らにとってキットカットはブランドじゃなかったのか??(続く)


はじめまして、USAMIこと宇佐美です

僕のホームページにきていただいて、ありがとう。
このHPをつくるに当たって、せっかく来ていただくあなたに何かメッセージを送りたいと考えていました。
それで僕自身がずっと考えてきた「日常生活の中のブランディング」をテーマに何か話を投げかけてみるのはどうかと思いつきました。
中でも特にブランディングの中のLOGICという戦略部分、僕が仕事にしている主なパートについて思っていること、感じていることをあなたに話しかけてみたいと思ったのです。
この「日常生活の中のブランディング」というテーマですが、もともとブランドは日常生活の中に星の数ほどある、という発想から出たものです。
ブランドの源は好感です。好感があるところにはブランドが存在すると言えるかもしれません。企業が世の中に出そうとしている、すべてのカテゴリーの製品つまりブランドはもちろん、国も、都市も、町も、村も、学校も、名所旧跡も、野球の球団も、温泉も・・・人工的な意図あるものは全てこの「好感」をベースにしたブランドと言えます。もっと言えば人間もそうです。あなたも、僕も、みんなが誰かから好かれたいと思う以上、各々がブランドである、と言えるかもしれません。
ブランディングとは、先ほども言いましたように、「そのブランドを好きになってもらうこと」であり結果的に、「買ったもらうこと」です。つまり、なにはともあれ、まず好かれることがブランディングなのです。
好かれたければ、それなりに魂胆、考え、企てが要ります。この組み立ての過程がLOGICなのです。この過程には理性、理論、論理、情報、判断、作戦などの「戦略」が必要ですが、同時に、感情やクリエイティビティが絶対に不可欠です。
なぜなら、何度でも言うけれど、ブランディングとは「そのブランドを好きになってもらうこと」だからです。論理の展開だけで誰かに好きになってもらうことが出来るでしょうか。世の中、理屈だけで済まないことだらけ。時には、言葉なしで笑いや涙だけで好感や愛を獲得することだってあります。
こんなことを考えるに付け、LOGICつまり戦略には花に水が要るように、感情やクリエイティビティが不可欠です。LOGICとは左脳でもあり、右脳でもあるのです。そのギャップを行き来する矛盾とか抵抗がおもしろい、さらにLOGICをMAGICに結び付けていく、これを楽しまなくては、と僕は思ったのです。
こうした一連の思いと、この思いをフィルターにして世の中を今一度見直してみて、思ったこと、感じたことを言葉にしようと考えました。
はてさて、何が出てくるのやら。考えあぐねていないで、まずは、始めてみましょう。

●以上の主旨で500-600文字程度のコラム USABANASHI(うさばなし)を、このHP上で連載します。
●週刊を目指します
●ひとつのテーマで複数回をまとめたシリーズ構成にします。初回のシリーズテーマは「LOGICにこそクリエイティビティを」を予定しています

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