“今日の一言”ブログ始めます
“今日の一言”ブログって ・ ・ ・ 何!?
一日、スタッフが利用者と接する中で、スタッフの心に残った利用者の一言をピックアップして、
日報に記入するとともに、終礼で発表しているんですが、それをブログで紹介していこう!!というもの。
スタッフは“今日の一言”を日報に記入しなければならないので、
常に利用者の言動を意識してコミュニケーションをとる必要がでてきます。
利用者の言動を意識してコミュニケーションをとる事は、
コミュニケーションの基本で、利用者のことを知るためには、とても重要なことなんですよね。
ユアハウス弥生のスタッフは、
“今日の一言”からコミュニケーションの基本を実践していると言えるのかもしれません。
“今日の一言”を開始して早〇年。
今や“今日の一言”を理解している利用者もいるほどなんですよ。
本日の“今日の一言”は、利用者が発した一言から、利用者の新たな一面が見えた
感動エピソードをご紹介します。
12月15日(火) 今日の一言 【もっと可愛がってあげてください】
ユアハウス弥生の良いところは、利用者が「食べたいものを食べる」、
「やりたい時にやりたいことをやる」こと。
(来所は1日あたり15名なので、「いつでも」、「皆が」というわけにいかないときもありますが…)
例えば、利用者が「今日は、〇〇が食べたい」と言えば、
それが夕食やおやつのメニューになることもしばしば。
そのため、冷蔵庫に準備がないことも多々あります。
そんな時は、利用者の散歩も兼ねて、買い物に行くことになります。
ユアハウスから一歩出ると、普段は見られない利用者の一面を見ることができるので、
スタッフにとっても重要なコミュニケーション場面なんです。
この日は、利用者Mさん(女性)が「ハヤシライスが食べたい」とおっしゃったので、
Mさんとスタッフが近所のスーパーにハヤシライスのルーと牛肉を買いに行きました。
スーパーに着き、買い物をしていると、レジの近くで、3歳くらいの男の子が泣いていました。
少し離れたところで、お母さんが「こっちよ」と呼ぶ声が聞こえたものの、
泣いている男の子にその声が聞こえるわけもなく、男の子は泣き続けていました。
そこに、近づいていったMさん。
なにをするのかと思うと ・ ・ ・
「どうしたの?」「お母さんは?」と、男の子に声を掛けました。
さらに、Mさんが男の子に手を差し伸べたところ、
男の子がMさんの手を握ってきました。
まだ泣き続ける男の子に、Mさんは、
「おばちゃんがお母さんのところへ、連れて行ってあげるからね」
と、Mさんと男の子が手を繋いで、2・3歩、歩き出しました。
そこへ、お母さんが現れました。
そして、Mさんがお母さんに一言 ・ ・ ・
【もっと可愛がってあげてください】
母親としての一面が見られた瞬間でした。
ユアハウスではなかなか見られない光景、聞けない発言です。
Mさんには息子さんがいます。
Mさんは、子供を一人前に育てた母親です。
認知機能が落ちてきているとはいえ、
母親としての感情や経験、子が親を想う気持ち・・・
衰えていなかったんですね。
Mさんの心の中に深く刻まれていたんですね。
ユアハウスでのMさんは、人形(Mさんにとっては、子供?)に話しかける、
ベッドで人形(Mさんにとっては、子供?)と添い寝するといった行動から、
人と接する事や世話する事が好きであること。
そして、Mさんと話していると、息子さんの名前をよく聞くこと、
男性スタッフを「息子ではないか?」と言うことから、
息子さんへの想いが強い方なのかな、と思います。
こういった普段の言動から、母親としての感情が強い方なのかなとは感じます。
スーパーでのMさんの行動は、Mさんにとってみたら、当たり前の言動だったに違いありません。
しかし、ユアハウス内にいただけでは見られないMさんの行動や発言から、
またひとつMさんの内面を知ることができた大切な出来事でした。
これによって、ユアハウスが目指している「利用者と近いサービス」が提供できるようになったと感じます。
Mさんの言動を目の当たりにしたスタッフ、
終礼でこのエピソードを聞いたスタッフ一同、大変、感動しました。
では、また。