暗黒街の対決 | キネマの天地 ~映画雑食主義~

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(ほぼ)一日一本のペースで映画の感想を書いてます。

暗黒街の対決 [DVD]/三船敏郎,鶴田浩二,司葉子
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内容:『独立愚連隊』などの痛快娯楽作を多数残した鬼才・岡本喜八監督による「暗黒街」シリーズの1作。対立する新旧ギャング団の抗争に怯える暴力都市・荒神市に、札付きのダーティーな刑事が現れ…。三船敏郎と鶴田浩二の2大スターが共演。 (Amazonより)


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ほい!2本立てでお届けしております今週の岡本喜八 監督特集、2本目は

「暗黒街シリーズ」第2作、1960年製作「暗黒街の対決」です!!





荒神市は暴力都市だ。暴力団大岡組と「荒神川砂利採取権」を持つ小塚組が争っていた。東京から刑事藤丘が市警察に汚職警官として左遷されてきた。着任早々、大岡組のキャバレーで乱闘騒ぎを起した。No.1の女給サリーを争ってだ。正義派の望月次席と警官三宅を憤慨させた。藤丘はかつて小塚組の幹部だった村山鉄雄を訪ねた。鉄雄の妻は大岡組の仁木にひき殺された。鉄雄が大岡と争って得た女だ。彼は復讐の機会を狙っていた。藤丘は仁木を探しにサリーのアパートへ行った。大岡が待っていて、協力を求めた。藤丘は応じ、暴力行為で留置中の大岡の乾分を釈放した・・・(goo映画より)









はい、先日の「暗黒街の顔役」 に続く暗黒街シリーズの2作目です。って言っても

ストーリー上の繋がりは全くないので、別にこの作品から観ても何ら問題は

ないんですけどねー。(・∀・)



ってワケで感想。



・・・うん!!コッチの方がだぁ~~いぶ面白い!!ヘ(゚∀゚*)ノ



ほい、「暗黒街の顔役」はちょっとイマイチでしたが、こちらは問題なく面白かったですー♪

まぁ相変わらずタイトルから想像されるようなノワール調の作品ではなかったけれど、

サスペンス・アクションとして十分楽しめる娯楽作でしたっと♪(^-^)/


新興ヤクザの大岡組と昔気質の小塚組が利権争いを繰り広げている荒神市に、

汚職容疑をかけられた刑事藤丘三郎(三船敏郎)が左遷されてきた。

街に着くなり大岡組の息がかかったバーで揉め事を起こした藤丘を同僚たちは

蔑みの目で見るが、意に介さない藤丘は今度は元小塚組の幹部村山鉄雄(鶴田浩二)

接近する。村山は以前妻を大岡組の組員仁木に殺害され、以来足を洗ってバーを

経営しながら、行方を眩ませた仁木を密かに追っていたのだ。

一方、街を牛耳る上で警察とのパイプが必要と判断した大岡組組長大岡久三郎

(河津清三郎)は、汚職刑事藤丘を抱き込もうと接近する一方、目障りな小塚組組長

小塚音吉(田崎潤)始末するため、東京から5人の殺し屋を雇い入れる・・・ってなお話。



金のためなら手段を選ばない新興ヤクザの大岡組と、筋の通った昔気質の任侠小塚組の

争いを背景に、殺された妻の復讐を企む元小塚組幹部村山と、大岡組に抱きこまれたように

装いながら誰にもその真意を見せない汚職刑事藤丘の活躍を描いた本作。

大岡が雇い入れた殺し屋たちの手で小塚組長は殺害され、残された子分たちは

弥太(佐藤允)を中心に報復の殴り込みをかけようとするが・・・ってな展開です。



「顔役」では完全に脇役だった三船さんですが、今回は完全に主演ですねー、

むしろW主演と言うには鶴田浩二さんの出番がちょっと少ないかなってぐらい。

大岡組につくのか小塚組につくのか態度をハッキリとさせないまま、何故か村山の妻の

殺害事件を執拗に追う藤丘刑事。まぁこの人がいい奴なのか悪い奴なのかは容易に予想

出来ちゃいますが(笑)、ある意味桑畑三十郎(@「用心棒」)の現代版って感じで

三船さんにはピッタリの役柄でしょうなー♪( ̄▽+ ̄*)

一方で先ほども申し上げたとおり鶴田浩二さんの出番はチョイ少なめなのですが、

しかし今回は元ヤクザとはいえ堅気の役なので「顔役」の時のような違和感を感じることも

無く、とりわけクライマックスでは三船さんを上回る存在感を発揮したりしてこちらも

実に魅力的でしたねー♪


あと今回は脇役陣にもなかなか魅力的なキャラが多かったです! まぁ小塚組の幹部を

演じた佐藤允さんの出番が非常に少なかったのは残念だったけど、両組長を演じた

河津清三郎さんと田崎潤さんはいずれもさすがの迫力だったし、大岡組の幹部柴田

演じた中丸忠雄さんや、5人の殺し屋たちのリーダー格である天堂を演じた平田昭彦さん

それぞれ魅力的でした。

そして忘れちゃならないのが残りの4人の殺し屋たち!!ミッキー・カーチス、天本英世、

若松彰、高木弘の御四方がそれぞれ演じてらっしゃるのですが、ストーリーにむぁっったく

関係ないところでこの四人がバーのステージに上がって唄を披露するなど(しかも2度も!笑)

岡本喜八監督の遊び心を一身に担ってますよ、四人で一身て言い方もおかしいけど(;^_^A

この四人のコーラスの場面だけでもゼヒ観ていただきたい!! 絶対笑うから!!ヘ(゚∀゚*)ノ





ってワケで総評。

ストーリーはまぁこの手のギャング映画では定番って感じですが、喜八監督のテンポよい

編集と小気味よい演出のおかげでちっとも飽きません。しかし返す返すも

あの展開にあんな全く必然性のないシーンを2回も入れてしまう喜八監督って

やっぱりスゲェなぁ~!ヽ(゜▽、゜)ノ こういうユーモア感覚、大好きです。

というわけで以上、オススメです!!