毎年、猛暑のもとでのお盆商戦


お疲れ様です。


「一年の計」は元旦にあり、ですが、


「一年の花の売り上げ」はお盆にあり、です。


お盆に花を売るためには、肝心の花がなくてはならない、わけで、


「神に祈る」ような気持ち(http://ameblo.jp/f-conblog/entry-10965230584.html
)で入荷を待ちわびている、ほおずき、蓮、リンドウ・・・


必要な量が確保できたでしょうか。


一方、お盆商戦の陰で、確実に進行中のことがあります。


日本農業新聞の、全国の7市場(なにわ花いちばも含まれています)の市況(http://www.agrishikyo.jp/
)


8月5日(金)


カーネーション入荷124万本 内訳 国産65万本 輸入59万本


輸入率48%


スタンダードだけでは入荷55万本 内訳 国産18万本 輸入37万本


輸入率67% 


市場をとおらないカーネーションを考慮すると、お盆に流通しているスタンダードカーネーションの70%以上が輸入品


輸入が主役




宇田明のウダウダ言います


写真 この赤のカーネーションは中国産「マスター」


下草はもちろん、白輪ギクも輸入?


ご先祖様を迎えるお盆の花が中国産




品質が良くて、お手頃価格で、欲しいときに欲しい量が確実に手に入る


国産にも輸入にも、こだわらない


それが市場原理・・・


これは、カーネーションだけのことではありません


カーネーションにおこったことは、バラにもおこり、キクにも・・・


アメリカでも、ドイツでも、オランダでも、


国内の花で最初に崩壊したのはカーネーションです


逆に、カーネーション生産が崩壊して、切り花生産が生き残れた国はありません


カーネーションが崩壊すると、すべての花生産が崩壊する!


トルコギキョウだけ生き残る、ユリだけ・・、ヒマワリだけ・・


そんなことはありえません。


花生産のインフラがなくなってしまうのですから。


日本はいま、国内花生産存亡の、瀬戸際にたたされています


輸入依存はカーネーションだけではありません


麦、大豆、トウモロコシ、ナタネ・・・


原油に、鉄鉱石、レアメタル・・・


日本は貿易立国


輸入があるから、輸出がある


産出額2,000億円強の切り花生産が壊滅したからといって、日本国にはなんの影響もない?


消費者にも、花屋さんにも輸入切り花になんのこだわりもない


しかし、今、日本の農村を支えているのは、畜産と花


その花が崩壊すると、農村の疲弊がいっそう進行する


農村は、花の供給地であるとともに、大きな購買力ももっています


現在の花産業の苦況は地方経済の疲弊とつながっているわけですから


クルマ、電化製品・・すべて影響をうけます


経済回復→地方が元気になる→国産花生産の維持→カーネーションの崩壊を食い止める


そのために、お盆が終わるとさまざまな取り組みがはじまります


緊急を要するのは、カーネーション産地と花屋さん、仲卸さん、市場との情報交換


まだ間に合う。