予測と精神とその構造(その2) | クラスタ民主主義システム研究室

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☆学習とディベート☆ ☆ネットワークデモクラシーを夢みて☆ 
☆教育ディベートを推進しよう☆ ☆「complex system」で思考してみよう☆「ネットワークデモクラシー(Demoex)研究室」からタイトル改題しました。 

前回、日本人のゲーム、将棋について話題にしました。将棋は人と人が対戦するゲームですね。将棋や碁のようなゲームは相手の選択を読み合う予測のゲームです。相手はどう出るのか?、相手は何を考えているのか?、相手はどんな風に感じているのか?…。


こう駒を動かしたら、こちらはこう動かして、すると相手はこう動かす…


どこまで予測できるか?、どれだけ選択肢の可能性を網羅できるか?


その選択の可能性を網羅していくと、あみだくじの様に選択の組合せが拡がっていきます。


選択肢のいずれかを選ぶとき、私たちはどんなことを感じているのでしょうか?


私は、次のように考えてみました。


どっちにしようか?、いずれにしようか?と考える時、好意を抱くか嫌悪を抱くかだと思うのです。


好い(善い)手だ…、悪い(嫌な)手だ…、私たちの脳はそう感じているはずです。


好い手だと思って駒を動かしても、相手が駒を動かすと、ああ悪い手だったと判断が切り替わることもあります。



?


良い、善い、好い…か


悪い、嫌い、イヤ…か


どうしよう?、わからない?…か


その組合せが基本の型だと言えるでしょう。


そして、この基本型はゲームの判断に限ったことではなく、もっと広範囲の事象で私たちの精神に作用しています。


相手が好きか嫌いか


アレが好きか嫌いか


私たち人間の人生は、その選択の繰り返しです。


例えば、アメリカの大統領選挙も、トランプが好きか嫌いか、ヒラリーが好きか嫌いか、その選択でしかありません。


そして、トランプが好きな人を好きになり、トランプが嫌いな人を嫌いになっていきます。


或いは、トランプが好きな人を嫌いになり、トランプが嫌いな人を好きになっていく…


そう、この「好」「嫌」は伝染していきますし、「好」の引力と「嫌」の反力がこの世に作用し世界を動かしていきます。


さらに、この「好」「嫌」へと繋がっていきます…


好感が拡がっていく輝き


暗黒が拡がっている陰影


この世の中に、トランプ旋風のような嫌悪や排斥が拡がっていくと、世界は暗い影に覆われていく…


では、どうやったら、光り輝くように好感が拡がる世界を構築することができるのか???




そのためには「好」「嫌」の動態を私たち一人一人が熟知する必要がある…


一例を考えてみるならば…


韓国が日本を嫌えば日本も韓国を嫌う。逆に、日本が韓国を嫌えば韓国も日本を嫌う。


その嫌悪は次々と人心の中を伝搬していき暗黒の世界がやってくる…


そうやって精神の動態を理解できれば、私たちは未来を予測し予言することができるわけです。


つまり…


明るく輝かしい未来を望むのであれば「好感」を広げていくことが大切でしょう。


そのためには、何が好感をもたらし、何が嫌悪をもたらしているのか、詳細に吟味する習慣を身に付けなければならない。これは極めて難しい日常になりますが、私たちは続けていくしかないと思います。


蔭影なく好感を持てば、相手へ好感が伝わっていく…


輝きなく嫌悪を持てば、相手へ嫌悪が伝わっていく…


何が一人一人の己に「好」「嫌」の選択をさせているのか?


そこのところを内省し見極めていたいですね。


その選択と動態を可視化できれば、この世の行く末を予測し予言することができるのではないでしょうか。


ウサギ