映画「アフター・アース」 | クラスタ民主主義システム研究室

クラスタ民主主義システム研究室

☆学習とディベート☆ ☆ネットワークデモクラシーを夢みて☆ 
☆教育ディベートを推進しよう☆ ☆「complex system」で思考してみよう☆「ネットワークデモクラシー(Demoex)研究室」からタイトル改題しました。 







ウィル・スミスと息子のジェイデン・スミスが共演した映画です。

ジェイデンとジャッキー・チェンが共演した映画「ベストキッド」をウィルが観て、自分も息子と似たような映画を共演したくなり、ウィル自身がシナリオを書いた映画なんだそうです。

そして、これは通過儀礼(イニシエーション)の映画です。

少年は父親に反発するもの。

そんな少年が旅に出て、己に克ち、試練を克服する…

そう、己に克つ…

そうやって、少年は大人になるわけです。



己に克つとは、どういうことでしょう?

己の欲、我欲に克つ…

己の情、情動に克つ…

それが克己ですね。



子供は、無謀と勇気の違いを知らない…

なぜルールがあるのか、なぜ律法に従い己を律するのかを知らない。



この映画では、人間の恐怖を感じて襲う怪獣が出てきます。

それで恐怖を感じない勇者になることが必要という設定の映画…



恐怖という情動を律し、己に克つ。

同じように、大人に成れば怒りにも克たねばなりませんね。

その他にも、色欲など様々な強欲や情動を律しなければならない。



しかし、こうした欲は、心的エネルギーの源流でもあります。

怒りが、民主主義のエネルギーになることもある…



イニシエーション…

私たちは、ちゃんと通過しているのでしょうか?

恐れ、怒り、悲しみをコントロールできるようになっているのか…



電子ネットワーク上で熟議民主主義を稼動させるためには、情動をコントロールしてもらう必要があります。

電子ネットワーク上での様々な出来事そのものがイニシエーションでもある…

その試練を通過できたものだけが成人していく…



人間の成熟度は様々です。

師に教えを請い、弟子を導き、己が成長する…

師≒己、弟子≒己、師≒弟子…

そこにも連続性がある。



はて?

私たちの、どこまでがイニシエーションなのでしょう?

おそらく、人生全体が通過儀礼、人生儀礼なのでは…。

そして、

人類全体すらも未だに通過儀礼の中にいる…

未熟から成熟できるのか。



この映画は、人類が滅ぼした1000年後の地球を描いています。

そう、この映画では、人類はイニシエーションに失敗したことになっています。



我欲、克己、道徳、対話、争い。

要素は共通、フラクタルですね。