家康にとって忙しい一夜があけると、
伏見に官兵衛が訪れ、愚息・長政が迷惑をかけた事を詫びる。
もとはと言えば、三成と行長が、ありもせぬ罪を言い立て、
御子息達を追い落とそうと画策した事が始まり～と、
官兵衛に対し、長政の気持ちを理解している旨を告げる家康。
若い者は血の気が多すぎると言う官兵衛の言葉に、
何かというと力に頼る。泰平の世が訪れたというのに～と返す家康。
やはり世は乱れましょうか？と、あえて家康に問う官兵衛。
＞おぬしは、どう思う？（家康）
＞それは、貴方しだい・・・。（官兵衛）
＞それが、答えか。ふん。（家康）
・この台詞、「それは徳川様しだい」「それは貴方様しだい」と、
官兵衛があえて敬語を使っていない点に注目ですね。
・片手で右目をこじ開け、両目で官兵衛と対峙する家康。
初登場の頃から、片目が塞がっている事が気になってましたが、
しかしアイスクリームのCMで見る寺尾さんは普通なんですよね。ｗ
・ことが役者さんの体に関わる事なので、今まで触れませんでしたが、
前回あたりから、役作りだったことが明白に！
どうやら、本音を言い放つ時に、両目が開く様です。
いやはや、なが～く待たされたオチでした。
自分には逆心など無い。ただただ秀頼君をお守りするだけと語る家康。
三成の処遇は、奉行職を解いて隠居、領国佐和山に蟄居と決まった。
しかし隠居させても火種は消えぬと、苦笑しながら言い返す官兵衛。
では、首を取れと申されるか？と答える家康だったが・・・。
＞何が狙いじゃ。（官兵衛）
・食らいつくように家康を見つめながら言い放つ官兵衛。
台本には無かったこの台詞。
そしてここまで流れていた弦楽主体の音楽が切り替わり、
ピアノを主体とした音楽へ。このBGMが絶妙な出来栄え！
官兵衛の心の中で「プッチン！」と何かが弾け飛んだ瞬間を、
この一つの台詞と音楽でもって、見事に表現していました。
＞『命には使い道がある』黒田に伝わる教えと
＞御子息・長政殿から聞いた。実に良い御教訓じゃ。
＞石田殿の命にも、まだまだ使い道はある。違いますかな？（家康）
家康のもとを辞した後、伏見城の廊下を歩きながら、
彼の残した言葉が、頭の中で渦巻いている。
ふと、振り向き、家康の真意を悟った官兵衛。
◆◆◆官兵衛の選択◆◆◆
大坂の黒田屋敷。黒田三人衆を前にして、
あえて三成という「火種」を残した徳川家康の真意は、
天下を揺るがす大乱にあると説く官兵衛。
＞生かされた三成は、死に物狂いで味方を集めるであろう。
＞国中の大名が、どちらにつくのかを迫られる。（官兵衛）
＞そうして三成に兵を挙げさせ、
＞しかるのちにその敵を根こそぎ滅ぼし天下を取る・・・。（善助）
＞そうじゃ。それが徳川家康の天下取りだ。（官兵衛）
＞数えきれぬほどの死人(しびと)が出ますな。(九郎右衛門)
＞大殿は、いかがなさるので？（太兵衛）
三成にはつかぬと即答したものの「それでは徳川殿に？」という、
善助の問いかけには、黙ったまま答えない官兵衛。
その場から立ち上がると、縁側に歩み出た官兵衛は、
あの頃も、織田につくか毛利につくか必死だった・・と、
生き残りをかけた播磨時代を思いだしていた。
＞生き残ることは、むろん大事。
＞しかし、わしは我が道をゆく。（官兵衛）
官兵衛のもとに歩み寄る黒田三人衆。
＞天下を、狙われますか。（善助）
＞我ら、何処へなりとも、お供つかまつる。（太兵衛）
＞・・・・。（九郎右衛門）
・これまで何かと自分や息子長政を追い落とそうとしてきた
三成に味方しないのは当たり前として、それなら「徳川は？」と。
こっちはこっちで、如何なものかと・・・。ｗ
・特に、黒田に伝わる『命の使い道』を、人を活かす為ではなく、
殺す為の道具として、例えられてしまっては、
そりゃ、「プッツン！」しちゃいますよね～(*^ー^)ノ
・本編の場合、確かに「何が狙いじゃ」と最初に喧嘩売ったのは官兵衛。
しかしその問いに、黒田の家訓を使って皮肉まじりに答える家康も、
「来るなら来い」と、売られた喧嘩に堂々と答えているようでしたね。
＞黒田如水と家臣達が、ついに、
＞最後の大勝負へと舵を切った瞬間であった。（ナレーション）
【次回予告：如水謀る】
＞ち、父上はどうなさるおつもりで？（長政）
＞うむ、栄姫は、わしがもらう。（官兵衛）
＞えええっ！！（長政）
＞それでは、これが最後じゃ。ファイナルアンサー？（官兵衛）
＞じゃ、じゃあ、Ｃの「桶狭間の戦い」で！！（三成）
＞ざ～んねん！正解はＡの「関が原の戦い」でした！ワッハハハ（官兵衛）
▼軍師官兵衛：第47回 如水謀る 第１幕