精武風雲 | 新宿四谷発 ファンクショナルトレーニングマスター 岩沢陽介のファンクショナルな日々

新宿四谷発 ファンクショナルトレーニングマスター 岩沢陽介のファンクショナルな日々

新宿区四谷でトレーニングジム「ファンクショナルトレーニングラボ クエスト」を経営、TRXシニアマスターインストラクター、ファンクショナルピラティス/マスターエデュケーター、美圧ヨガ創始者、パーソナルトレーナー、セミナー講師 etc。そんな私の日常を書きます。

スクリーンで観たのはやっぱりこれ!

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「精武風雲 Legend of the Fist The Return of Chenz Zhen」

ジェット・リーが「スピリット」で演じた霍元甲(フォ ユアンジャ)の「精武体育館」での架空の弟子が「ドラゴン怒りの鉄拳」(原題「精武門」)でブルース・リーが演じた陳真(チェン・ジェン)。

この陳真は中国民衆に取って英雄的な人物で、何度も映画でもテレビでも映像化されています。

例えばジェット・リーは1994年「精武英雄 Fist of Legend」で陳真を演じていますし、

ドニーも同じ頃、香港のテレビドラマ「精武門」で陳真役で人気を博しています。

ただブルース・リーの映画でも、ドニーのドラマでもラストで陳真は射殺されており、それこそが民衆の英雄としての象徴的な最期だったわけです。

だからこそ「精武英雄」のラストでジェット・リーが死なないことで、一部で批難されたわけです。

しかしその当時からドニーは「精武門」の続編の映画化を企画していました。

それが「陳真不死」

もしあの時、陳真が死ななかったとしたら、というアナザーストーリーです。

でも当時のドニーさんはまだまだスターとしても、制作者としても、その企画で資金が集められるほど力が無く、企画を知っている(僕も含めて)一部のファンだけが、「夢の企画」として期待だけが膨らんでいたわけです。

その後ドニーさんは世界的にヒットした、ジェット・リーの主演作「HERO」の残心役でトップスターの仲間入り。

ジャッキーやジェット・リーが活動の中心をハリウッドに移している今、時代劇から戦後くらいまでを描いた、ビッグバジェッドのアクション映画には欠かせない存在として、日本以外のアジア各国で大ヒットを連発しています。

2008年からの「葉問」シリーズでは、ブルース・リーの師匠である葉問を演じ、記録的な大ヒット。

特に中国ではブルース・リーの再来的な超級巨星として、想像を絶する大スターになりました。

つまりここにきてやっと資金も集まり、マーケットの広がったドニーさんが満を持して作った映画が「陳真不死」改め「精武風雲 Legend of the Fist The Return of Chenz Zhen」なのです。

監督はあの名作「インファナル・アフェア」シリーズのアンドリュー・ラウ。

アクション監督はもちろんドニーさん。

スー・チーやアンソニー・ウォンといった日本でもおなじみのスターと共演。

日本人道場や日本軍基地、そしてキャバレー「カサブランカ」や当時の上海の町並みなど、中国に巨大セットを組んで撮影されました。

今回、香港から取り寄せた「広東語セリフ 英語字幕」のブルーレイで観ました。

感想ですが、いろいろな意味で「今の政治情勢の中では、日本公開は無理だなぁ」と思いました。

そして「香港より、中国本土で受けるだろうなぁ」と。

ドニーさんは相変わらず「オレ様ぶり」全開!

いや、これまでで最高のオレ様映画でした。

両親が音楽家で、本人も少年時代英才教育を受けていたドニーさん。

前半でいきなりピアノの演奏シーンです。

そして途中ブルース・リーの「グリーンホーネット」の加藤のコスプレそのものの「天山黒侠」に扮して暴れまくったり。

日本軍に捕らえられた拷問シーンでは全裸!

たぶん「007 カジノロワイヤル」のダニエル・グレイグの拷問シーンを観て「オレの体の方が拷問シーンでもカッコいいだろう?!」なんて思って撮ったのでは。

終盤はやっぱり白い中国服っていうか詰め襟のスーツ姿で、ヌンチャク振り回し、「アチョー!」と叫びながら、百人ぐらいの日本人道場生を全員地に這わせるし。

ラスボスとの1対1の対決シーン。

一度はやられるものの、日本人の理不尽な侵略によって死んでいった仲間の姿が走馬灯のように浮かび。

そして白い上着を脱ぎ、上半身裸に。

もう、この瞬間のために鍛えに鍛えあげてきたのがわかります!

「どうだぁぁ!!!見たかぁ!!!」って感じ。

だって10数年間、この映画を撮りたくてしょうがなかったんだから。

よかったね、ドニーさん。

僕も誰も知らない頃からドニーさんを見続けてきて、ここ最近のドニーさんの世界的なブレークぶり、そしてやっと完成した「精武風雲」に感慨ひとしおです。

ただ、あのアンドリュー・ラウらしい、緻密でありエモーシャナルである映画らしい演出が、ちょっと弱かったかなと。

やはりドニーさんの勢いに圧倒されてしまったのでしょう。


さぁ、念願の「精武風雲」を終えたドニーさん。

今後さらにどんな夢を叶えていくのでしょうか?

やっぱり「葉問3」でブルース・リーの師匠として、武道の道を説く場面を演じるのでしょうか?

ここまで来たら、いくところまでいってほしい、ドニーさんのオレ様全開人生なのです。

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