大盛況、「がんばっぺ~」3回目! | 北欧から学ぶシンプルライフ

北欧から学ぶシンプルライフ

―ほんとうの豊かさってなぁに?―

北欧から学ぶシンプルライフ-もんじゃ焼きは初めて、おいしいな。 ついにやった!やっと、ここまでたどり着いた―11/11日、日曜日の東京・中央区佃にある区立シニアセンター2階集会所に、歓喜の笑みが広がった。どの顔にも、達成感や安堵感、安らぎが浮かぶ。



そう、3回目の「がんばっぺ~中央・佃シニアサロン」に、初めて避難家族の方々が顔を出してくれた。しかも、中央区内だけでなく、一気に千代田、中野、板橋区内からも五家族、16名もの親子が!お世話するスタッフの歓喜とは、その喜びや達成感の表れだった。


北欧から学ぶシンプルライフ-「美味しいだろう?どうだい」

ボランティア組織「中央区内の被災避難者を支援するシニアの会」が主催する、避難者とボランティアや市民が交流する出会いの場「がんばっぺ~中央・佃シニアサロン」。今年6/9日(土)の初回初会合には41名の参加があり、2回目の9/11日(火)は平日にもかかわらず24名が参加。いずの回も、演奏会や合唱、朗読、折り紙・木工教室、落語家による一席など、大人も子供もみんなで楽しめるイベントが用意されていた。


そうした催し物の工夫のほか、中央区社会福祉協議会から後援を得て、その広報紙に開催を予告する記事を載せて貰ったり、PR・広報活動にも精を出した。さらに、スタッフらは足を使ってチラシを配布したり、町内会の掲示板に貼って回るなど地道な活動も懸命にこなしてきたものだ。ちっぽけなボランティア集団としては、できるだけの努力はしてきているな、と自負している。


そこまでやっても、被災避難者の方々からの参加は実現しなかった。それを阻む、大きな「壁」がある。個人情報保護法の存在だ。避難者がだれで、どこに住んでいるのか―行政に掛け合っても、教えてもらえない。いや、名前や住所など知らなくていい、「がんばっぺ~」開催のチラシを避難者の手元へ届けてほしい、それだけでいいから、と何度区役所に頼み込んだことだろうか。「それは、本来業務ではありません」という回答があるだけだった。


そんな苦渋の経過をたどっての、11/11日の3回目開催である。

正直、今回は避難している方々に顔を出してもらえそうだな、という予感があった。理由は、三つ。まず、3回目で初めて食ベ物を出すことにしたことだ。しかも地元・月島の名物もんじゃ焼きを参加者全員で一緒につくって、食べましょう―との思いを込めて、チラシのキャッチコピーも「第3回目は“もんじゃ焼きの日ですよ~”」とした。二番目の理由は、これも初めての試みとして、被災避難者ご本人に「避難家族の思い」と題する講演をお願いしたことである。三番目は、この日が日曜日であること。それと、もう一つある。その日の二週間前に開催された「中央区健康福祉まつり」の会場で、雨に濡れながらチラシを配った、その夜に「そんな集まりがあるのですか、ぜひ家族で参加させて下さい」との電話を受けていたからだ。



北欧から学ぶシンプルライフ-大奮闘のソース会社のおじさん そして、こうして総勢52名、うち五家族16名が避難されて来ている親子連れだ。もんじゃ焼きは大好評で、「初めて食べたけど、美味いね」「みんなで作るから、楽しいな」の声が、あちこちで聞かれる。

原発に近いため、全町民避難区域の福島県浪江町から避難して、現在7カ所目の横浜市で暮らす伊藤まりさんは「原発の怖ろしさと、町民の大半が原発にかかわりがあるだけに賛否の判断は難しい」と。苦渋の思いを率直に話してくれた伊藤さんにも、大きな拍手が送られた。

めげずに、やってよかった。これからも、「がんばっぺ~」をやり続けよう。スタッフ一同が「継続は力なり」を再確認した、記念すべき第3回目であった。